Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

2013年01月


踏切を通過する際には、
必ず一時停止して、左右の安全を“目”で確認するほか、
窓を開けて音を聞いて、“耳”でも安全を確認する、
と教わったはずです。


「音を聞いて」と言われて、
“警報機の音”を聞くものと理解している人も多いですが、
(それもあながち間違いと言いきれませんが)
正しくは、“列車の音”を聞くことになっています。


都内では深夜でも喧騒の中にいるので
列車の接近を警報機の音で判断するドライバーが多いかも知れませんが、
でも、列車の音だって、意外なほどよく聞こえますよ。
考えてみれば、レールは鉄製なので、
空気中を伝わるより速く、かつ、減衰が少なく、音が伝わる理屈です。
地方に行けば、周りが静かなのも手伝って、
警報機が鳴り始める前に列車が近づいているのが分かるほどです。


今度、踏切を渡ることがあったら、
意識して“列車の音”を聞くようにしてみてください。


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上り坂では、
坂の勾配に負けないように、アクセルを強めに踏んでいきます。
しかし、そのアクセルは、登り終わる前に緩めてください。


坂を登っている最中、
ドライバーからは坂の頂上やその先の状況は見えていません。
頂上がカーブや交差点かも知れませんし、
坂の向こうに子どもが遊んでいるかも知れません。
ですから、坂の頂上が近づいたら減速しておくべきなのです。


また、アクセルを緩めるのは
下り坂で加速しすぎないためという意味もあります。

試験場や教習所のコースは無論そうなのですが、
一般道でも、登りきったらすぐ下りに向かっていく道があります。
そんな所で頂上までアクセルを踏み続けてしまうと、
そのまま下りに差し掛かり、思わぬスピードが出てしまうのです。
ですから、坂の頂上でどんな下り坂なのか見極めるまでは、
不用意にアクセルを踏んではいけません。


アクセルを緩めた状態で頂上に到達し、その先の状況が把握できてから、
再びアクセルを踏むなり、ブレーキで減速するなりして対処しましょう。


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所内教習中のコース内で、
上り坂の途中でずっと止まったままの教習車を見かけることがあります。
おそらく、MT車で、坂道発進が上手にできないのでしょう。
そして、ようやく発進できたかと思えば、
コースをぐるっと1周して再び坂道で難儀している、
というのも、よく見かける光景です。


坂道発進が上手にできないのは、
もう九分九厘、“坂道”でなく“発進”の方に問題があります。
その大半は、発進時の半クラッチができていません。
たまに、サイドブレーキの操作にてこずる人もいますが、
それはテンパってしまってのことで、一時的なものでしょう。


坂道発進が苦手な人は、
平地での発進も上手にできていないはずですから、
まず、普通の発進がきちんとできるように練習してください。
そして半クラッチの感覚がつかめたら、
発進時にサイドブレーキを併用してみると良いでしょう。
これを平地できっちり練習してください。
坂道で練習するのは、それが上手にできてからです。


この順を踏まずにいきなり坂道にチャレンジし、
しかも失敗を繰り返していると、
苦手意識ばかりを増幅させてしまいかねません。


「坂道発進」は、実は、平地で練習すべき課題なのです。


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仮免試験でも路上試験でも
「そのカーブの先を右に曲がってください」(※)
と指示される課題があります。
※ここでは右折の例を書きますが、左折の場合も同様です。


右折の前には右に寄らなければなりませんが、
試験官が指示を出すのが大概カーブの直前なので、
カーブ手前で右に寄せ終えておくのは難しいと思います。
しかも、できればカーブ内では進路変更したくないので、
カーブ通過直後に寄せていくことになります。
そこに、ちょっとしたコツが要るのです。


まず、もともとカーブの手前では減速するものですが、
カーブの先を右左折する場合には、さらに減速する必要があります。
仮免試験(所内)では“徐行”でも良いくらいです。
速度を落としたところで、ウインカー(方向指示器)を出します。


そして、右側の安全確認はカーブ内で行います。
でも、ハンドルを回しながら(あるいは戻しながら)首を振って確認するのは、
言わば“よそ見”なわけで、危険ですよ。
ではどうするかと言うと、
カーブ内でハンドルを固定している時間が1~2秒は有るでしょうから、
その瞬間を利用して、右側の安全確認をするのです。


そして、カーブを過ぎて直線に向かったら、
すぐに右に寄せていきます。
あとは普通の右折と同じ要領です。


ですが!
カーブでの加減速やハンドルに気を取られてか、
意外に“普通の右折と同じ”というのができなかったりします。
手順をしっかりおさらいしておきましょう。


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交差点で曲がる時(特に左折で目立つのですが、右折の際にも)
車体が膨らんで、大きく回ってしまうことがあります。
これはもちろんハンドルを回す量が足りないことが直接の原因ですが、
では、なぜハンドルを回せないのでしょうか。


一番大きな理由は減速不足です。
ハンドルを切る前にしっかり減速できていないからです。

ここで大事なポイントは、ハンドルを切る“前に”、ということ。
車が曲がらなければならない位置でようやく減速が終わったのでは
ハンドルが遅れるのは当然です。
何度かお話ししている「車体1台分手前」で減速を完了させ、
ブレーキから足を上げ、ひと呼吸してからハンドルを回すのです。


そして、ハンドルは気持ち多めに回してください。
「切り過ぎ」は心配しないで良いです。
むしろ「戻し遅れ」が出ないように心がけます。

そのためには…

そう、「前見て加速!」です。
自分がこれから走るべき車線の遠くを見て、アクセルを踏み、
その力を使ってハンドルを戻していってください。


交差点での右左折も、実は、“ハンドル捌き”よりも
“加減速”が重要であることにお気づきいただけましたでしょうか。


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パイロットアカデミーの教習生はそんなことはやらないと信じていますが、
左折の際に、左側を空けた状態で曲がっていくドライバーを多く見掛けます。
きっと内輪差を嫌ってのことなんだろうと思いますが、
左側を空けておくと、そこに二輪車等を巻き込むおそれがあり、危険です。
左折の前では、車を左側に寄せて走らせましょう。


では、左折して細い道に入っていく時にはどうしましょうか。
左に寄せ過ぎてしまうと、曲がりきれないかも知れません。
そういう場合は、
きっちり寄せないで、二輪車等を巻き込まない程度(概ね70cm)まで
寄せておけば良いでしょう。


しかし、それでも曲がりきれない場合もあると思います。
そんな時には、行ける限界まで進んでから切り返しをしてください。

試験では「左折の入り口で切り返し」をすると、
1回に付き5点減点されます。
でも、「左折前の寄せが不充分」だと、10点減点されますよ。


寄せすぎて切り返しをして「5点減点」と、
寄せが不充分で「10点減点」と、
どちらを選んだほうが得かと考えれば、
自ずと答えは出てきますよね。


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右左折の際、必要も無いのにクラッチを踏んでいませんか?

そもそも右左折は、
2速で、ギアをつなげて、曲がります。
ABCどのペダルも踏んでいない状態でハンドルを回し始める
のを基本と覚えてください。


ただし、横断者への対処のため右左折の直前で停止した場合など、
再発進時に(この場合はローギアで)、
半クラッチ&アクセルを少し踏んだ状態でハンドルを回し始めることは、
交差点の構造や停止した場所によってはありえます。
また、曲がる前の直線を3速以上のギアで走っていた時は、
右左折直前(5メートル前)でシフトダウンしますから、
半クラッチ&アクセルを少し踏んだ状態でハンドルを回し始めることも、
多少であればやむを得ない場合があるでしょう。


しかし、そういった場合でも、
クラッチが完全に切れている状態でハンドルを回すのは、
車が不安定になり、危険です。
まして、直前まで2速で走っていたなら、ギアチェンジも必要ないわけで、
そもそもクラッチペダルを踏む意味がありません。


もしかしたら、エンストを恐がってクラッチを踏むのかも知れませんが、
今の車は余程のことが無い限りエンストしませんし、
仮に試験中にエンストしたとしても、その後の処理が適切であれば、
エンスト1回だけなら減点すらされません。


クラッチは必要な時だけ踏むようにしましょう。


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カーブを曲がる際にはハンドルを回しますが、その時の目線は、
自分が走っている車線の外側ラインに持っていってください。

すなわち、左カーブならセンターライン(片側1車線ずつの道路を想定)を、
右カーブなら左の縁石や路側帯や水切り線を、
それぞれ見ながらハンドルを回すことになります。
もちろん、ハンドルを切る量はカーブに合わせてください。

車が曲がり始めたら、
その目線を(カーブをなぞりつつ)先へ先へと持って行き、
最後はカーブの出口を見てアクセルを踏む(「前見て加速!」)わけです。

この「外側を通るタイヤの軌跡を目で先取りする」という動作は、
周回コースのカーブばかりでなく、
S字型(屈曲)の狭路でも同じ要領を使えばうまく通過できるはずです。
S字を通過中は、前輪をできるだけ外側へ持っていきたいので、
左右のカーブそれぞれ外側の縁石を目でなぞりながらハンドルを回しましょう。

また、教習課題ではありませんが、
狭い駐車場で車を移動させるような場合にも、
「外側前輪の軌跡を目で先取りする」を意識すると
うまく車を取り回せると思いますので、試してみてください。


う~む。文に書くと分かりにくいですな。
本当は隣(助手席)に乗って手振りを交えて説明すれば
そんなに難しいことではないのですけど。


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カーブに近づいたら減速してください。
減速は、ただアクセルを緩めるだけで足りる時もありますが、
多くの場合はフットブレーキを併用することになります。

そして、その減速は、カーブの“前”で終わらせてください。


カーブを曲がっている時には車体に遠心力が働きます。
遠心力はスピードが速いほど強まりますし、
さらには、この遠心力を、前へ向かう推進力によって分散させるため、
カーブの中では、むしろ加速したいわけです。
こういった意味から、
カーブの“前”で減速しておくべきなのです。


また、ハンドルを切りながらブレーキを掛けると
車は横滑りしやすくなります。
この危険を回避するためにも、
減速はカーブの手前で終わらせなくてはいけません。


では、
カーブの前で減速し終わらなかったら、
どうしたら良いでしょうか?


正解は、
「減速が完了するまでハンドルを切らない」です。

減速しきれないままハンドルを切るのは“御法度”です。
極端な話、
「ハンドルを真っ直ぐに保持したまま停止する」くらいの気持ちで
強いブレーキ(急ブレーキではなく)を掛けていきましょう。


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仮免の試験では、
試験官が「○番を左。」というように道案内をしてくれます。
受験生は指示を受けたら、
「はい。」と返事をして(返事をするのが大事なポイント)
ウインカー(方向指示器)を操作し、安全確認をすれば、
丁度良いタイミングで車を誘導できるはずです。


ところで、左折しようとするときには、
30メートル手前までに車を左に寄せますが、
その進路変更のための合図は、3秒前に出すのでしたね。
つまり、
左折の「30メートル+3秒」前にウインカーを操作するわけですが、
上に書いたように、試験官が絶妙なタイミングで道案内してくれますから、
こと仮免の試験に限っては、
「30メートル+3秒」をあまり意識しなくても通用しそうです。


例外を挙げるならば、
「交差点の先を左」と指示されるようなケースでしょうか。
この場合は、指示された時にウインカーを操作すると、
その交差点で左折するように思われてしまうので、
交差点に進入してから合図を出します。


なお、本免の路上試験では、
試験官は(おそらく親切心で)早めに道案内してくれます。
なので、路上試験においては、
試験官の指示があってもすぐには合図を出さずに、
「30メートル+3秒」をしっかり意識するようにしましょう。


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発進しようとする時に、
ギアを入れる(シフトレバーをMT車なら「ロー」、AT車なら「D」にする)のと、
サイドブレーキを外すのと、
どちらを先にやるか、迷ってしまう人もいるようです。


結論を言ってしまえば、
きまりは無いので、どちらが先でも問題ありません。
試験でも、車が不意に動き出さない限り、減点されません。


ただ、坂道発進の時は、先にギアを入れておきますよね。
ですから、平地での発進時も同じ手順にしておくと、覚えやすいでしょう。
むしろ、「坂道発進」を“特別な課題”と意識しないためにも、
常に、ギアを入れた後でサイドブレーキを外すようにするのをお勧めしておきます。


でも、上に書いたとおり、
サイドブレーキを先に外したって構わないですよ。
「あ、間違えた」とか言って、やりなおす必要もありません。


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運転席に座ってしまうと、
ドライバーからは見えない範囲(=死角)があります。
ですから、車に乗り込む前に、
周囲の安全を確認してください。


確認するのは、基本、「周囲全面+車体の下」ですが、
最低限、車の“前”だけは必ず見てから乗りましょう。
車の前にしゃがんでいる子どもに気が付かなかった、
なんてことだけは、絶対に避けたいので。


もっとも、運転技能試験の際には、
自分の順番が来るまでは後部座席に座っていますので、
その後部座席から左ドアを開けて降車したら、
車の後ろを回って、いったん運転席を通過して前を見て、
それから改めて運転席のドアを開ければ、
これで車の周囲全面を見たことになります。


これに加えて車体の下も覗き込めば、完璧なのですが、
試験の際には、そこまではしなくても良いですよ。
もちろん、した方が良いには違いないので、
「時間的(&精神的)に余裕があれば」ぐらいに
考えておけば良いでしょう。


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世の中では
苦手意識を持っている人の多い縦列駐車課題ですが、
コツをつかんでしまえば、実は簡単なのです。


まず、駐車するスペースを少し行き過ぎた所からバックして来て、
隣の車と自分とが丁度並んだら、ハンドルを内側(通常は左)に切ります。
路上なら駐車車両実物があるのですが、
練習コースでは角のポールを目標にしましょう。

そして、運転席側のサイドミラーを使って自分の車体を一番奥に向けたら、
ハンドルを“まっすぐ”にします。
まだ右には切りません。左に切ったハンドルを“戻す”だけです。
そうすると、
駐車スペースの奥に向かってまっすぐバックすることになる理屈です。
この「まっすぐバック」の状態を作ることが、
縦列駐車課題の最大のポイントなのです。


そして、車体の後ろ側が駐車スペースに入った所で、
そこでこそ、ハンドルを反対側(通常は右)に切ります。
フェンダーが外輪差で前の車にぶつからないように注意しながらバックし、
車体が駐車スペースに収まったらそれで完了です。
タイヤが曲がっているのが気になるのでしたら、
車を少し転がしながらハンドルを直しましょう。


文章に書くと複雑に見えますが、実車で練習してみれば、超簡単です。
「S字コースより簡単」とまで言った教習生もいるくらいです。
ちなみに、パイロットアカデミーの教習生で、
縦列駐車を失敗して不合格になった人は、過去1人もいません。
(鮫洲試験場では縦列駐車が滅多に出題されないという事情もありますけど。)


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方向変換(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる課題)では、
実は、バック開始までに車をどう動かしておくかが重要なのです。


方向変換の要領は、
まず、車を車庫側に(車庫が右に有るなら右に、左に有るなら左に)寄せます。
短い距離でしっかり寄せておくためには
課題狭路への入っていく所から寄せる心積もりをしておかないと難しいですよ。

そして車庫前まで来たら、一旦停止して車庫内の安全を確認します。
停止せずに徐行で安全確認しても減点はされませんが、
その後の手順を頭の中で整理し、
気持ちを落ち着かせるために深呼吸の一つもしてほしいので、
パイロットアカデミーの教習では、
車庫前での一旦停止をお勧めしています。
(「安全確認しましたよ」という試験官へのアピールの意味もあります。)


それから、一車長ぐらい前に進んで車体を斜めにします。
ちょうど車のお尻を車庫に向けるような姿勢で一旦停めることになります。
※東京の府中試験場と鮫洲試験場ではこのやり方で問題ないのですが、
 他府県では「車体を斜めにする」のが許されない試験場もあるようですので
 ローカルルールは調べておいてください。


さて、そうしたら、バックギアに入れて、車を後退させつつハンドルを切るのですが、
その時点では、既に勝負は付いていると言って過言ではないでしょう。
つまり、
1.車庫にどれだけ寄せられたか
2.車庫前で停止した後、どれだけ前に進んだか
3.車体をどのくらい斜めにしたか
によって、この課題が成功するかしないかは8割がた決まってしまっています。


あとは、車庫に入れていく時も、車庫から出ていく時も、
ハンドルを全部切って徐行するだけ。
油断しなければうまくできるはずです。


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バック(後退)している時には、
ドライバーが後ろを振り返っているために、
右と左の感覚が狂っていることがあります。
また、バックでは車の向きがすぐに変わっていかないので、
ハンドルを回しすぎてしまう嫌いもあります。


ですから、運転に慣れないうちは、
バックしながら不用意にハンドルを回さないようにしましょう。


試験課題の「方向変換」(いわゆる「車庫入れ」)と「縦列駐車」では、
基本的に、ハンドルを全部回してバックします。
バックしている途中で車の向きを調整しなければならないときは、
ハンドルを中途半端に戻すのでなく、一旦まっすぐにしてください。
必要なだけまっすぐ進んでから、
タイミングを計って再びハンドルを全部回せば良いです。


また、狭路などで曲がりきれない場合には
対処方法が2通りありましたね。
内輪差で載りそうになったときには、
「ハンドルを切った状態のまま、元の位置までバック」でした。
外(前)がぶつかりそうになったときは、
「ハンドルをまっすぐに戻してバック(切り返し)」でした。

切り返しには、
「ハンドルを逆に回してバック」というやり方もありますが、
それだと外輪差で車体の前側が膨らんでしまうので、
あまりお勧めしません。


結論として、
バックでのハンドルは、
「全部回す」か「まっすぐ」か、どちらかでOKです。
「バックしながらの微妙なハンドル調整」は、
少なくとも教習や試験では、不要ですので。


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世の大人たちは、受験勉強に励んでいる子どもらに、
「国語の正解は1つとは限らない」と言うことがあって、困ります。


確かに、「感想を書きなさい」とか、「昨日の出来事を作文にしなさい」とか、
あるいは、例えば「『もとより』を用いた文を作りなさい」といった問題なら、
人それぞれの答案になりますし、もちろん正解は1つではありません。
が、設問が「傍線部はどういうことを意味していますか」の類いであれば、
正解は必ず1つになります。
学校の授業ではどうか知りませんが、
少なくとも入学試験や就職試験での国語のテストは、
「書き手の意図が正しく伝わるか」を測っているのですから、
正解は1つでなければならないのです。


なお、念のため言っておきますが、
「読み手が自分なりの意見を持つ」のを否定するつもりはありません。
それは非常に大事なことです。
でも、それは、相手の言い分を正しく理解した後の話。
ついでに言えば、
その「自分なりの意見」には正解も不正解も無いのですから、
テストで点数を付けることができません。


ところで、
「国語の正解は1つでない」の誤解と同様に、
「運転の正解は1つに限る」と誤解している人も
特に教習を始めたばかりの人に多いようです。

しかし、自動車の運転に関しては、
正解が一つとは限らない場合が少なくありません。

例えば、青信号が目の前で黄色に変わった、という場面。
安全に止まりきれないなら通過しますし、
余裕で止まれるなら止まるべきです。
が、「ちょうどその中間」というタイミングで信号が変わることもあるでしょう。
その場合は、
「進む」も「止まる」も、どちらも正解である可能性があります。


別角度での例を挙げれば、
「方向変換」(いわゆる「車庫入れ」)は、
教習で教わった通りの方法でやらなければならない決まりはありません。
要は「向きを変えて出て来る」という課題なのですから、
試験官から特に指示が無い限り、自分なりのやり方でやれば良いのですよ。


教本を読んで参考にするのは大いに結構ですし、お勧めもしていますが、
「教本に書いていないことは不正解」とは決め付けないでください。
運転の正解は、必ずしも一つと限るものではないのですから。


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車線が広い道では、
前方に障害物があっても、
ラインを越えずに自車線内でよけきれそうなときがあります。
そんな場合でも、
合図(ウインカー)は出すべきなのでしょうか。


その質問に答える前に、
この「合図」はどういう意味なのでしたっけ?


「障害物をよけます」?
いいえ、そういう意味ではないですよね。
では、「車線をはみ出します」という意味?
惜しいですが、それも違います。


ここでの合図は、
「進路を変更します」という意味ですね。

進路変更は、
ラインを越える・越えないに関係ありません。
障害物をよけるために「進路を変える」のですから、
自車線内で進路変更し終えるとしても
ウインカーを出さなければならないのです。


なお、試験の採点基準では、
車幅の概ね半分以下の移動なら、合図しなくても減点されません。
しかし、合図して減点されることは無いので、
「迷ったらウインカーを出す」と覚えておきましょう。

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車線変更しようとした時に、隣の車線を他の車が走っている場合、
「彼我の距離と速度を測って行く行かないを判断せよ」
と説明を受けることも多いと思いますが、
仮免を取ったばかりの人がそれをやるのは結構難しいものです。

そこで、パイロットアカデミーでは、
「相手が加速しているか減速しているかで判断せよ」
とも教えています。


例えば、
A:30m後ろの車が30km/hから40km/hに加速した
B:20m後ろの車が60km/hから50km/hに減速した
というケースで考えてみましょう。
「彼我の距離」と「速度」を判断基準にするなら「Aが安全」という理屈ですが、
実際には、「B」の方が安全に車線変更できることは、
経験的にご理解いただけると思います。
すなわち、「加速しているか、減速しているか」も判断基準となりうるのです。


もちろん、これは一つの例に過ぎませんが、
大事なポイントは、
「車」という物体の運動を観測するのでなく、
それを運転する「ドライバー」の意識を量る(漢字を使い分けてみました)ことです。
経験を積んでいくうちに、
ドライバーの表情から行く行かないを判断できるようになってきますよ。


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※1月10日付けの記事は、諸事情により全面差し替えさせていただきます。
 なお、本稿は、別のブログサイトに投稿した内容に一部手を加えたものです。(2013.01.31筆者拝)


府中試験場で普通2種免許を受験していた人の談話です。
聞いたままの受け売りで裏づけを取っておりませんし、
そもそも15年も前(まだ20世紀!)の話なので、参考程度に。


その人は某タクシー会社に養成員として採用されたとのこと。
こんな状況だったそうです。


【採用条件】
雇用契約は2ヶ月、月8万円(額面か手取りかは不明)を給付する。
二種免許を取得できた時点で正規の雇用契約に切り替えるが、
この2ヶ月の間に二種免許を取得できなければ契約の更新は無し。(つまりクビ)


【練習方法】
同時期に採用された養成員10人くらいが交代で練習できる(専用練習コース有り)が、
ハンドルを握れるのは1日30分程度。残りの時間は学科項目を自習。


ちなみに、この話をしてくれた人は、残念ながら不合格でした。
タクシー会社の制服を着て来て試験不合格というのはみっともない話ですが、
試験場では意外に多く見かけます。


もしも(「もしも」ですけど)、「タクシー運転手くらいなら簡単になれる」と思っているとしたら、
それは甘すぎますね。
何の仕事でもそうでしょうが、その道で食べていくには大変な苦労がありますし、
そんな心構えでは二種免許は取得できないでしょう。


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信号の「赤」は「止まれ」、
これを間違える人はいないでしょう。
「青」は「進むことができる」でした。
決して「進め」じゃなかったですよね。


では、「黄色」は?
「注意」じゃありませんよ!
黄色は、原則として「止まれ」と覚えてください。
ただし「安全に停止できない時はそのまま進むことができる」というものです。


でも、慣れないうちは、
この「安全に停止できない時」の判断に迷う人も多いようです。
そんな人は、次のように覚えておいてはどうでしょうか。


多くの交差点では、
概ね30メートル手前から、ラインが変わります。
破線だった中央線が実線に変わったり、黄色いラインになったりします。


もし交差点進入前に信号が黄色になりそうだったら、
自車の位置を確認してみて、
その「30メートルゾーン」に入っていたら、
黄信号を見ても、そのまま通過するつもりで行けば良いでしょう。
(もちろん、自車・後続車の速度や歩行者等の状況によって例外は有りますが。)


逆に、30メートル以上離れているなら、安全に停止できるはずです。
たとえアクセルを踏み込み始めていたとしても、
それでも、ブレーキペダルに踏み替える勇気を持ってもらいたいものです。

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冬は太陽が低いので、
運転していて目に入ることがあります。


そんな時は、ドライバーの判断で、
天井からサンバイザーを下ろして使ってください。
教習中はもちろん、試験中でも、やって構わないですよ。
利用するための装備の一つですし、
「眩しくて歩行者を見落としました」なんて、
言い訳にもなりませんから。


しかし、サンバイザーを下ろすと、
当たり前の話、視界は狭くなります。
フロントガラスの上部を隠してしまうので、
特に信号が見えにくくなるのです。
そのことを認識して、しっかり注意を払っていてください。


遠くで見た時には「青」だった信号が近づくうちに「黄」に変わるのは、
不思議でも何でもなく、普通に起こりえますよね。
でも、これを見落とすこともよくあるのです。

「サンバイザーで見えませんでした」なんて、
やっぱり言い訳になりませんよ。
いや、笑い事じゃなくて。


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右折でも、左折でも、
曲がる直前には、“徐行”の状態にしておきましょう。

所内教習では初めから徐行しているようなものでしたが、
路上では、50キロとか60キロで走っているところから、
短い距離で10キロ程度まで減速するのですから、
ほとんど停止するような感覚でブレーキを掛けていくことになります。


たまに、何を勘違いしたか、
「右折では徐行しない」と言う人もいたりしますが、
違いますよね。
右折であれ、左折であれ、徐行ですよ。

もしかしたら、
「右折は、直進車が来ないうちにさっさと曲がるべし」
と考えてそう言っているのかも知れませんが、
「さっさと曲がる」のも、
右折直前に徐行の状態を作った後の話になります。


慌てず落ち着いて、
「ハンドルを切る手前5mの所」までに減速が完了するよう、
しっかりブレーキを踏んでいってください。


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複数の通行帯がある道路では、
基本的には、一番左の車線を走行します。
このことは理屈では解っていても、実際に路上を走っていると
意外に頭から抜けてしまっていることがあります。


例えば、右折時。
右折した先の道路に複数の通行帯が有る場合、
つい、右寄りの車線に入ってしまったりしませんか。
右折車であっても、基本は、左側を走ってください。


また、レアなケースですが、
一番左側が「二輪用通行帯」だったものが、
ある地点から突然、普通の通行帯に変わってしまうこともあります。
あるいは「バス停」だと思ったら、その先が普通の通行帯になることも。
こういう道路では、いつの間にか、
左から2番目の車線を走っていることになってしまうわけです。


でも、そんな場面でも慌てることはありません。
そもそも右の通行帯を走ること自体が違反なのではなく、
「ずっと走っていてはいけない」というのに過ぎませんので、
左側が走れることに気が付いた時に、
安全確認をしたうえで、車線変更すれば良いのです。


間違っても、いきなりハンドルを操作したり、
交差点や横断歩道の直前で車線変更したりしないでください。
(こういうのが実は結構多かったりするのですけど…)


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「チノパン」の愛称で知られるアナウンサー・横手志麻さんが
自動車での死亡事故を起こしたそうです。
報道によれば、横手さんは、ホテルの駐車場で、
歩いていた男性をSUV車の側面で倒して、轢いた、とのこと。
正月早々気分が暗くなるニュースでした。


この事故で亡くなった方はもちろん気の毒ですが、
加害者も、イメージを大切にする芸能界で
今後の仕事に少なからず影響することでしょう。
一瞬の油断が、被害者・加害者双方の人生を狂わせます。
誰も得しません。


「自動車は走る凶器」ということを常に認識しておくべきと、
(自戒を込めて)つくづく思わされました。


※「チノパン」の本名は「横手志麻」さんだそうです。
 「横田志麻さん」、「横田さん」と書いていましたので、訂正しました。
 申し訳ありませんでした。 (2013年1月30日追記)

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心形刀流の達人でもあった肥前平戸藩主・松浦静山は、
「勝ちに不思議の勝ち有り」と言ったそうです。

これには、“慢心への戒め”も含んでいるのでしょうが、
免許の試験に際しては、これは当てはまりません。
「たまたま合格してしまった」なんて、ありえないからです。


そして、この静山の言は、
「負けに不思議の負け無し」と続きますが、
こちらは免許の試験にも通じますね。
合格できなかった人は、それなりの理由があったわけで、
不合格になるべくして不合格になったのです。


これが分かっていないと、
「あそこに横断者さえいなければ…」とか、
「後ろの車にあおられたので…」とか、
不合格理由を他人に転嫁してしまうことになります。

そんな姿勢では、
いつまで経っても合格は覚束ないでしょう。


合格になるも不合格になるも、
すべて受験生自らの身から発するもの。
これを肝に銘じて、受験に臨んでください。


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毎年「1月4日」は、試験場が混雑する日として有名です。


運転免許試験場(免許センター)はお役所ですから、
年末の御用納めは「12月28日」、年始の御用始めは「1月4日」となっています。
民間企業の年末年始休業は、これにならう所もありますが、
特に今年は「1月6日まで」を休んで9連休にした会社も多いと思います。
そういう会社にお勤めの人にとって「1月4日」は、
「会社が休み」で、かつ「役所が開いている日」という珍しい日(おそらく年に1度)なので、
試験場に限らず、どこの役所の窓口も込むようです。


また、この日に試験場が込む理由はそれだけではありません。
免許証の更新手続きもこの日に集中するのです。

免許の期限は「○年後の誕生日の翌月相当日まで」となっていますが、
該当日に更新手続きができない(土日その他の休日)場合は、
有効期限が順延されていきます。
これによって、1月4日には、
「12月29日まで」の人から「1月4日まで」の人まで、
普段の7倍の人たちが免許の期限を迎えるのです。

期限ギリギリまで更新しに行かないのもどうかと思いますが、
それこそ、会社の休みが取れなかったとか、いろいろ事情があるのでしょう。


ともあれ、そういうわけで、1月4日は試験場がゲキ込みですよ。
この日に学科試験の受験を予定している人は(免許の更新手続きに行こうと思っている人も)、
可能ならば、日取りをずらした方が良いかも知れませんね。


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あけましておめでとうございます。
今年も安全運転でやって行きましょう。


「安全運転」とは、事故を起こさない運転のこと。
そして、それこそが「上手な運転」と呼ばれるものです。
急加速・急ハンドルを使ったり、難しい技を披露してみせたりすることが
上手な運転ではありません。
「無事これ名馬。」というわけです。


運転免許だって、
車を安全に操縦できる人に与えられるのですから、
最低限の基本的な操作を覚えたら、
あとは「安全に運転すること」を心がけましょう。


もちろん、ノロノロ運転を安全運転と呼ぶわけではありません。
危険な場面ではしっかり減速する一方で、
安全が確認できたら、「前見て加速!」を実行してください。


では、本年も宜しくお願いいたします。


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