Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

2018年03月


何事にも共通するかも知れませんが、
こと“麻雀”と“運転”に関しては、
みんな、自分は他人より上手だと思っているようです。


なぜかと言うと、
麻雀と運転は、その“腕”を他人と比べることが滅多にないからです。

運転はともかくとして、麻雀は他人と点数を競いますが、
マージャンのゲーム中は、相手の手牌は見えていないわけで、
つまり、“腕の良し悪し”は比較できないのです。


また、麻雀と運転は、
「自分の手に惚れやすい」というのが共通点であり、
その失敗(事故)の多くが、
自分の手に酔ってしまうことが原因だったりします。


こうなるのを防ぐには、
他人の技術を自分のそれと冷静に比較することです。
そして、自分の技術に意見してくれる人を大事にしてください。
ま、これも麻雀や運転に限った話ではないですね。

そんな意味でも、
われわれ指導員を上手に活用してもらえると嬉しいです。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/





右左折や進路変更でハンドルを取る前には、
自分が行きたい側の安全を確認してください。
そして、
確認が終わるまで、動作は起こさないでください。


このことを
「確認してから動作」と唱える人も多いですね。
また、教習指導員もこのように教えることがあるようです。

しかし、こう憶えてしまうと、
意外な落とし穴にはまることがありますよ。

例えば、左折しようとして左側を見たら自転車を巻き込みそうだった、
という場面では、
ハンドルを切り始めてはいけないのですよ。
右車線に移ろうとして右側を見たらバイクが自車を追い越し中だった、
という場面では、
そのバイクを行かせた後で(再度安全を確認して)車線変更するのですよ。

つまり、「確認して安全だったら動作を起こす」が正解であって、
「危険だったら動作を始めない」のです。


その選択肢があるからこそ、
安全か危険かを見極める「確認」の行為が必要ということになります。
決して「確認したら動作を起こして良い」というわけではないことを
肝に銘じておきましょう。


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カーブの出口や右左折直後にふらつく車を見掛けることがあります。
車をふらつかせる原因は、「ハンドルさばき」に問題があると思いきや、
実は、そうではなくて、
「減速」と「加速」にあるケースがほとんどです。


まず、減速の問題。
進入速度が速すぎるとハンドルが追いつかないので車が曲がって行かず、
カーブ内でハンドルを切り足すか、ハンドルを戻し遅れることになるため、
車がふらつくのです。

また、速度そのものもですが、
減速が完了できたタイミングが原因であることもあります。
本来、ハンドルを切る所の5m手前までに速度を落とし切っておくべきですが、
それが間に合わないと、
ハンドルを回しながら(すなわちタイヤが曲がっている状態で)
ブレーキを踏むことになるので、車が安定しません。


一方、加速の問題。
ハンドルを“切る”ときは当然、手の力を使いますが、
“戻す”ときは、アクセルを踏んでハンドルの復元力を使うのでしたね。
そう、「前見て加速!」です。
そのアクセルが上手に使えていないと、
ハンドルで車の向きをまっすぐにしようとすることになるため、
どうしても、車がふらつきます。

こういうとき教習生は、
「カーブや右左折がうまく曲がれないのはハンドルのせいだ」
と思うのでしょうか。
なおハンドルを意識してしまってアクセルがおろそかになり、
却って、ふらつきが増してしまいがちです。


車の運転で大事なのは、
1に「安全確認」、2に「加減速」です。
ハンドルに頼りすぎないように心がけましょう。


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ハンドルを、車を向けたい方へ切る際は“手”で回します。
一方、車が行きたい方へ向いてきたら(ドライバーが行きたい方を見たら)
アクセルを踏んで、言わば“足”でハンドルを戻します。


ところが、
アクセルを踏むとハンドルはまっすぐになろうとするため、
車が曲がりきらないうちにハンドルが戻ってしまう、
いわゆる「戻り過ぎ」の症状が出ることがあります。


そんな時、まずいのは、
ハンドルが戻り過ぎないようにアクセルを遠慮してしまうこと。
これだと、
今度はハンドルが自然には戻ろうとしないので、
“手”で戻すことになり、結局、車が安定してくれません。


ハンドルが戻りすぎないようにするには、
「戻るハンドルを手で抑える」というのが必要です。
そうは言っても、
いつまでも切った状態のままにしているわけではなく、
「ハンドルを手で調節しながら戻す」と言った感じでしょうか。


そもそも、「戻りすぎ」の症状が出る場合は、
アクセルを踏む時に、前を見ているのかが疑われます。
車は、ドライバーが見た方へ向かって行きますので、
自分が入るべき車線の遠くを見て、アクセルを踏んでいく、
つまり、「前見て加速!」を徹底しましょう。


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左折やクランクコース(屈折型狭路)のように、
あるいは、方向変換のような後退課題でも、
ハンドルをいっぱい回さなければならない場面があります。


そんな時、ハンドルを“速く”回そうと意識しすぎて、
持ち替え方がおかしくなる人がいます。

右利きの人が右手ばかりを使ってしまい、
左手がしっかり働いていないというケースが多いですね。

それだと、右手を持ち替えている間のハンドルの動きが止まり、
むしろ、ハンドルが回る速度は遅くなってしまいますよ。


「ハンドルの“上部を”・“両手で”・“交互に”」
というのが正しい持ち替えでしたね。

持ち替えがスムーズなら、ハンドルは止まらずに回り、
結果、早く回しきることができます。


ハンドルを速く回したい時こそ、
“正しい持ち替え”を意識するようにしてください。


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車には内輪差というものがあって、
車が曲がって行く際には、
前輪よりも後輪が内側を通ります。

慣れないうちは、
つい「前のタイヤを通らせよう」としてしまって、
この内輪差で縁石に載り上げることがよくあります。


そんな時に、
「ハンドルを切り過ぎてしまった」と思う教習生も多いですね。
でも、
「次はハンドルを回す量を少なくしてみよう」としてみたところで、
単に曲がりきれなくなってしまうだけですよ。

内輪差で載ってしまうのは、
“切る量”の問題ではなく、
“切るタイミング”の問題だからです。


内輪差で失敗したら、
次には、ハンドルを回し始めるのを少し遅らせてみてください。

本当は、後ろのタイヤが動く軌跡をイメージしながら
ハンドルを回していくのが望ましいので、
早くその域に達せられるよう、練習していきましょう。


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教習課題には、一応、順番があって、
簡単な項目から段々難易度が高くなっています。

ですから、通常は、
1つの課題ができないと、
次回教習時にはそれの復習をすることになり、
次の課題に進みません。


しかし、いくら復習しても効果が上がらないこともあります。

そういう場合に、パイロットアカデミーの教習では、
課題が出来ていないことを承知のうえで、
次の課題に進んでしまうこともあります。

難しい(とされている)課題を練習すると、
その前に難儀していた事が、簡単に思えてくることもあるからです。
また、教習生側にしてみても、
同じ事を何度も繰り返すと嫌気が差して来たりするので、
気分転換になるだろうと思うからです。


しかし、先に進んだからと言って、
その(つまずいた)課題は出来ていないという事実は残っています。
ですから、前の課題に戻って復習の時間を作らなければなりませんし、
出来ていない課題がある状態で受験しても、意味がありません。

その点、勘違いしないようにお願いします。


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技能教習に関して、
その手順を語呂合わせで憶えるのは、
ただの丸暗記になってしまって本質を理解できないことが多いので、
あまりお勧めしていません。

でも、
「ルー・シー・サイ・モク」というのだけは
良く出来ていると、いつも感心しています。
これは、
「進路変更」の手順を、
 【ルー】ルームミラー
 【シー】指示器
 【サイ】サイドミラー
 【モク】目視
という語呂で覚えるというものです。
なるほど、これなら手順を誤ることは無いでしょうね。

パイロットアカデミーの教習で使ったことはありませんが、
これが覚えやすいと思われたなら、使ってみても良いと思います。


なお、ついでに言えば、
「ルー・シー・サイ・モク」で安全を確認した後は何をしますか?

「ハンドル」?
いいえ、違いますよ。

それは・・・
「自分が進むべき道(車線)を見る」+「アクセルを踏む」(前見て加速!)
でしたよね。


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「ハンドルは10時10分から9時15分の間で持ちましょう。」
…と、運転教本には、書いてあります。

では、
「10時10分」で握るのと「9時15分」で握るのとは、
どう違うのでしょうか。


まず、ドライバーの体格。
肩幅の広い人は、「9時15分」で握った方がラクでしょう。
一方、
小柄な人が「9時15分」で握ると、
ハンドルを回しにくくなるという問題が生じます。


ドライバーの大多数を占めるその中間、つまり中肉中背の人は、
お好みで、どちらでも良いです。

でも、今書いたように、
「10時10分」のほうが、ハンドルを回しやすいですよ。

ハンドルをたくさん回す場面では、
手を持ち替えなければなりませんが、
その際に、
「片手を放してまた『10時10分』の位置に」を繰り返すことで、
ハンドルがぐるぐる回ってくれるのです。

なので、パイロットアカデミーの教習では、
「10時10分」でハンドルを持つのを基本として教えています。
もっとも、「9時15分」が間違いというわけではないので、
強制はしませんけど。


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特に路上走行中に、
「交差点を直進」あるいは「まっすぐ」と指示されたとしても、
必ずしも「ハンドルまっすぐ」とは限らないので、注意しましょう。


道がカーブしていたり、Y字に分岐していたりするなら、
「道なりに」と言うべきところでしょうが、
それほどでもない交差点で「道なり」という言葉を使うのは
却って紛らわしくなるため、
正確でないのを承知のうえで「直進」と言ってしまっているのです。

また、道路自体は“まっすぐ”だったとしても、
交差点通過後の通行帯が増減したり、
二輪レーンやバス専用レーンに変わったりする所もあります。
そういう場合も、
自分の走る車線に向けてハンドルを傾けることになりますが、
「まっすぐ」と言われるでしょう。


いずれにしても、
「自分が走るべき車線を目指す」と意識すれば、
車はドライバーが見た方へ向かいますので、
自然とハンドルが切れてくれます。
逆に、
「自分が走るべき車線を目指す」との意識なく、
ただ幾何学的に「まっすぐ」と考えると、
おかしな方へ進んでしまいますよ。


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中高年の教習生(運転経験のある方)に目立ちますが、
エンジンを始動させる際に、
アクセルペダルを踏んでからキーを回す人がいます。

きっと、エンジンを回すには燃料を噴射する必要があると
思い込んでおられるのでしょう。

また、かつては、
アクセルペダルを底まで踏むと、オートチョークが働いて、
寒い時にエンジンが掛かりやすくなる仕組の車も
製造されていました。
そういう車もまだまだ現役で走っているとは思いますが、
少なくとも、教習車や試験車では、
エンジンスタートにアクセルは必要はありません。


今の車は、
エンジン始動時に燃料を噴射するのも、必要ならチョークするのも、
コンピュータ制御で自動的に行ってくれています。
人間さまはキーを回すだけ。
そもそも、
キーを回さなくてもエンジンの掛かる車すら有るくらいです。


ついでに言うと、
MT車では、クラッチを踏んでいないとエンジンが掛からない、
“クラッチスタートシステム”を搭載している車も有ります。
試験の際にそういう車に当たっても、
慌てずに、クラッチペダルを底まで踏んでから、
そしてやっぱりアクセルペダルは踏まずに、キーを回してくださいね。


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今日は、卒業式日和で、
あちこちで、袴姿の女性たちを見掛けました。

本人や親御さんはもちろんでしょうが、
それを送り出す先生方も、きっと喜んでいることでしょう。
達成感というか、満足感というか、安堵というか、
「役割を無事に果たせた」という思いに満たされているものと、
勝手に想像しています。


パイロットアカデミーでも、
無事に教習生が卒業(=試験に合格)できるよう、
熱意を込めて教えていますし、
本心から「合格してほしい」と願っています。

たまに、外部の人から、
「不合格になって、また教習に来てくれると嬉しいよね」
などと言われることがありますが、
「教え子が試験に合格してほしくない」と思う先生がいるでしょうか。
そりゃあ、世の中にはいろんな人がいますけど、
普通は、不合格の報告を受けると、
我が事のようにガッカリするはずです。


「卒業おめでとう」の言葉は先生に対してこそ掛けてあげたい、
そんな気持ちで春の街を歩いていました。


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特に複数の通行帯のある道路で定速走行する時は、
前後左右の車と“編隊”を組んで走るイメージを持ってください。
もっとも、「前後左右」だけでなく、
「斜め(右前とか左後ろとか)」の車とか、
もちろん「自車」も含めて、「周囲の車全部」です。


そのためには、信号待ちをしている間に、
周囲にどんな車がいるのか、
動き始めたらどんな“編隊構成”になるのか、
そして、その編隊の中で自車はどこに位置するのか、
をイメージしておくと良いですよ。


周囲の車全体が一団の“編隊”としてイメージできていると、
例えば、左車線を走る車が駐車車両を避けようとしたり、
二輪車がすり抜けようとしていたり、
そういった、“編隊を乱す車”の動きもつかめてきます。
それが分かれば、
自車は、早めに加減速したり少し寄ってあげたりすることができます。

そういうのが、「頭を使った運転」ということでしょう。


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縦列駐車の課題は、
最後に、完了した旨を試験官に告げて終了します。
それは、駐車スペースに車体のすべてが収まっていることを
ドライバー(受験者)が確認することを求めているからです。

きちんと収まっていないのに、
「縦列駐車、完了しました」などと言ってしまうと、
課題そのものを実施していないことになります。
車体(タイヤを除く)の一部でも駐車スペースからはみ出していたなら、
やり直すなり、幅寄せするなりして、きちんと収めてください。


「やり直し」と「幅寄せ」のどちらが良いかと言うと、
ご自分の好きなほうを選んでいただければ良いのですが、
どちらかと言えば、「やり直し」の方がお勧めです。
と言いますのは、
あの狭い縦列駐車用のスペースの中で「幅寄せ」はやりにくいからです。
寄せすぎて脱輪したり、でなければ、逆に全く寄せられなかったり、
というのが想像に難くありません。

そもそも1回で収まらなかったのは、
“車を入れていく角度”か“ハンドルを切るタイミング”の
どちらかが間違っていたはずです。
ここは思い切って、「やり直す」のが、結果的にうまく行くと思いますよ。
元の位置に戻るっていうのは、ちょっとした勇気が要りますけど。


もちろん、修正の必要が無く1回で収まるように、
練習はしっかりやっていきましょう。


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信号機の無い横断歩道では、
横断しようとしている人がいたら、
停まって、渡らせてください。

ところが、
「横断者がいたら停まる」と憶えていると、
横断者を見落としがちになります。


そうではなくて、
横断歩道が近づいたら、
基本的には、停まるつもりでいてください。
必ずしもブレーキを掛けなくても良いですが、
アクセルを控え、いつでもブレーキを踏める態勢をとっていましょう。

そして、横断者がいるかどうかを確かめ、
横断しようとしている人がいないのが明らかなら、
通過して良いのです。

逆に言うと、
横断者がいないことが確認できていないなら、
停止する、あるいは、すぐに停止できる速度で進行する、ということです。


「横断者がいたら停まる」ではなくて、
「横断者がいなかったら通過して良い」と憶えましょう。


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「方向変換」課題(※)では、
バックする時に車体が扇型を描きますので、
それを踏まえて危険な箇所箇所を確認しなければなりません。
※「方向変換」
 車庫部分にバックで車を入れて、向きを変えて出口に向かう課題です。
 俗に「車庫入れ」とも呼び、一般的にはそう呼んだほうが通じやすいかも知れません。

まず、車庫前で、車庫の中の安全確認をします。
子供が遊んでいたりしないか、障害物が無いか。

そして少し前進しつつ車体を斜めにして
(試験場によっては車体を斜めにしてはいけない所もあるようですので、
その場合は指示に従ってください。)
車体後部を車庫に向けたら、
車を停めて、後ろの安全を確認してください。

バックを始めたら、
扇の要(円弧の中心)となる後輪を見ていってください。
縁石の近くに寄せていくのですが、
でも、縁石に載らないように。

扇型を描き始めたら、
バックの時は前輪が“外輪差”を作りますので、
外側にふくらむ部分(ボンネットの前角)を見ていきます。

車体が車庫の奥に向いたら、
今度は、真後ろを見て、バックしていきます。
そして、車庫の壁(試験場や教習所ならポール)にぶつかる前に車を止めます。


文章で書くと長くなってしまいます(これでも書き足りない…)が、
要は「危ない所、危ない所」を順に見ていくということです。
安全に、確実に、バックしてください。


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「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる課題)では、
車庫の奥へ向かって“お尻”から入っていきます。
この感覚がつかめないうちに手順や目標を覚えても、
練習コースではうまくできたとしても、
試験場や、まして免許を取った後の駐車とかで、使えないですよ。

逆に、車体の動きが把握できたうえで手順や目標を覚えれば、
強い味方となるでしょう。
また、そのように身に付けておけば、
サイズの違うスペースに車を入れようとする時や、
うまく入らなくて入れ直そうとする時にも、
応用が利くはずです。


また、「縦列駐車」でも、
奥へ向かって車体を入れる、というイメージを持ってください。

具体的には、バックして1つめのハンドルを回したら、
車体を一番奥へ向けて、まっすぐ入れていくのです。
この動きを把握したうえで、もしくは、この動きをさせるために、
手順や目標を使ってください。


文字に書くと当然のように読めてしまいますが、
方向変換も、縦列駐車も、
「奥へ向かって車体を入れる」のが大事だということを
憶えておきましょう。


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仮免許技能試験など(「など」と書いた理由は後述)
場内で行われる試験では、
後ろの席で、次の受験生が
前の受験生の運転を見ています。

逆に言うと、受験者は、
自分の受験順の一つ前に乗車し、
前の受験生の運転を見ることになります。
そして、普通は、
自分の試験が終われば、
結果がどうであれ待合室に戻れます。


ところが、最後から2番目の受験生だけは、
自分が終わっても、下車できません。
というのは、
次の(最後の)受験生の試行を見なければいけないからです。
自分の順番が終わったら早くのんびりしたいでしょうが、
試験が正しく行われているかどうか
(極端な例を挙げれば「試験官を買収していたりしないか」とか)の
第三者チェックですから、協力してあげてください。


ところで、まれに、
自分が受けた試験とは異なる種目の受験者に同乗することがあります。
例えば、仮免許の受験生は自分が最後であって、
次の受験生が「外国免許の切替え審査」だったりすることもあるのです。
それでも、第三者チェックとしての機能は果たせますので、
面食らわずに、むしろ良い経験だと思って、のんびり見ていましょう。


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バス停に停まっているバスは“障害物”に違いないですが、
特別な注意が必要です。


まず、バスが発進しないかどうか、気を付けていてください。
右ウインカーを出したバスは発進しようとしているわけですから、
それを妨害してはいけません。

その時に自車が右ウインカーを出していたとか、はみ出し始めたとか、
そんなのは関係有りません。
中断して、バスに道を譲ってください。
ただし、自車が完全にはみ出していた場合には
そこで中断するのは危険なので、そのまま続行しますが、
それは、あくまで例外的な対応だと認識してください。


そして、バスの横を通過する時には、
降りた乗客がバスの前から飛び出してきますので、
細心の注意を払いつつ通過してください。
また、そのバスに乗りたい人が道路の反対側から横断してくることも
想定しておきましょう。(意外な盲点です。)

そんなこんなでノロノロ走っていると、今度は対向車が迫って来たりして、
慌てて元の車線に戻ろうとハンドルを切ってしまうのも危険です。
戻る前に必ず左の安全を見極めてから、少し加速しつつ元の車線に戻りましょう。
もちろん、はみ出す前に対向車が来ないことを確認しておくのは、言うまでも有りません。


何か、あれもダメこれもダメという話になってしまいましたが、
そのうちに、危険の潜んでいる場所・場面が予測できるようになります。
初めは神経を擦り減らしますが、経験を積んでいけばラクになってきます。
路上教習は、こういう意識で臨んでもらうと格段に効果が上がりますよ。


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自分の進路上に障害物が見えたら、
安全を確認するより先に、
まず、ウインカー(方向指示器)を出してください。

ここが、追い越しの時と手順が異なるところです。

前方を走る遅い車を追い越そうとする時は、
まず、周囲の安全を確認します。
そして、対向車が来ないかどうかも見て、行けそうだったら、
ウインカーを出して、追い越します。
しかし、確認した結果、行けそうになければ、
追い越しは中止してください。
ウインカーも出さずに、ただ前車を追走して行くだけです。


ところが、障害物に関しては、
必ず越えて行かなければなりません。
もちろん周囲や対向車の状況が許さない時は、
状況が変わるまで待つしかありませんが、
その間、ウインカーは出しておくのです。
「自分は進みたいんだ」という意思表示でもありますので。


「障害物を見つけたら、まずウインカー!」と覚えておきましょう。


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特に路上運転において、
対向車を怖がって左に寄ってしまう人がいます。

でも、考えてみれば、
自分も対向車もセンターラインを守って走っているなら
お互いぶつからずに進める理屈ですよね。


ついでに言うと、
車はドライバーが見ている方へ向かいますから、
対向車を意識しすぎて対向車線に目が行くと、
逆に、自分がセンターラインをはみ出すことにもなりかねません。

対向車を気にするより前に、
まず自分が自分の車線を守ることを考えてください。
アクセルを踏んでいる右足の先に右前輪が有りますから、
ドライバーの右足がセンターラインの少し内側を通るように
イメージしてみると良いでしょう。


そして、自分の進路が妨害される時、すなわち、
対向車がセンターラインを越えて来た時(あるいは越えそうな時)、
その時こそ、対向車を気にしてください。

だからと言って、
そういう場面でも、すぐ左にハンドルを取るのは禁物です。
「車を避けて歩行者を轢いた」など、洒落にもなりません。

まずブレーキを踏んで、左に寄るべきかどうか判断し、
左に寄るのなら左側の安全を確認して、それから動作に移ってください。
もし左に寄るのが危険なら、
場合によっては「停止する」という決断も必要です。


車の運転で大事なのは“ハンドルさばき”より“加減速”でしたね。
常に心がけてください。


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右折も左折も、徐行で曲がってください。
徐行とは、すぐに(概ね1m以内に)停止できる速度でしたね。
曲がっている途中からアクセルを踏み始めるのは問題ありませんが、
ハンドルを回し始める時には、徐行の状態を作っておいてください。


ところが、特に右折の場面で、
スピードを落とし切れないまま曲がり始めてしまう人がいます。
その理由を尋ねたら、
「ゆっくり進んだら対向車が来る前に曲がりきれないから」などと
答える人もいました。

でも、それは徐行しない理由にはならないです。
ゆっくり進んでいる間に対向車が近づいてしまったなら、
右折を始めなければ良いのですから。


信号の変わり端でも同じ。
青信号のうちに曲がろうとすること自体は、悪い事ではありません。
でも、スピードを落としたことで曲がりきれないのだとしたら、
選択するべきは、
「スピードを落とさない」ではなく、「曲がらない」です。


右左折で徐行しない理由って、
何を言っても、言い訳にしか聞こえませんね。


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歩行者のそばを通る時は、充分な間隔をあけて通るようにし、
やむを得ず近くを通らなければならないときは徐行してください。

このことは、工事現場で作業している人についても同じです。
「歩行者」とは、文字通りの「歩いている人」だけではありませんから。

もっとも、
実際に路面を掘ったりしている作業員については、
柵の向こうで作業しているなら
充分な間隔が保てることが多いと思います。

それよりも、
うっかり見落としがちなのは「誘導員」です。
誘導員は、車のすぐそばに立っています。
車から離れていては仕事にならないので当然と言えば当然なのですが、
となれば、近くを通る車の方が徐行しなければなりません。

「どうぞ進んでください」と誘導されると、
つい安心して、すぐに加速してしまいそうですが、
少なくとも、その誘導員のそばを通り過ぎるまでは、
また、路面が凸凹しているような所ではその箇所を過ぎるまでは、
徐行のままで進んでください。


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某自動車教習所のHPに、
女子高生たちが嬉しそうにVサインしている写真が貼られているのを
見つけました。
そこまでは別に可笑しくないですが、
気になったのは、彼女らの多くが“モエソデ”状態だったことです。


ファッションに関しては小生の不得意分野の一つですが、
ブラウスやセーターの袖を手の甲まで伸ばして着るのを
「萌え袖(もえそで)」と呼ぶのだそうです。
彼氏のYシャツを着ているようなイメージでオシャレなのか、
それとも、単にその方が暖かいからという理由か、
数年前から、特に女子高生の間で流行っているようですね。
それを「みっともない」と思うのは古い人間な証拠ですが、
少なくとも運転する時にそれは危険なので、やめましょう。
言ってみれば、掌(てのひら)でハンドルを握っていないわけですから、
咄嗟の時の対応が遅れてしまいますよ。


もちろん、件の教習所さまでも、
教習時には適切な服装指導をしていると信じたいですが、
それを(運転している時の写真ではないとは言え)
教習所の“看板”に使うのって、いかがなものでしょう。
他校さまの話ですが、同業者として、
「載せる写真を選ぶべきでは?」と思ってしまいました。


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クランク型コース(屈折型狭路)は、
道幅いっぱいを使って走ることができます。

ですから、
左に曲がるコーナーの前では右に、
右に曲がるコーナーの前では左に、
寄っておくと、曲がりやすくなります。


ところで、これを、
右に頭を振ってから左に曲がり、
左に頭を振ってから右に曲がる、という具合に、
ちょうどS字を描くように、
車体を取り回す人がいます。

このやり方でも、試験では減点されませんし、
技能的にも何の問題もありません。
実際、こういう曲がり方を教えている(他校の)指導員もいるくらいです。


でも、パイロットアカデミーの教習では、
S字状に曲がって行くのはお勧めしていません。
「ハンドルを回し始める直前に逆側に一瞬振る」のが
癖になってしまうおそれがあるからです。


この“逆ハンドル”は、
狭路内でやる分にはまったく問題ないのですが、
通常の右左折時にそれをやってしまうと、
危険ですし、試験でも減点されます。
なので、狭路課題においても、
極力、逆ハンドルの動作はさけるようにした方が良いと思います。
初めから曲がるのと逆側に寄せて進めば、
逆ハンドルを使わなくても余裕で曲がれますよ。


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S字型コース(屈曲型狭路課題)では、
前輪をできるだけ外側を通らせます。
内輪差では絶対に(「絶対に」です)ぶつけないでください。


これは理屈では分かっていても、初心者には難しいようです。
と言うのも、車体を外側へ持って行くと
ボンネットが道路からはみ出すように見えるので、
初心ドライバーにとっては、
やはり怖いのが先に立つからです。


しかし、そこを思い切り、外を通らせてほしいのです。
外側の縁石にぶつかることもあるかも知れませんが、
「内輪差でぶつかるよりマシ」と考えてください。
そして、失敗しながら車両感覚を掴んでいきましょう。


また、狭い道なので近くに目を配るのはその通りなのですが、
でもやっぱり、遠くも見てほしいのです。
S字のカーブがこれからどう続くのか、どう変わって行くのか、
“自分の走るべき道”を見るのはドライバーの基本ですので。


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