Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

2015年07月


障害物をよけようと対向車線にはみ出したところ、
前方から対向車が来るのが見えたら、どうしますか?
“見落とし”は許されませんが、
安全確認後に状況が変わることは珍しくありません。


そういった場合は、
障害物の手前で元の車線に戻れるなら戻ってください。
これが基本です。


もし既に戻れない所まで進んでいたなら、
そのまま続行して構いません。
慌てて、確認もせずに左にハンドルを切るなんてのは
危険極まりありません。

また、さっさと元の車線に戻ろうとして加速するのも、
下手をすると正面衝突事故を起こす危険性さえあります。


対向車が思いのほか速いときもあります(わざと意地悪で?)が、
そんな場面では、その場で遠慮無く減速してください。
「“車”に気を遣って“歩行者”や“自転車”に接触する」なんて愚の骨頂。
「対向車は待たせておく」ぐらいの心臓を持っていたほうが良いですよ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




MT(マニュアル)車の教習では、
「坂道発進」で苦労される人も多いですが、
技能そのものよりも、“苦手意識”が上達の邪魔をしているのが
半数以上ではないでしょうか。
すなわち、
「坂道発進は難しいぞ」という“噂”やら、
「足と手を同時に動かすのは大変に違いない」という“先入観”やら、
あるいは、「失敗しちゃったらどうしよう」という“取り越し苦労”やら。


坂道発進という仰々しい課題名は付けられていますが、
その名の通り「坂道で発進する」のですから、
普通の(平地での)発進と、やる事はそんなに変わらないのですよ。
ただ、上り坂においては、
足をブレーキペダルからアクセルペダルに踏み替える間に
車が後ろに下がってしまうかも知れないのと、
それを防ぐためにサイドブレーキを使う等の措置が必要、
というだけのこと。


上り坂で停止したら、まずはサイドブレーキを掛けて、
発進する際には、クラッチをつないでいって、
車が動きはじめたら、アクセルを強めつつサイドブレーキを外せば、
簡単に(!)発進できますよ。

肩の力を抜いて
(文字通りの意味と「心を落ち着けて」という比喩の両方の意味で)
やってみてください。


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周回コースのカーブ出口付近に突き当たる交差点では、
内周を回ってくる車を見落としがちです。
府中試験場のコースで言えば、
小高い丘から坂道を下ってきた所の交差点がそうです。


このような交差点では、
周回コースでない側の道が一時停止になっているはずです。
一時停止であれば、もちろん停まって左右を確認することになりますが、
普通の交差点と違って、
右からの車が、カーブを曲がってくるために、
“右横”からでなく“右後方”から来るのが曲者です。
特にこちらが下り坂の場合は、
路面ばかりを見つめてしまって、
これを見落としてしまう傾向があります。


周回コースを走っている車は、
カーブを曲がっていても「直進車」という扱いです。
こちらが一時停止であれば尚のこと、相手を妨害してはいけません。

形ばかりの左右確認ではなく、
左右それぞれ車線の先までしっかり見ておきましょう。


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狭路(※)の中では、
「人が歩く程度」の速度で進んでください。
「徐行」よりもゆっくりです。

※ここでは「クランク(屈折型)コース」と「S字(屈曲型)コース」を
想定して説明しますが、
他の狭路(「方向変換」や「縦列駐車」や「鋭角コース(二種免許の課題)」)や
路上で人込みを通るときなどにも通用する話です。


ところが、MT(マニュアル)車の場合、
クラッチを完全につなげてしまうと、
アイドリングだけでも結構速いスピードが出てしまいます。

なので、クラッチを半分だけつなぐ「半クラッチ」や
クラッチをつないだり切ったりする「断続クラッチ」を使って、
速度を調節してください。

このうち「半クラッチ」は、クラッチミートの位置が分かっていないと難しいですし、
狭路通行中ずっと半クラッチを続けるのは左足が疲れるばかりですので、
「断続クラッチ」を活用することをお勧めします。


断続クラッチは、
その名の通り、クラッチをつないだり切ったりするわけですが、
実際の操作としては、
むしろ、「クラッチを切って惰力走行する」のをメインにして、
「停まりそうになったらクラッチをつないで推進力を得る」、
と言うのが当を得ているかも知れません。
なお、状況によってはアクセルを踏む必要もありますが、
基本的には「加速はしない」と覚えておいてください。


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タイヤは車体の4つの角に付いているわけではなく、
車体には、タイヤからはみ出した部分があります。
これを「オーバーハング」と呼びます。
普通車では、
後輪より後ろの「リア・オーバーハング」はあまり気にしなくて大丈夫ですが、
前輪より前の「フロント・オーバーハング」には注意が必要です。
特に「クランク型コース」において。


同じ狭路課題でも、「S字」では、
タイヤさえ通れていれば、車体の一部は縁石より外に出ても許されますが、
「クランク」では、柱や鎖に車体が接触したら、即、試験中止になります。
ホンのかすった程度でもダメです。

もっとも、「クランク」は、
実際の路上において狭い路地のような所を通行することを想定していますから、
柱や鎖にぶつかるということは、“よそんちの塀”を壊すようなものです。
「そんな人には免許は与えられません」と言われても仕方が無いところでしょう。


「S字」では“4つのタイヤの通る道筋”をイメージすると良いのですが、
「クランク」では、“(タイヤではなく)車体がどう動くのか”を
イメージしながら走ってみてください。
練習を積むうちに、オーバーハングが体感できるようになってくると思います。


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「交通整理」と聞くと、
警察官などが手で車の流れを誘導することをイメージする人が多いようです。

しかし、それも交通整理の一種には違いありませんが、
こと運転免許の学科試験においては、それでは正解とは言えません。


これから学科試験を受けるという人は、
「交通整理」を「信号」と読み替えてしまいましょう。

問題文で、
「交通整理の行われていない交差点で‥」と問われたら、
「信号の無い交差点で‥」と脳内変換しちゃって構いません。
そのほうが違和感無く覚えられると思います。


ただし、学科試験対策としては、
その「信号」には、
「信号機による信号」と「警察官等による手信号・灯火信号」とがあること、
さらには、ここで言う「警察官等」とは「警察官と交通巡視員」を指すこと、
については、外さずに押さえておきたいところです。


ですから、
例えば、工事現場の作業員が手で車の流れを誘導しているようなのは、
交通法規上の「交通整理」には該当しません。
一般的に使われる用語とは意味合いが少し異なりますので、
誤解しないようにしておきましょう。


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「左折大回り」ほど多くはないですが、
「右折大回り」で減点される人も見られます。

右折は、
直近マークがあればその近くを、
直近マークが無ければ交差点の中央付近を、
曲がって行くべきところ、
そのマークや交差点の中央を行き過ぎて曲がってしまうケースです。


その原因は、
「直近マークの見落とし」という“うっかりミス”もありますが、
「一番左の車線に向かうために、わざと大回りした」というのも
少なくないようです。


確かに、「右折後に右車線(第2車線)に入ってしまう」というのは
特に運転経験のある教習生がやってしまいがちなミスで、
「右折後も左車線(第1車線)に向かうのが基本」と覚えてほしいところではあります。
そして、ややこしいのが、
「狭い道から広い道へ右折で出る際には、
第1車線までまっすぐ進んでから直角に曲がる」
というのと混同しやすく、
そのために、わざわざ大回りをしていることが考えられます。


「狭い道から」とかでなく、「普通の右折」であれば、
やはり、直近マークまたは交差点の中央付近で曲がってください。
そのためには、右折する手前で、
まず直近マークがどこにあるのかを確認する、
直近マークが無ければ、センターラインとセンターラインの交点を見定める、
という行為が必要になってきます。


そういう意味では、わざと大回りをするのも、
“うっかりミス”と呼んで良いかも知れません。


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左折する時には、
左後輪が縁石から離れないように曲がってください。
もちろん内輪差でタイヤが縁石に載らないようにしなければなりませんが、
道路の「隅切り(すみきり)」の部分を上手に使えば、
そんなには意識しなくても大丈夫なはずです。


隅切りが大きければ、
カーブを曲がるときのように、タイヤの通り道をハンドルで調整し、
隅切りが殆ど無いクランクコースのような所では、
車体を少し前に出してからハンドルを回すようにすれば良いのです。


したがって、左折で大回りしないためには、
ハンドルを切る前に、
隅切りのRの大きさを見ておかなければなりません。
そして、当ブログでも何度も書いている、
「ハンドルを切る5m前までに減速完了」を徹底すれば、
落ち着いて、ハンドルを回すタイミングが計れると思います。


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信号の変わり端や、対向車に譲られた時など、
慌てて右折しようとすると、
内輪差により脱輪してしまうことがあります。
「右折での脱輪」というのがピンと来ないかも知れませんが、
これは、右折した先の対向車線に右後輪がはみ出すことです。


普通車では(大型車では少し勝手が違いますが)
直近マーク(交差点の中央に描かれている◇や▽のマーク)
に合わせてハンドルを回せば、
大概は右折後にも自分の車線に入って行けるはずですが、
ハンドルを回し始めるのが早すぎると、
右後ろのタイヤが内輪差により
曲がった先のセンターラインを踏んでしまうのです。

もし、そこで信号待ちをしている車両があったら、
その車にぶつかってしまいますよ。

「車が停まっていなかったから良いでしょ」というのは屁理屈。
常にそういう状況にならないよう運転しなければなりません。

慌てず、急いで、正確に(『さらば宇宙戦艦ヤマト』での斎藤隊長のセリフ)
曲がって行きましょう。


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試験でのブレーキの踏み方は、
「ポンピングプレーキ」を基本と覚えてください。

ポンピングブレーキとは、
ブレーキを一気に踏まずに数回に分けて踏むことですが、
これから試験を受ける人は、
単純に「ブレーキを踏む回数は『3回』」と覚えちゃってください。


1回目のブレーキは「予告」です。
ブレーキペダルを軽く踏み、ブレーキランプを点灯させて後続車に報せることが目的です。

2回目が本当の「制動」です。
目的の速度近くまでしっかり減速させていきます。

3回目は「“カックン”の防止」です。
ブレーキ踏みっぱなしで目的の速度まで減速してしまうと、
乗っている人の上体が前のめりになる、いわゆる“カックン”になります。
目的の速度になる寸前で一旦ブレーキを緩め、
然る後に、改めてブレーキを踏み直して目的の速度に達するようにすれば、スムーズです。

なお、時間的・距離的余裕が無い場面では、
本制動の前に少なくとも「予告」の1回を踏むのだけはやってください。
逆に余裕が有る場面では、
「予告」→「制動」→「予告」→「制動」→…
というように、1回目と2回目を何度か繰り返しても良いでしょう。

これが基本です。


読んでお分かりのとおり、
「本当にポンプを踏む」ように踏むわけではないのです。

むしろ、「本当にポンプを踏むようなポンピングブレーキ」は、
ABS搭載車がこれだけ普及するとその意味は無く、
また、乗り心地も悪くなるため、
免許取得後にそんなブレーキを踏む人は珍しいくらいです。
そんな“免許を取るためだけのテクニック”を覚えても仕方ありませんから、
皆さんには、実践で使えるブレーキングを、
教習や試験でもやってもらいたいと思っています。


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教習所や試験場のコースのような急カーブでは、
(1) カーブの手前で減速し(減速を完了し)、
(2) MT車ならそこでシフトダウンし、
(3) カーブのラインを目でなぞりながらハンドルを回し、
(4) カーブの半分を過ぎたら、出口を見て加速していく、
という手順で曲がります。


この一連の動作を、
二輪(普通自動二輪車・大型自動二輪車)の免許を持っている人は、
体で理解できていますね。
二輪と四輪とで異なるのは「(3)」の「ハンドル」だけだからです。
ハンドルを意識しすぎてしまう人も
(まれに、ハンドルを回すことを忘れてしまう人も)
いないではないですが、
多くの二輪乗りは、
普通車教習での「カーブ」ではあまり苦労しないようです。

特にAT教習生が陥りがちな
「ブレーキを踏みながらハンドル」というミスが、
二輪免許を持っている人にはまず発生しないですし、
(バイクでブレーキを掛けながらハンドルを回したら転倒しますからね)
カーブを抜けた後に(カーブだけでなく発進後や右左折後にも)
しっかり加速していけるのも、
教えるこちら側としては安心して乗ってられます。


もっとも、二輪免許を持っている人の上達が早いのは、
基本的に運転が好きであることが一番の理由なのかも知れませんが。


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自動車運転免許の学科試験には、
「仮免許学科試験」
「第一種免許学科試験」
「第二種免許学科試験」
の3つがあります。
(「原付」と「小型特殊」はここでは除外します)


二輪(普通自動二輪車・大型自動二輪車)の免許を取得するには、
「第一種免許学科試験」を受ける必要があります。
二輪には「仮免許」も「二種免許」も無いので
それらが該当しないのは当然としても、
それを言うなら「一種免許」という概念も無いはずなので、
ちょっと違和感があるにはあります。


ところで、このことは、
普通車の免許を取得しようとしている人にも無関係な話ではありません。
第一種免許(本免許)の学科試験には、
二輪車の運転に関する問題も出る、ということも意味しているからです。
もっとも、そんなに難しい事や意地悪な問題は出ませんが、
バイクのアクセルやブレーキ等の基本的な操作ぐらいは
知っておくようにしましょう。


一方で、仮免許の学科試験には
二輪車の運転に関する問題は出ません。
出るとしても、
「左折や進路変更の際に二輪車を巻き込まないように」
というくだりで登場する程度です。
その点はあまり心配せず、
法規関係の知識を確実に身に付けることに努めましょう。


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信号機は、
ランプを見つめると実際より近くに見えてしまいます。
特に、夜や、降雨時や、周りに高い建物が無い場所などでは、
信号灯が空にポッカリ浮かんでいるように見えて、
景色の中で遠近感がつかむことが難しくなります。

近くに見える分には、
手前のうちに減速してしまうだけのことと思いきや、
交差点の手前にある横断歩道を見落としてしまう、
という意外な危険が隠れていることがあります。
そこに横断しようとしている歩行者がいたら、大変な事です。


これを防ぐには、
信号を見た時に“交差点”の位置も確認しておくことです。

信号のランプをずっと見つめずに、
目線を、信号機が付いている“柱”に持っていくと良いでしょう。
そうすれば“交差点”が見えてくるはずです。
そして、そこまでの距離も把握できると思います。


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右カーブの入り口に「左に分岐する路地」がある場合、
ハンドルを切らずにまっすぐその路地に入って行くのであっても、
合図(ウインカー)や左の安全確認は必要なのでしょうか。


正解は、
そんなに難しく考えるまでもなく、
「必要」です。


まず、ハンドルを切らないと言っても、
今走っている道から左に外れて行くわけですから、
そのことを後続車に知らせるために、
ウインカーは出さなければなりません。


また、自分と並んで
二輪車が走っているかも知れません。
サイドミラーとその死角の確認を怠ると、
それを巻き込むおそれがあります。


右にカーブしている道こそが“直進”であり、
そこから外れるのは“左折”なのです。
ですから、
ハンドルを切らなくても合図と確認が必要ということです。


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カーブの先で右左折する場合には、
カーブを出たらすぐに、右や左に寄せて進むことになります。

でも、右や左に寄せるからと言って、
“左カーブの先で左折する時”や
“右カーブの先で右折する時”には、
わざわざハンドルを左や右に取らなくても良いのですよ。


例えば左カーブの場合、
カーブの中ではハンドルは左に回した状態にあるわけです。
カーブの後半でハンドルをまっすぐに戻していくのですが、
その戻し加減をゆっくりにすれば、
車は自然に左に寄れていく理屈です。

もちろん、
ドライバーの視線は、
左寄せなら左縁石や水切り線の先に、
右寄せならセンターラインの先に、持って行き、
そして、
カーブを出るためと進路変更のためとに共通するアクセルを踏むこと
(すなわち「前見て加速!」)
を忘れないでください。


説明だけ聞くとちょっと難しそうですが、
コツさえつかめば意外に簡単にできてしまいますので、
余計な肩の力は抜いてやってみると良いでしょう。


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進路変更(右左折時の寄せや車線変更や障害物回避など)の際には、
加速してください。
誤解の無いよう再確認しておきますが、
「ハンドルを傾けてからアクセル」じゃなくて、
「アクセルを踏んでからハンドル」ですよ。


これには、いろいろなメリットがあります。


まず、車が安定すること。
アクセルを踏むと車は直進しようとし、
車がふらつきにくくなります。
これは、ハンドルより先にアクセルを踏むことで、
ハンドルに頼った運転から脱却できることも理由の一つでしょう。


また、安全確認が確実に出来ること。
アクセルを踏むには、
ドライバーは前(自分が進むべき方)を見ざるを得ません。
当然、そこに支障が有れば進路変更を中断することになりますが、
その判断が容易になるのです。
加えて、横を見たまま進路変更を始めてしまうことがなくなり、
結果、進路変更前の側方確認を確実に完了させることが出来ます。


さらには、速度を適切に保てることも挙げられます。
「加速しながら進路変更」を常に意識していれば、
進路変更前の車速が速すぎた場合には「進路変更前に減速しておこう」、
スピードが落ちていたなら「進路変更時にそのまま加速していこう」、
と考えながら運転でき、
どちらにしても、交通の流れに乗って走れます。


良い事だらけでしょ?


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信号などで前の車に続いて停まるとき、
ピタリ真後ろに着けている車を見かけることがあります。
これでもし後続車が止まりきれずに追突してきたら、
“玉突き”を起こしてしまいますよね。

また、事故にならないまでも、
前の車が立ち往生したら、
自分も動きが取れなくなってしまうでしょうに。


かと言って、異常に離れて停まるのもどうかと思います。
もっとも、車間を空けすぎているのは、
上に書いたようなことに配慮してではなくて、
その多くが、適正な車間を空けているつもりだったりします。
ドライバーからの見た目で「前車から5メートルくらい」に停まると、
実は12メートルくらい離れてしまうのです。


停止するときの適正な車間は、そう、概ね5メートルくらいです。
そのことは正しいのです。
しかし、それは、ドライバーからは(セダンの場合)
ボンネットが「前車の後輪の接地している所」に見えるのが
ちょうど良いところです。


思い出してみてください。
右折でハンドルを切る時の「直近マーク」も、
クランクでハンドルを切る時の「前の縁石」も、
ボンネットラインに合わせますよね。
これらはすべて、「車体が曲がりきる目安」ということで共通なのです。


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免許証を紛失したら、
兎にも角にも、まず警察に『紛失届』を出してください。

クレジットカードと違って
「カードを止める」という概念はありませんので、
紛失届を出したところで、悪用されるのを防ぐことはできません。
しかし、トラブル発生時のこちらの過失割合を少しでも軽くするため、
一刻も早く警察署(または交番)へ届け出てください。


それから、免許証の再交付について考えることになりますが、
これはもう、試験場へ行く以外に方法はありません。
警察署や免許更新センターでは扱っていないので、注意しましょう。
また、住所が変わっていたりすると『住民票』が必要だったりしますから、
具体的な手続きは各警察のホームページで確認しておきましょう。

なお、窓口で、
本人確認のため、“違反歴”を尋ねられることもありますので、
いつ、どこで違反したことがあるか、思い出しておくと良いでしょう。
(思い出せなくても特に問題無いはずですが。)

それと、『顛末書』というのも書かされます。
お上から頂戴した物をなくしたこちらが悪いとは言え、
ちょっと書くのに抵抗がありますよね。
でも、まあ、事務的な手続きと割り切りましょう。


ちなみに、豆知識ですが、
免許証番号の下一桁は「再交付の回数」を示しています。
ですから、普通の人は「0」のはずです。
今まで見せてもらった中の最高は「7」という人がいましたっけ。
「再交付10回以上になると1ケタ増えて13桁になる」
という噂(都市伝説?)もありますが、真偽のほどは定かでありません。
かく申す小生は末尾「1」です。ははは。


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「コーヒーに入れるのじゃないよ」というのは言い古されたオヤジギャグですが、
AT(オートマ)車には、
アクセルを踏まなくても車が動いてしまう「クリープ現象」というものがあります。

AT車(CVT車を含む)ばかりでなく、
本当はクリープ現象が起きないはずのハイブリッド車(停止時にはエンジンが止まる)や
電気自動車(そもそもエンジンが無い)にも、
ユーザーからの要望によりわざわざ搭載されたそうです。


確かにクリープは、上手に使えば便利な機能です。

例えば、上り坂で停止した後に発進する際、
MT(マニュアル)車なら、いわゆる「坂道発進」をしなければなりませんが、
AT車なら、目で見て明らかな急坂でもない限り、
ブレーキからアクセルに踏み替えるだけで簡単に発進できます。

それから、例えば、狭い路地や雑踏を通る際、
MT車なら、「半クラッチ」や「断続クラッチ」を用いてスピードを調節するところ、
AT車なら、右足をブレーキの上に置いたまま(すぐにブレーキが掛けられる状態で)、
安全に通過できます。

その他、右左折の際や、車庫入れする際や、工事中の道路を通行する際など、
「徐行」が求められる場面で、クリープが活用できます。


しかし、クリープの問題点として、
「ドライバーが意識しないのに車が動き出す」ということが挙げられます。
これが事故の原因となりうるのも問題ですが、
何よりも、「人が機械に操られてしまう」のが最大の問題です。

クリープ(あるいは自動車運転)に限らず、科学技術のすべてに当てはまる話ですが、
それらは人が上手に使うべきであって、
人がそれらに振り回されてはいけないのだと思います。


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乗車したら、まずシートの位置を合わせましょう。

ヒザの裏側あたりに(車種によっては座面の横側に)
レバーがありますので、それを引きながらシートを前後に動かします。
その際には、
ハンドルを握っていると、シートを引き寄せやすいですよ。

シートの位置は、
クラッチペダルを(AT車なら右足でブレーキペダルを)
踏み込んでみてヒザが伸びきらないくらい、
そして、ペダルを上げてみて、
ヒザがハンドルにぶつからないくらい、
の所に合わせます。


そうしたら、
ハンドルのてっぺんで両手を揃えて握ってみてください。
その時、
ヒジが伸びきってしまったり、
逆に、ハンドルが近すぎたりしたら、
背もたれの角度で調整してください。
(あるいは、そもそもシートが遠いか近いか?)


そして、シートが調整できたら、シートベルトを締めましょう。
シート調整より前に締めてはいけないという決まりはありませんが、
シートベルトを締めていると
苦しくてシートを調整しにくくなりませんか?


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ドアは、強めに閉めて、
半ドアにならないようにしてください。

…と聞くと、意外に思われる人も多いかも知れません。

そんな閉め方をしては、うるさいじゃないか、とか、
車内の空気が圧縮されて耳にツーンと来る、とか、
自分や側にいる人の指をドアに挟む危険もある、とか。


なるほど、そういった懸念も無いわけではありませんが、
それらの問題点は、
「強く閉める」ことでなく、
「遠くから閉める」ことにあるのは、お気付きでしょうか。

つまり、
ドアを近く(10cmくらい)まで引き寄せておいてから力強く閉めれば、
安全に、品良く、そして確実に、ドアを閉められるはずです。


ドアを閉める際は
「近くから強めに」と覚えておきましょう。


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エンジンを始動させる時は、
キーを右に回して、「ON」の位置から「START」まで回します。
※今は、電子キーやリモコンスターターでエンジンが掛けられる車も増えてきましたが、
 ここでは、昔ながらの、キーを差し込んで始動する方法の話です。


この時は、
1.サイドブレーキを掛けたまま
2.シフトレバーはニュートラル(AT車は「P」)
3.ブレーキペダル&クラッチペダル(AT車はブレーキペダルのみ)を踏んでいる
こういう状態で、キーを回してください。
つまり、間違っても車が動き出してしまうのを何重にも防止しておくということです。

免許取得後は「ここまで厳格に行う必要は無いんじゃ?」とも思いますが、
でも、試験の時には、
試験官へのアピールの意味と、自分の気持ちを落ち着かせる意味とがありますので、
落ち着いて正しい手順で行うのが良いでしょう。


さて、「START」の位置で固定しておくのは概ね1~2秒です。
この時間が長すぎる人と短すぎる人がいますね。
エンジン始動後すぐに力を緩めればキーは「ON」に戻る仕組ですが、
エンジンが始動したかどうかが分からないのでしょう。
そういう人は、
「携帯電話の電源をON/OFFする時と同じくらいの秒数」
と理解しておきましょう。
※今どき携帯電話を切る人はいないって? それも古い例えでごめんなさい。


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旅客自動車(バスやタクシー)の乗務員は、次の行為が禁止されています。
1.大量のマッチや特定の薬品等を車内に持ち込むこと
2.酒気を帯びて乗務すること
3.旅客がいる車内で喫煙すること

1や3はともかく、2なんか一般のドライバーでも禁止のはずですが、
こんなことまで「旅客自動車運送事業等運輸規則」に規定されているのです。
なぜかと言うと、
「乗務員」には車掌さんやガイドさんも含んでいるからです。
もっとも、運転手でないとしても、
そういう人たちが酒気帯びで就業するのは、常識的に許されないでしょう。


また、この規則では、
乗合旅客自動車、貸切旅客自動車、特定旅客自動車(=各種のバス)の乗務員は、
1.運行時刻前に発車すること
2.旅客に対して必要な事項以外のことについて話をすること
も禁じています。

でも、路線バスが予定時刻より早く出発してしまったり、
運転手さんに話し掛けられたりすることって、よく経験しませんか。
それらは本当はいけないことなので、
特にこれから二種免許を取ろうとしている人はきちんと覚えておきましょう。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




先日、某物流トラックに貼られていたステッカーに、
「二時停止」について説明してありました。

曰く、
横断歩道や交差点の停止線で停止するのが「一時停止」、
発進後、交差点進入前にもう一度停止するのが「二時停止」
なのだそうです。


でも、その「二時停止」って、日本語として変じゃないですか。
「一時停止」(特に「一時」)の意味が理解できていないんじゃないかと、
読んだこちらが恥ずかしくなってしまいました。


件の行為は「二段階停止」と呼ばれ、
実際、停止線で確認すべき事と、交差点直前に確認すべき事とがありますので、
そういう心掛けで運転するのが望ましいのは確かです。

それ自体は肯定できるのですが、
なぜ、変な造語を用いてしまったのか、疑問です。
言い古された「二段階停止」以外の言葉をわざわざ考えたのでしょうか。
そうだとしても、ステッカー作成者の自己満足に陥ってしまい、
折角の良い心掛けなのに、真意が正しく伝わらなくなる典型例だと思いました。


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車庫入れ(試験課題で言う「方向変換」)の場面で、
うまい位置に車を入れることができなかったときは、
「幅寄せ」をしてください。


幅寄せのやり方には、
(a)「前進しながら寄せていく方法」と、
(b)「バックしながら寄せていく方法」、
そして (c)「前進とバックとを併用する方法」の3つがありますが、
パイロットアカデミーの教習では、
これらのうち、
(a)「前進しながら寄せていく幅寄せ」をご案内しています。


と言うのも、
バックしながらハンドルを回し、なおかつ、それで車体を直角に向けるのは、
初心者にとっては至難の業であり、また、ミスの素でもあるからです。

バックの最中は、ハンドルはできるだけ固定しておきたいので、
幅寄せは、
「前進しながらハンドルを回して寄せ、車体をまっすぐに向け直したら、まっすぐバック」
というのをお勧めしています。


実は、バックしながらハンドルを回して寄せたほうが
前進で寄せるのよりも、寄せ幅は大きくなります。
また、前進とバックを併用すれば、より沢山寄せられます。

そんなことは、先刻承知です。

しかし、車庫の中でそんなに寄せなければならない状況はあまり無いでしょうから、
少なくとも試験や教習では、
前進での幅寄せだけ覚えておけば充分ですよ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




複数通行帯の道路で、右の車線に移動したいとき、
その車線を走っている車がルームミラーに映っていたら、
通常は、ある程度の距離があると判断できます。
この理屈は、「追い越し」に際して、
「追い越した相手がルームミラーに移ったら元の車線に戻る」
というのと同じです。


ただし、これにも落とし穴があるので、注意を要します。


まず、この理屈は、右車線の車が、
(自分と比べて相対的に)等速または減速していることが前提の話です。
相手が加速している場合は(まれに「入れさせまい」とわざわざ加速してくるケースも)
危険なので、車線変更は中断してください。

相手が加速していることは、
ミラーに映る像がだんだん大きくなってくることで判りますが、
慣れてくると、
ミラーでドライバーの表情が見える(ような気がする?)ようになってきますよ。


それから、意外に多いのが、
ルームミラーに映った車より前にいる車を見落とすこと。
一種の「思い込み」あるいは「ケアレスミス」とも呼べるでしょうが、
その結果は重大事故にもつながります。

今さらの話になってしまいますが、
ルームミラーばかりでなく、サイドミラーも見て、
そして、ミラーに映らない箇所は自分の目で直接見て、
安全であることを確認してください。


基本の基本を忘れると大怪我をしますよ。


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車線を示すラインは、大きな交差点の中では途切れます。
ですから、交差点を通過する際には、
その先の自分の走るべき車線を見定めておく必要があります。


例えば、交差点の先で、一番左が「二輪通行帯」に変わるケース。
一番左の車線を走行して直進する車は、
交差点通過後は、左から2番目の車線を走ることになりますよね。
こういうのを交差点進入前に見ておかないと、
どの車線に入るべきか、交差点内で迷ってしまうことに陥りかねません。


また、交差点で道がカーブしている(と言うか、カーブの中に交差点が有ると言うか)所では、
特に自分の車線を見失いがちです。
そういった場合は、
“交差点内でカーブしているライン”を脳内でイメージして、
その“架空の車線”に従って走ると良いでしょう。


普通に走っている時だって自分の走るべき車線の遠くを見てほしいのですが、
交差点を通過する際には、特にそれを意識してみてください。


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