Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

2018年05月


試験場で受験生たちの会話を聞いていると、
「カーブは必ず2速で曲がるんだよ」などと、
したり顔で受験仲間に教えている人がいます。
当の本人は、
大概、試験場の常連メンバー(連続不合格者)なんですけどね。

おおかた、指導員からそう教わったんだろうと思います。
しかし、
「その人が練習に使ったコースでは周回のカーブは2速にシフトダウンした」
または「その時のスピードでは2速が適切であった」というだけの話であって、
「カーブ通過は2速でなければならない」という決まりはありません。

事実、府中試験場の外周コースなどは、3速でも難なく通れます。
もちろん、うんと減速して2速にしても、問題ありません。
「2速でなければダメ」とか「3速でなければダメ」というものではないのです。


皆さんは、
ぜひ、「速度に適したギアを選ぶ」と覚えてください。
「このカーブは、時速30kmくらいで通過するつもりだから、3速にしよう。」とか
「ここは時速20kmくらいまで減速したほうが安全そうだから、2速にしよう。」といった具合です。
こう考えたほうが、むしろ単純で明快ではないでしょうか。


同じことが右左折時のギア選択にも言えます。
「左折は1速、右折は2速」なんて決めている人も見かけますが、
歩行者も無く狭路でもない所の左折では2速で曲がるのが原則ですし、
右折の時だって直進の対向車がある時にはやりすごしてから再発進するわけですから、
初めから「1速」とか「2速」とか決めておくと、おかしくなってしまいます。

これだって、やはり、
「速度に適したギアを選ぶ」のが大事なのです。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




自転車が走っている時の速度は、
概ね時速20キロ程度です。
「平均14.6km/h」という調査データもありますが、
これは、信号待ちや坂道も考慮した数字のようです。
また、たまに車と同じくらいの速度で走っている自転車もいますが、
それも、ここでは例外と考えておきます。


さて、自転車が時速20キロということは、
路上走行中に車道を走る自転車に追いついたら、
そのまま追従してしまうと、
こちらも時速20キロでずっと走り続けることになってしまします。

ですから、基本、自転車は追い越すことを考えてください。
もし、追い越しのためのはみ出し禁止(オレンジの中央線)の所だったら、
はみ出さずに、自分の車線内で追い越しましょう。
そういう場合は「追い抜き」と言った方が適切かも知れません。

そして、はみ出す(もちろん、はみ出しの許される道路で)場合には、
隣の車線(対向車線や隣の通行帯)を走る車を妨害したりしないのが前提なのは
言うまでもありません。


もっとも、自転車を追い越してすぐに
左折したり、赤信号で停止したりするのが分かっていたら、追い越しませんが、
それは、ケースバイケースで対処していきましょう。
そういった場面場面に適した対応を経験するのも、路上教習の目的なのです。


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右左折や進路変更の前には周囲の安全確認が必要です。
そして、ご存じのように、
ミラーには映らない部分(死角)があるので、
その部分は、直接目で見て確認しなければなりません。


しかし、直接目で見るからと言って、
それですべての確認をしようとはしないでください。

目視している間は、
首を横に向けているのですから、すなわち“わき見”なのです。
その時間はできるだけ短くしなければなりません。


ですから、ミラーを最大限に活用して、
ミラーで見えない部分だけ直接目視するようにしてください。

あくまで「ミラーで確認する」のが基本にあって、
目視確認は、「ミラーの補完」と理解すべきです。


ついでに言えば、
ミラーは、事あるごとに見ていてください。
信号を見たらその目をルームミラーに持っていき後続車の状況を見ておく、
まっすぐな道を走っている時は路面を凝視せずサイドミラーをチラチラ見る、
と言った具合です。

ミラーを常に見る習慣を付けておけば、
周囲の安全を確認するのにも、ミラーを上手に使えるようになると思います。


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右左折は、
基本的には、第1車線(一番左の車線)に向かって
曲がって行きます。
しかし、第1車線に障害物がある場合や、
曲がった直後に右折したい場合には、
第2車線(あるいは一番右の車線)に向かうこともあります。

これが、右折して第2車線に入るのは
それほど難しくないのですが、
左折して第2車線に入るケースでは、
気を付けたいポイントが2点ほどあります。


まず、左折は、第2車線に向かうのであっても、
左後輪が縁石の近くを通るようにしなければなりません。
つい、ハンドルを切り始めるのが遅れ、
大回りになりがちですので、注意してください。

それから、自分が向かおうとしている第2車線に、
対抗の右折車が曲がって来ることがあります。
おそらく、
左折車(こちら)は第1車線に向かうものと思って、
それと同時に右折してしまおう、ということなのでしょう。
まあ、珍しくないですね。
法令上の優先順位(こちらが優先)はさておき、
事故になってはいけませんから、
そんな右折車がいないか、気を付けながら曲がってください。


第2車線に向かって曲がるのは、
そうするべき正当な理由があるとしても、
あくまで例外的な行為であることを理解しておきましょう。


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ダイナマイトは、
静かに置いておけば危なくないですが、
一つ使い方を誤ると極めて危険なものになるので、扱いには細心の注意が必要です。
ムンシュという心理学者は、
「ダイナマイト+現象」から「ディノーメン(Dynomen)」という造語を用いて、
潜在的な事故の可能性について言及したそうです。
「隠れた危険」とでも言ったところでしょうか。


例えば、自動車で住宅街を走行しているとします。
何ら問題なく走り続けられるかも知れませんが、
もしかしたら、路地から子どもが飛び出すかも知れません。
これが、ディノーメンですね。

まず、走行しているのが住宅街であることを認識できているか、
そして、路地から子どもが飛び出すことを想定できるか、
さらには、それに備えて速度を落とす等の措置を講じられるか。
そういったことが、
ベテランドライバーと初心ドライバーとの違いではないでしょうか。


学科教習や一般の交通安全教室で
「かもしれない運転」と称して指導しているのも、
このディノーメン理論を踏まえているように思います。

ダイナマイトには隠れた危険があることを理解し、
安全運転に努めたいものです。


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本当は、目標を用いた運転はあまり好ましくないのですが…

所内の周回カーブでは、
「車体(ボンネット)の先が少しだけラインからはみ出して見える所」で
ハンドルを切り始めるとうまく曲がれていきます。
ここでいう「ライン」とは、
内周(左カーブ)であれば「センターライン」を、
外周(右カーブ)であれば「外側縁石のライン」のことです。

そのラインの曲がり具合に合わせて自分の車体を誘導するように
ハンドルを回していき、
カーブ内でのドライバーの目線は、ラインをなぞるように、
前へ、前へ、と移していくと、うまく曲がれて行くと思います。


しかし、そうは言っても、
ハンドルに頼りすぎた運転は、やはりNG。
このブログでも何度か書いているように、
車の運転の基本は、「加減速」にあります。

カーブ手前のうちに充分減速しておくこと。
そして、カーブの出口が近づいたら「前見て加速!」

ハンドルをどこでどう回すかよりも、
本当は、こういったことのほうが大事なんですよね。


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車の運転で「急」のつく動作、
「急アクセル」、「急ブレーキ」、「急ハンドル」は
基本的に、やってはいけません。

ただ、これらのうち「急ブレーキ」だけは、
必要な場面では、躊躇なく踏むべきです。
もっとも、本当の急ブレーキは、
ベテランドライバーでもなかなか踏めませんけどね。


しかし、それ以外の「急アクセル」と「急ハンドル」は、
絶対にダメです。
これらが必要な場面というのはありえませんし、
何より、ドライバー本人が
「急アクセルを踏もう」とか「急ハンドルを取ろう」と
思ってやる行為でないのが、危険なのです。

ところが、アクセルの加減を間違えたり、
咄嗟の時にハンドルを取ってしまったり、というのは、
つい、やってしまいがちですよね。
逆に言えば、特に教習を始めたばかりのころは、
この「つい」を防ぐように、
常にアクセルやハンドルを慎重に操作することを意識して
練習してほしいのです。


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MT(マニュアル)車のクラッチ操作は、初めは慣れないので苦労します。
教習生の皆さんは、発進の際に、
教本通りの「クラッチペダルをゆっくり上げていく」を実践しようとしますが、
ここでは敢えて「クラッチはゆっくり繋がない」ことを推奨してみます。
(教習中、それも初めの1~2時限に限るという条件付で。)


もちろん、発進時のクラッチは、ゆっくり繋ぐのが基本です。
しかし、最初から最後までペダルをゆっくり上げていったのでは、
どこで半クラッチが始まり、どこで完全に繋がったのか、
体感できないことが多いようです。
いつの間にかスムーズに車が動き出してしまうので
傍目には上手な運転に見えますが、
指導している立場から見ると、本当に教習目的を達せているか心配な時があります。


なので、MT教習の1回目・2回目には、
ぜひクラッチペダルをサッと速めに上げてみてください。
エンストやノッキングを過剰に恐れないでください。
教習中ですから、エンストもノッキングも恥ずかしくありません。

そして、何回も試行しながら
「このぐらいのクラッチだとエンストする/しない」の加減を摑んでいってください。
その何回かの試行の中で、アクセルとの調和が取れていければなおベターです。


もっとも、実際の教習場面では、
教習生の個性(“慎重”か“大胆”か、とか)も勘案しなければならないので、
これが“誰にでもお勧めの方法”とは限りませんが。


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AT(オートマ)車は、
アクセルを踏まなくても車が動き出す「クリープ現象」があります。

これは、上手に使えば便利なのですが、
油断していると、車が勝手に動いてしまって、
思わぬ事故を起こしたりします。


また、逆に、
クリープに頼り過ぎてしまうのも、危険です。

例えば、上り坂で停止した後に発進する、教習課題で言う「坂道発進」。
所内コースぐらいの坂道なら、
クリープだけで発進できてしまいます。
しかし、路上には、それより急勾配の坂道など、いくらでもあります。
それこそ油断していると、
ブレーキから足を離した瞬間に車が後ろに下がってしまいますよ。
そんな坂道では、
基本どおりの、サイドブレーキを使った坂道発進が必要になります。


クリープの登坂力が上り坂に負けてしまうこともあることを
覚えておきましょう。


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「サイドブレーキ(※)を、強く、しっかり掛けたい」
おそらく、そういう心理なのだと思いますが、
「ジャッ」とばかりに、雑にレバーを引く人がいます。

※教本には「ハンドブレーキ」と書いてありますが、
「手」で操作しないタイプのものが有りますし、
また、「パーキングブレーキ」というのも一般的でないので、
当ブログでは「サイドブレーキ」と呼んでいます。

でも、レバーを雑に引くと、意外にしっかり掛けきれず、
ブレーキが甘くなってしまうものですよ。


そうかと思えば、
ボタンを押しながらレバーを引く人もまれに見かけますね。
それだと、
上まで引ききれないことがあります。


サイドブレーキを掛ける時は、
ボタンを押さずに、カチカチと音を立てて引きましょう。
「強く掛けよう」と思わなくて良いです。
引ききれる所まで、ゆっくり、丁寧に、操作してください。
それで、しっかり掛けられるはずです。


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谷崎潤一郎の『春琴抄』の中で、
春琴の弟子であった佐助は
三味線がなかなか上手にならず春琴に叱られてばかりでしたが、
ある事件をきっかけに失明してから、めきめき腕を上げ、
その時に言った言葉がこれ。


何と勿体ないことでしょうか。
あるいは、それまで如何に真剣みが無かったということでしょうか。


車の運転でも、
「重大事故を起こしてから自身の危険運転を反省する」
という人が多いようです。

皆さんはそんなことの無いように、
先人たちの苦労や知恵をぜひ自分のものにしていただきたいと思います。
そのための教習なのですから。


もっとも、谷崎文学では、
春琴の佐助に対する感情の起伏も描かれているので、
佐助が発したこの言葉だけ抜き出して
文字通りに解釈してはいけないのかも知れませんが。

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カーブは、
(1) 5m手前を目標に減速する
(2) カーブに合わせてハンドルを回す
(3) カーブの後半は加速しつつハンドルを戻す
という手順で、通過します。

そして、右折や左折も、
これと同じような手順で曲がって行きます。
すなわち、
(1) 5m手前を目標に減速する(その時の速度は異なる)
(2) 直近マーク(右折の場合)や縁石(左折の場合)に合わせてハンドルを回す
(3) 右左折の後半は加速しつつハンドルを戻す
ということです。

つまり、
「5m手前を意識できているか」
「カーブや右左折に適した速度が分かっているか」
「ハンドルを回し始めるポイントがつかめているか」
「ハンドルを切る量が調整できるか」
「ドライバーが出口の方を見ているか」
「ハンドルを戻す前にアクセルを踏み始めているか」
「戻るハンドルを調整できるか」
といった両者に共通する技能ポイントがあるわけです。

もちろん、
「アクセル・ブレーキの踏み加減」とか、
「ハンドルの正しい持ち替え」とか、
「MT車ならシフトダウン・シフトアップの方法」とか、
車の基本操作も、共通するのは言うまでもありません。

カーブと右左折とで異なるのは、
「曲がり始める時のスピード」と「ハンドルを切る量」ぐらいでしょう。


そう考えると、
「カーブが上手に曲がれる人は右左折も上手(な人が多い)」
「カーブが苦手な人は右左折も苦手(な人が多い)」
ということになりそうです。
もっと言えば、
「右左折の苦手を克服するにはカーブをしっかり練習するべし」
とも言えそうです。

教習所の周回コースをぐるぐる回るのも、
こういった練習だと思えば退屈でなくなるのではないでしょうか。


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路上練習中に、右折しようとすると、
直進の対向車が譲ってくれることがあります。

ところが、この行為、
譲ってくれた車は親切のつもりなのでしょうが、
実は、教習生にとってはそんなにありがたくありません。


譲ってもらったら、遠慮なく先に行かせて貰いますが、
その時に(ドライバーの技量不足が原因とは言え)
問題が起きることもあるからです。
例えば、
譲ってくれた直進車の脇を二輪車がすり抜けて来たり、
横断しようとしている歩行者や自転車がいたり、
その危険回避のために教習車が対向車線を塞いだ形で停まってしまったり、
MT車では慌てた拍子にエンストしたり、
といったことが、まま起こるのです。


また、「譲ってくれた相手に挨拶をする」というのが、
教習生には非常に負担になることもご理解ください。
と言うのも、右折する時は、
目線は右折後に進むべき車線を見て、両手はハンドルを回していますから、
会釈をしたり、手を挙げたり、というのが難しいのです。
もちろん隣に座っている指導員が挨拶しますが、
「譲ったのにドライバーはお礼も無しかよ!」と怒鳴る人もいますよね。
親切ついでに、教習生の非礼も、寛大な心でお許し願えれば幸いです。


そして、教習生には
法規どおりの優先順位を意識して運転してもらいたいところ、
譲られることで、それを覚える機会を逸してしまうという問題もあります。


ですから、路上で仮免の教習車を見かけても、
優先順位の高い車は、譲らずにそのまま走行していただくのが、
本当はありがたかったりします。


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路上教習中に「進路変更」を指示した時に、
教習生から「ここはラインが黄色なので…」
と返事が返ってくることがあります。
もしかしたら、
「車線変更」と混同しているのでしょうか。

「進路変更」と「車線変更」とは、意味がちょっと異なりますよ。

「進路変更」とは、
読んで字のごとく「車の向きを変えて進むこと」です。

「車線変更」も「進路変更」の一形態には違いありませんが、
「車線変更を伴わない進路変更」というのもあるのですよ。
というより、路上では、それの方が多いくらいです。

同じ車線の中で対処できそうであっても
車幅の概ね半分以上動く場合は、
「進路変更」として対処してください。
付け加えるなら、
そういう場面では、合図(ウインカー)も必要です。


「進路変更」は
必ずしも車線を移るとは限らないことを覚えておきましょう。


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交差点で右折または左折した後、
まず真っ先に、曲がった先の制限速度を確認してください。
右左折後はこれまで走ってきた道とは別の道に入るのですから、
「交通規制も当然変わるもの」との認識が必要です。

中でも、制限速度の指定が変わっている場合は、
いきなり走り方に影響しますから、
まず、速度を示す標識が有るか無いかを確認してください。
本当は、できれば、それは曲がる前に見ておきたいところです。


それから、同じ道を直進している場合でも、
ある交差点を境に、
道幅が広くなったり、逆に狭くなったりすることもあります。
そういう場所では、やはり制限速度が変わることが多いので、
油断せず、標識を確認するようにしましょう。


結局、交差点を通過する場合は、
直進であっても右左折であっても、
「交差点通過後は、まず制限速度を確認」
と覚えておくと良いという話でしょうか。


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自動車の運転は、慣れないうちは、緊張しますね。
また、過去に運転免許を持っていた人など運転に慣れている人でも、
試験になると、特別な緊張感を覚えると思います。


ところで、
緊張すると手に汗を握りますが、
その汗、どうしていますか?

汗をかいたままハンドルを握っている人も一定数いますが、
自分のズボンに手を擦り付けて拭っている人も多いですね。
どちらでも構いませんが、
ハンドルから手を放すのであれば、片手ずつにしてください。


車が停まっている状態なら両手放しでも問題なさそうに思えますが、
得てして、車が完全停止する前に手を放してしまいがちですし、
ドライバーの意識として、
不用意にハンドルから両手を放すことは避けてほしいのです。


ハンカチで手を拭いたいとか、むしろハンドルを拭きたいとか、
つまり、どうしても両手を放したい場合は、
サイドブレーキを掛けた状態でやるようにしてください。


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まず初めにことわっておきますが、
「MT免許」というものは、ありません。
ただ、一般に、
「AT車に限る」という条件の付された免許が「AT免許」と称されるのに対し、
その限定の無い免許は「MT免許」と呼ばれます。
そして、本稿で言う「MT仮免」というのは、
AT限定の無い(“無印”の)仮免許のことだとご理解ください。


さて、仮免許で路上練習したことを申告する『路上練習申告書』には、
「練習車両の登録ナンバー」の記入欄が設けられています。
これにより試験場では受験生がどんな車で練習してきたか判ってしまうわけですが、
そのためか、
「自分はMT仮免なのにAT(オートマ)車で練習しても良いのか」
と疑問に思う人も多いようです。


しかし、その心配は無用です、
AT車での路上練習も「有効」ですよ。

そりゃ、MT(マニュアル)車で試験を受けるのですから、
MT車で練習した方が有利には違いありません。
でも、法定10時間の路上練習は、
その仮免許で運転できる車であれば、まったく問題ありません。


なお、誤解は無いと思いますが、
その逆、すなわち「AT仮免の人がMT車で練習する」のはダメですよ。
普通はやらない(やれない)はずですけど、
“架空の練習実績”を記入・提出する受験生の中には、
こんな“うっかりミス”をやらかしてしまう例も見られるようです。
くれぐれも、きちんと練習して、正しく申告しましょう。


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右折する先の道に複数の通行帯があるとき、
第2車線に向かって右折しようとする人がいます。
過去に運転経験のあった方のやりがちな行為ですが、
これは、ダメです。


右折であれ左折であれ、第2車線に向かって良いのは、
「第1車線に障害物があるとき」だけ。
そういった特殊な事情が無いならば、
基本は、右折後でも一番左の車線へ向かってください。

仮に、対向車が第1車線へ左折したとしても、
左折車は障害物ではありませんから、
右折車(こちら)が第2車線へ向かう理由がありません。
こういう場面では、
その左折車が第1車線に曲がって行った後に、
それを追いかけるように、やはり第1車線に入って行きましょう。


それから、これまた運転経験のある方に多いのですが、
対向車が左折のために減速したタイミングで、
すかさず、こちらが先に右折してしまう人もいますね。
これは、優先車(左折車は右折車より優先)妨害になり、
一発で試験中止になります。
お気を付けください。


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一時停止の交差点で、前の車の後ろで停止した後、
前の車が発進したからと言って、
それに続いて進んでしまってはダメですよ。


一時停止は、
停止線から2m以内の所で停止しなければなりません。
自分の前に車が停まっていたということは、
少なくとも5mほどは離れていたはずですから、
それだと「一時停止」ではない、ただの「停止」でしかありません。

自分は自分で、改めて停止線で停まって、
左右の安全を確認した後に再発進してください。


これが、不思議なことに、
「踏切」では、自分も停止線できちんと停まる人がほとんどですね。
考え方は全く同じですから、
同じように行動すれば良いと思うのですが。


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仮免許の技能試験は、
東京では、府中試験場と鮫洲試験場で実施しています。
そのどちらも、
坂道を下り終えた所が突き当たりで、一時停止になっています。


一時停止ですから、必ず車を停めて、
タイヤが止まっている状態で“右・左・右”を確認します。
この時に、首を振るだけでなく、しっかり確認してくださいね。

特に、府中試験場の坂(ちょっとした築山になっています)を
東向きに下って突き当たった交差点では、
内周を走る車が自分の右後ろの方から来ていることがあります。
これが、意識して確認しないと、本当に視界に入らないのですよ。
坂道の下りということもあり、
ドライバーが下(路面)ばかり見てしまっているのかも知れません。

相手はカーブを曲がっているとは言え「直進車」ですから、
一時停止側のこちらが妨害したら、即、試験中止になってしまいます。
これで涙を呑んだ受験生もきっと多いことでしょう。


坂道に限りませんが、一時停止の交差点では、
「車が来るものだ」と思って確認してください。


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右折も左折も、徐行で行います。

「徐行」とは、
「すぐに停止できる速度」、
数字で言うと「概ね10km/h程度」とされています。
ドライバーにしてみれば、
40キロとか50キロで走っていたのを10キロまで落とすのですから、
ほとんど「停止」に近い感覚でしょう。


ところで、
まれに「後ろの車に追突されるかも」という理由で
そのブレーキを躊躇する人がいますね。

大丈夫です!
追突なんかされませんって!
タイヤがロックするほどの急ブレーキならいざ知らず、
通常の減速で追突されることは、まずありません。
まあ、世の中に「絶対」は無いですが、
前の車が強めのブレーキを掛けたぐらいで追突するのだとしたら、
油断してよそ見をしていたか、
自身の運転能力を過信して車間を取っていなかったか、
どうであれ、100%後ろのドライバーの責任です。

そんなことを気にして、
減速不充分なまま右左折してしまうほうが、
どれだけ危険なことでしょう。
しっかり減速して、必ず徐行で曲がってください。


ついでに言うと、
上に書いた「タイヤがロックするほどの急ブレーキ」であろうと、
必要だったら、追突をおそれずに掛けてください。
危険を回避するのに、後ろの車を気遣う必要はないのですから。


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同じ狭路課題でも、
「クランク型(屈折型)」は、練習すれば誰でも難なく通れるものですが、
「S型(屈曲型)」は、どうしても苦手という人がいます。
しかし、逆に、まったく苦労せずに通れてしまう人もいるので、不思議です。

それは、S字では、
俗っぽく言えば「勘(カン)」、
教習用語で言うなら「車両感覚」に頼らなければならないからです。


S字コースを通る時、
ドライバーは、「4つのタイヤがどういう軌跡を描くか」
をイメージしながらハンドルを操作します。
これは、
口で説明したところで理屈で覚えるものではありませんから、
教習生自身に体感してもらうしか無いのです。

また、S字では、
車体が道の右に寄っているからと言って、
必ずしもハンドルを左に回さなくても良い場合があります。
既にハンドルを左に傾けていて、そのままで左に向かうようであるなら、
それ以上に切り足す必要は無いのです。
「ハンドルを左に回し続けないと車は左に向かない」
との先入観にとらわれている人もいるかも知れません。


S字の苦手を克服するには、
とにかく、数多く練習するしかありません。
そして、練習でいっぱい“失敗”してください。
失敗を重ねていくうちに、
「このぐらいの速度でこのぐらいハンドルを回すと、このぐらい曲がって行くんだな」
(つまり、それが「車両感覚」です)
というのが把握できてくると思います。


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信号の無い横断歩道を渡ろうとしている人がいたら、
一時停止して渡らせてください。
対向車が停止するかどうかなんて考えずに、
自分は必ず停まってください。


ところで、いつも思うのですが、
横断歩道でこちらが停まると、
歩行者は、大概、会釈して渡りますね。
「ありがとうございます」と口に出して
お礼を言ってくれる人もいます。

いえいえ。
横断歩道では歩行者が優先ですから、
こちらが停まるのは当然のことなのですよ。
「横断者側は青信号、車側は赤信号」と考えて良いのです。


まあ、お礼を言われて悪い気分にはなりませんが、
逆に考えると、
横断者を待たせて通過してしまう車がいかに多いか、
ということかも知れませんね。


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信号が黄色になったら、停止してください。

道路交通法施行令には
「安全に停止することができない場合を除く」と書いてはあります。
しかし、それに該当するのは、本当に稀ですよ。


多くの交差点では、
その手前30mから、ラインの色が変わっています。
白いラインがオレンジ色に変わったり、
破線だったのが実線になったり。
そのゾーンに入ってから黄信号に変わるのを見たのなら、
確かに、30m以内に停止するのは難しいかも知れません。

黄信号で交差点に進入して良いのは、そんなケースだけです。

逆に言えば、
ラインの色が変わる前、すなわち交差点から30m以上離れた地点で
青信号から黄信号に変わるのを見たなら、
普通は、交差点の手前で停まれるはずです。


「信号が黄色のうちに通過してしまおう」とか、
「アクセルを踏み始めたから停まりたくない」とか、
そういった心理が働くのかも知れませんが、
「黄信号 = 止まれ」が基本ですからね。


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今日は、MT(マニュアル)車の話です。


減速のためにブレーキを踏むと、
すぐにクラッチを踏んでしまう人がいますね。

右足と左足とが無意識のうちに連動してしまうのでしょうか。
それとも、エンストを必要以上に怖がっているからでしょうか。
理由はどうであれ、減速中にクラッチを切ってしまうと、
エンジンブレーキが働かないので、制動距離が延びてしまいますよ。


クラッチをつないだ状態のままブレーキだけで減速していき、
“エンストする寸前”に切るのが、理想のクラッチです。


もし仮にクラッチが遅れたためにエンストしてしまったところで、
だからどうだと言うのでしょう。
エンストしたらエンジンを再始動すれば良いだけの話です。
試験でも1回や2回のエンストは減点にすらなりません。


もちろん、エンストしないに越したことはありませんが、
「クラッチを切ったので減速が間に合わなかった」なんてのは愚の骨頂。
特に目の前に危険な状態が迫っている時には、
クラッチなんかより、とにかく減速・停止することだけを考えてください。


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