Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

2019年09月


パイロットアカデミーでは、
10月1日から消費税が引き上げられた後も、
登録料・教習料・教本代、そしてキャンセル料も、
すべての料金を据え置きます。


…なんてカッコつけて言っていますが、
恥ずかしながら、
売上げが少ないため「免税事業者」であるだけのことです。
なので、従来も、これからも、消費税は預かりません。

それから、キャッシュレス決済にも対応いたしません。
すべて現金のみの取り扱いになります。
クレジットカードも使えません。
これも従来と変わりません。
どうかご了承願います。


インボイス?
何それ? おいしいの?


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




自動車を所有するには(購入であれリースであれ)
その代金のほか、いわゆる維持費が掛かります。
と言っても、これまで車を持っていなかった人には
「駐車場代」や「ガソリン代」ぐらいしか思いつかないのではないでしょうか。

もちろん車種(車格)や所有者・使用者の価値観によって違いますが、
次のような維持費が掛かるのです。
「自動車税」 毎年39,500円(排気量1.5L超 2L以下;エコカー減税なし)
「任意保険」 年間15万円くらい(条件によって差があります)
「車検代金」 点検・自賠責・重量税等で計20万円くらい(新車は3年後、その後は隔年)
「消耗品(オイル・ワイパー等)」 年間3万円くらい


それと、意外な盲点ですが、
車を手に入れると行動範囲が広がるため、
「遊興費」というのでしょうか、レジャーの費用がかさみますよ。
休日のたびにどこかへ旅行したくなりますし、
食事だって駐車場の有る店でないと行けません。

また、車で買い物に行くと、大荷物でも持ち帰れるので、
ついたくさん買ってしまうという危険性も有ります。


とにかく、車を持つのはお金が掛かるのです。
車の代金以外の維持費の事も考えて購入を考えるべきでしょう。

でも、
それで自分の仕事や生活や趣味が充実するならば、
無駄な散財と言うつもりはありませんし、
むしろ“活き金”と呼べるのではないでしょうか。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/





いつのことだったか、よく覚えていませんが、
原付バイクに乗ってた中年女性に怒られたことがあります。


道路左側の歩道を歩いていたところ、
向かい側から原付バイクが走ってきたのです。
つまり、そのバイクは右側通行ということになります。
それ以前に、歩道上です。

危ないなあと思いながらよけて通り過ぎたら、
そのバイクに乗ってたオバサン(でも小生よりは若い…)が、
すれ違いざまに、
「人は右側を歩きなさいよ!」と、言い捨てたのです。


一瞬、「え?」と呆気にとられ、返す言葉がありませんでした。

ここ、歩道じゃないの?

それに、自分自身は右側通行じゃないの?


で、何を言いたいかというと、
「原動機付自転車免許(原付免許)」って、
こんな人でも取れてしまうんだということ。

世の中には、
「原付免許で大きなバイクにも乗れるようにするべき」とか
「原付の速度制限(30km/h)を撤廃するべき」などと主張する人もいますが、
こんな場面に遭遇してしまうと、
ペーパーテストだけの免許で、それらの制約を解くのは
とても難しいだろうと、つくづく考えさせられます。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




秋の日は釣瓶落とし。
秋分を過ぎ、日が短くなるのを実感する季節となりました。
(先日と同じ書き出しですね)


さて、前照灯は(ここまで同じ)
夜間の運転では必ず点灯させてください。
停車中は停まっている時にはスモールランプ(車幅灯)にしておき、
走り出したらヘッドライトを点ける、というドライバーもいますが、
そういう人は、点け忘れの無いように気を付けましょう。

まれに、走り出してからヘッドライトを点けるという人もいます。
いや、「まれ」ではなく、そういうドライバーの方が多い印象もあります。
でもそれは、厳密には、違法ですよ。
数秒とは言え、無灯火で運転しているのですから。

それに、
「これから発進します」という意思表示であることを考えても、
ヘッドライトは、車が動き出すより前に点灯させておくべきと言えます。


そもそも、停車中にライトを消すことには、
(1) バッテリーの消耗を抑える
(2) 先行車や対向車を眩惑させない
の2つの意味があります。

前者に関しては、
バッテリーの性能が上がり、また、ライト以外の電装品もいっぱいあるので、
今や、停車中にライトを消す必要は無くなったと言えるでしょう。

後者に関しては、
上り坂での信号待ちや踏切待ちの時には、
配慮してあげたほうが良いでしょうね。
もっとも、それだって、消灯義務は無いので、
その間もヘッドライトを点けておいたってよいのです。

そういうわけで、
特に免許取り立ての人は、
停車中にヘッドライト(大きいランプ)を消すことを
考えなくてもよいんじゃないでしょうか。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




進路前方に障害物があったら、
すぐに右ウインカーを出してください。
進路変更するかどうかは、
ウインカーの後、安全確認して決めるわけですが、
進路変更することを決めてから合図を出したのでは、
そこから3秒待たなければならなくなりますよ。

ですので、進路変更の合図は、
「進路変更したい」と思った時に出します。


例えば、路線バスの後ろを追走していて、
そのバスが停留所で停まりそうだった時も同じ。
周囲(このケースでは特に対向車線)の安全確認は後回しにして、
まず右ウインカーを出しましょう。

もしかしたら、
安全確認してみたら対向車が来ていたというケースや
停まりそうだったバスが実際には停まらなかったというケースが
あるかも知れません。
でも、問題ありません。
どちらの場合も、
慌てず騒がず、黙ってウインカーを消すだけのことです。


何も、合図を出したからと言って、
律儀にその行為を実行しなければならない決まりはありません。
むしろ、実行しないかも知れないことをおそれて
合図が遅れたのでは、本末転倒でしょう。

「合図=意思表示」なのですから、
後続車をはじめ周囲に注意を促すためにも、
「思ったらすぐに合図」を心がけましょう。


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秋の日は釣瓶落とし。
秋分を過ぎ、日が短くなるのを実感する季節となりました。

さて、前照灯は、
上向きで点灯するのが原則とされています。
ただし、対向車とすれ違う場合には(例外的に)下向きにするのです。
とは言っても、都区内の道路では、
対向車が途切れることは殆ど無いですから、
「ライトは基本的には下向き」と覚えておいて問題なさそうです。


ところが、まれに、
対向車がわざわざライトを上向きにすることがあります。
自分の存在を示すためか、
対向車(こちら)のドライバーの表情を見たかったか、
それとも歩行者が飛び出しそうだったか、
もしかしたら、こちらが無灯火なのを教えてくれてたとか?

その意図は分かりませんが、現に対向車に照らされてしまったら、
つい、そのライトを見つめそうになりますが、
あるいは、そのドライバーを睨みつけてもやりたくなりますが、
そうすると対向車のヘッドライトに眩惑されてしまいますよ。
対向車など「視界の片隅に置いておく」ぐらいの気構えで、
自分のこれから進むべき道(車線の有る道なら自分の車線)を
しっかり見据えて、そこに向かって走りましょう。

あ、でも、
歩行者の飛び出しとか、自分の無灯火とかは、
よく確認してくださいね。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



近年、JRをはじめ鉄道各社では、
「エスカレーターで歩かない」ことを推奨しています。
鉄道会社だけでなく、建築工学の専門家など誰に訊いても、
これまでマナーとされてきた“片側空け”は、十人が十人、否定しています。
でも、実際には、皆さん、左側に立ち止まっていますけどね。

それはさておき、
いつだったか、朝のラッシュ時間帯に、駅のエスカレーターで、
前の人に「リュックサックが邪魔だから肩から外せ」と文句を言っていた
サラリーマン風のオッサン(でも小生よりは若い…)がいました。


でも、それって何かおかしくないですか?

なるほど、電車の中では、
リュックを背負っていると邪魔なので手に持って乗るべきなのでしょう。
でも、エスカレーターでは、
ステップを詰めるも空けるも後ろの人次第なのですから、
前の人のリュックサックが邪魔だと思ったら、
1段空けて乗れば良いだけではないでしょうか。

こう言うと、
1段おきに乗ることの非効率性を指摘する向きもあるでしょうが、
リュックサックを胸の前に抱えたなら、
その人が、前の人との間隔を1段空けることになるでしょうから、
結局は同じことになりそうです。


ところで、この話、
そのまま自動車運転にあてはまります。

前の車との車間を作るのは、後ろの車に他なりません。
仮に、前の車が、変なハンドルを取ったり急ブレーキを掛けたりしても、
自分が車間を空けて走れば良いだけ。
前の車に文句を言っても始まらないのですよ。


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右折したいのに、
対向車や横断者が来ていて
なかなか曲がっていけないことは、普通に起こります。
でも、そんなのは右折車の宿命であって、仕方の無いことです。

右折用レーンが無い交差点では、
後ろの直進車を自分が邪魔してしまう格好になりますが、
気にする必要はありません。
後ろの車に悪いからと言って無理やり右折したために、
対向車を妨害したり、横断者の足を止めさせたり、なんて、
愚の骨頂もいいところです。


それから、
対向車や横断者が途切れて「さぁ右折!」という時に、
往々にしてやりがちなのが、“斜め右折”です。

正しい右折は、
直近マークが有る交差点では
(“直近”というくらいですから)すぐ近くを通って、
直近マークが無い交差点では“交差点の中央付近”を通って、
曲がるのでしたね。
それを、後ろの直進車に急かされたためか(急かされたと思い込んでか)、
早めにハンドルを切って、斜めに右折してしまう人が目立ちます。

これでは直近マークから離れますので、試験では減点ですし、
急に進路を変えることになるので、
もし右側を追い越しかけている二輪車がいたら、衝突する危険性もあります。


右折の場面だけに限った話ではありませんが、
「急いでいる時こそ基本通りに」、これを忘れないでください。


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MT(マニュアル)車では、
信号待ちの間、
(エンジン停止する機能の付いていない車では)
クラッチを切ってないと、エンストします。(そりゃそうだ)

ギアをニュートラルにしておけばエンストしないわけですが、
路上試験を受験しようという人には、
「試験中は、ギアをローに入れてクラッチを踏んでいてください」
と、迷わず答えます。


試験は、たかだか20分程度の運転。
信号待ちでずっとクラッチを踏んでいたところで、
左足が疲れるというほどではありませんし、
むしろ、信号が青になって「さぁ発進!」という時に、
慌ててギアをローに入れる余計な手間が掛かり、
また、「発進遅れ」になる危険性すらあるからです。

わざわざニュートラルに入れるメリットは少ないので、
試験の時は、クラッチを踏んで信号待ちしているのをお奨めします。


もっとも、
どちらが良いとかどちらが悪いとかの決まりは無いので、
長い信号待ちの時などは(試験でなければ)
ニュートラルにしてクラッチペダルから足を離しても構いません。
実際、パイロットアカデミーでも、
ペーパードライバー教習や二種免許教習では、
こういう案内をすることもあります。
免許を取った後は、お好きにどうぞ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




青信号の意味は、「進め」でしたっけ?

いいえ、違います。
「進むことができる」です。

逆に言えば、状況によっては、
必ずしも進むとは限らないということでもあります。


ですから、先頭で信号待ちしている車は、
信号が青になったら、自分が進める状況かどうか、
具体的には、
交差点内に取り残された車や歩行者が無いか、
信号無視してくる車が無いか、
そういったことを確認してから、発進してください。


でも、2台目以降の車は、
そんな確認はやらなくて良いです。
交差点の先に自車が進める余地が有りさえすれば、
先行車に続いて交差点に入って構いません。


もっとも、2台目以降の車であっても、
歩行者の飛び出しなど、危険な状況を目にしたら、
直ちに停まってください。
こんなこと、改めて言うまでもないでしょうけど。


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十字路の交差点では、
横切る道の信号が赤になると、
次は、自分側が青になるのが普通です。


でも、実際に青信号を見る前に発進してはダメですよ。

横切る道の方を赤にした後でも、
まず歩行者を安全に横断させるために
車両はすべて赤にしておく交差点
(スクランブル交差点がその典型)
もありますし、
上り車線の右折車を先に通らせるために
下り車線はしばらく赤のまま、という交差点もあります。
また、催事や警備上の理由から、
臨時的に信号パターンを変える時もあるでしょう。


「きっと青になるだろう」と思い込んで発進するのは「見切り発車」。
「見切り発車」という言葉は、
ビジネスにおいては、半分自嘲・半分自慢で用いられることもありますが、
つまりは「信号無視」です。


「信号を守りましょう」なんて小学生でも知っている交通ルールを
ここで声高に言うのもどうかと思いますが、
実際、運転経験のある方が(特にMT車に乗っていた方が)よくやらかします。
くれぐれも信号を守ってくださいね。


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ちょっと詳しい人の中には、
「右手でシフトチェンジするのが自然」と宣う御仁もいらっしゃいます。

ある意味それは正しくて、
(ドライバーが右利きの場合は)
変速操作のために左手を動かすのに釣られて、右手も動いてしまいがちである一方、
左手でハンドルを握って右手で変速すると、ハンドルは安定させやすくなります。
実際、F-1はじめ世界の自動車レースでは、
左手でハンドルを握って右手で変速するのが主流です。


しかし、免許取り立ての人が乗る車の候補としては、
左ハンドル車はお奨めしません。

なぜなら、
教習所では左手でシフトチェンジの練習をしてきたはずだからです。
また、日本では左側通行ですから、左側に運転席が有ると、
対向車との距離感が掴みにくく、ドライバーの表情もお互いに見えにくい、
というデメリットも有ります。


とは言っても、車を運転する(あるいは所有する)ことの意味は、
単に目的地に辿り着くことだけではないので、
左ハンドルの車に乗りたい気持ちも理解できないわけではありません。

もし、そう考えているなら、
左ハンドル車での車両感覚を掴んでから路上に出てください。
いきなり路上を走って事故でも起こしたら、相手も自分も不幸になりますので、
まず練習コースを開放している教習所等を走ってみましょう。


ちなみに、パイロットアカデミーには、
残念ながら、左ハンドルの教習車は用意していません。
また、車は教習生がご用意できる場合であっても、
当社のペーパードライバー向けカリキュラムを一通りこなしたうえでの
オプションとして、ご要望をお聞きすることにしています
あしからずご了承ください。


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長距離ドライブでは必ず途中で休憩を入れましょう。
概ね2時間ごとに一度、少なくとも5分間エンジンを停止します。
そろそろ涼しくなってきましたし、
蚊も少なくなってきたので、
ぜひ窓を開けて外の新鮮な空気を入れて休んでください。


休憩でエンジンを切ることの意味は、
心身ともリラックスさせたいのと、
休憩後に脳が覚めていない状態のまま運転再開するのを回避するためです。

“車を運転する夢”は誰しも見たことがあると思いますが、
休憩中に仮眠を取ったり、眠りまではしなくても脳や目を休めたりすると、
その“夢”と“うつつ”との区別が付かない状態で運転してしまう可能性があります。
高速道路での追突事故等でドライバーが「居眠りはしていなかった」と言うケースは、
ドライバーが嘘を言っていないとしたら、その多くがこれに当てはまると推測されます。


ですので、
長距離運転中の休憩では、
まず、エンジンを切ること、
そして、助手席か後部座席に移って休むことを徹底しましょう。
小生自身は、車内で夜明かしするような場合は、
後部座席が意外に休みやすいと思います。

そして、運転を再開する際には、
運転前に必ず車外に出て、軽い体操などして、
体も神経も完全に目覚めてからエンジンを始動しましょう。


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MT(マニュアル)車の教習に、
エンストは、付きものです。
われわれ運転指導員にとっては日常茶飯事でまったく驚かないのですが、
教習生によっては、
「ああ! 失敗した!」と、さも大事件のように
頭を抱えてしまう(比喩でなく本当に)人もいますね。

いやいや、そんな事をしているヒマがあったら、
まずブレーキを踏んでください。


「危険を感じたら、即、ブレーキ!」が自動車運転の鉄則でした。
エンストだって、「危険」の一つです。
これは、必ずしも上り坂に限りません。
通常の発進時、狭い道で徐行している時、シフトチェンジの時、
いずれの場合も、
自動車がドライバーの意図しない動きをした以上は、
すぐに車の動きを止めることを考えましょう。

いったん停まって、発進し直すことで、
ドライバーの精神面も落ち着かせることができますよ。


「地震だ! 火を消せ!」
(昨今は「地震だ! まず身の安全!」と言い換えられているようです)
という標語がありましたが、
それと同じように、
「エンスト! 即、ブレーキ!」というのを
標語のように憶えておきましょう。


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「おもむろに」とは、
「唐突に」とか「にわかに」といった意味ではなく、
「ゆっくり」というのが本来の意味ですよね。
漢字で「徐に」と書くと、よく解ると思います。

そう。
「徐行」の「徐」ですね。

しかし、それは正しく理解していたとしても、
例えば
「彼はおもむろに立ち上がった」という文と、
「彼はゆっくり立ち上がった」という文とでは、
少しニュアンスが違って聞こえませんか。

そこには、単に「ゆっくり」というだけではなく、
「精神的に落ち着いて」という意味合いをも含んでいるようです。
「徐」を連ねて「徐々に」と書くと、もっと解りやすいでしょうか。


翻って、道路交通法第2条第1項第20号で、
「徐行」とは、
「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」と定義されています。
立法者が、これを「低速走行」と呼ばずに「徐行」と名づけた意図を汲み取るに、
ただ速度を落とせば良いのではなくて、
心を落ち着かせて、慎重に安全を確認しながら進むことも
運転者に求められているように思えます。

徐行が必要なのは、
道路の曲がり角や急勾配の下り坂や、歩行者の近くを通る時や、右左折する時などでした。
なぜ、そういった場所・場面で徐行が義務づけられているのか、
その本質的な理由を理解できれば、
ただ数字の面で「概ね時速10km以下」に減速すれば良いというものでないことも
自ずと分かりそうですね。


法規の知識を“暗記物”で終わらせず、運転の実践に活用するためにも、
こんなことも少し考えてみては如何でしょうか。


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カーブや右左折でハンドルを回し始める時には、
「縁石」や「直近マーク」など路面に存在するものを目印にします。
そして、ハンドルは「道」に合わせて回すのですから、
ドライバーは、どうしても“近く”の路面を見ることになります。


一方、その後、カーブや右左折の後半では、
今度はこれから自分が進むべき道(すなわち“遠く”)を見て
アクセルを踏んでいくのでした。

たまに、この「遠くを見る」のが、できていない人がいますね。
ハンドルを切った後もずっと、
近くの路面を見たままになってしまうのです。
特に、坂を下った直後のカーブや交差点で、
こういう症状が多く見られます。

近くの路面しか見ていないと、
自分がどこに進むべきかが分からなくなり、
さらには、アクセルを踏み込んで行くこともできずに、
結果として、車が非常に不安定になります。


車の運転では「近くを見るべき時」と「遠くを見るべき時」があります。
カーブや右左折の「前半では近く」を「後半では遠く」を、
意識して見るようにしてみてください。


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MT(マニュアル)車での変速操作(ギアチェンジ)は、
その時の車速に適したギアを選んでください。

端的に言えば、
「シフトアップしてから加速」・「シフトダウンしてから減速」ではなくて、
「加速してからシフトアップ」・「減速してからシフトダウン」をやる、
ということです。


特に減速チェンジにおいては、
エンジンブレーキを効かせるために、
「ギアを下げる」ことよりも「減速すること」を
まずは考えてください。

どこまでスピードを落とさなければならないかは、
カーブが見えたのか、右左折したいのか、信号が赤になったのか、
状況によって異なりますが、
どうであれ、その目的の速度までは、
ギアチェンジ無しで、一気に落としていくべきです。
大丈夫。 今の車はそんな簡単にはエンストしませんから、
途中でクラッチを踏みたくなっても、
クラッチをつないだまま、ブレーキを踏み続けてください。


そして、目的の速度まで減速できたら、
そこでようやくクラッチの出番。
クラッチを踏んで、速度に応じたギアに入れます。
必ずしも「1段下」のギアと決まっているものではなく、
「2段下」でも、「3段下」でも、
要は、その時の車速に適したギアに入れてください。
もちろん、赤信号とかで停止するなら、
ギアを入れずにクラッチを踏んだままになります。


「1段ずつ順に下のギアに変えるのが基本」
と書いている教本もありますが、
これから免許を取ろうとしている皆さんは、
むしろ「1段ずつ」を意識しないほうがスムーズに変速できると思いますよ。


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ハンドルは、
「10時10分」または「9時15分」に握った状態のまま、
回し始めてください。
必要があれば、片手ずつ持ち替えて、回し続けてください。


それが、
なぜだか、先に握り直してから回し始める人がいますね。
例えば、左に回したい時には、
右手をハンドルの下半分に持って行き
「10時20分」の状態から回し始めるというものです。


そうする理由は。
回している途中で持ち替えなくて済むように、でしょうか。
でも、
「ハンドルを傾ける」程度の時でも予め持ち替えておくのって、
無駄な動作じゃないですか。
また、
教習所の周回コース(かなりの急カーブです)では、
初めに握り直したところで、やっぱり持ち替えが必要になりますから、
握り直しは、まったく無意味と言えます。


それとも、
握り直した方が力が入るからでしょうか。
でも、普通に握ったまま回せないほどハンドルは重くありませんし、
余計な力を加えない方がハンドルはスムーズに回ってくれるはずです。


余計な動作は、時間の無駄ですし、
咄嗟の時にも対処できなくなってしまいますよ。
変なクセは早い段階で修正しておきましょう。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




昨日に引き続き、「二種免許」に関する話題です。
今日は、二種免許の技能試験で何が問われるのかについて説明します。


二種免許は、
大型・中型・普通・大特・けん引(後ろ2つは限定的ですが)のいずれも、
「人を運んで運賃をいただく」ための免許です。
運ぶ対象が“物”ではなくて“人”であることがポイントと言えるでしょう。

ですから、試験では、
乗客(試験官)が快適に乗っていられることが求められます。


では「快適」とはどういうことかというと…

1.車両の確実な操作
   二種免許の試験には鋭角コースを曲がる課題があります。
   また、車庫入れで後ろの壁まで近づける技能も問われます。

2.スムーズな運転
   目的地に早く着くために、合理的な経路を選択したり、
   交通の流れに乗った運転が求められます。
   もちろん、スピード違反をして良いという話ではありません。

3.乗り心地
   俗に、「一升瓶が倒れないような運転」などと言われます。
   発進・停車・カーブなどでも乗客がくつろいでいられるように運転します。

つまりは、「プロらしい運転」と言って良いでしょう。

車の基本的操作と交通法規が分かってさえいれば取得できる一種免許とは
随分違いますよね。


でも、上に列挙したようなことは、
車を運転するうえで常に心がけたいことです。
ご自身の職業に直結するか否かはともかく、
運転技能を磨く目標として、
二種免許を目指してみるというのも、面白いんじゃないでしょうか。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




二種免許の試験では、「鋭角コース」が出題されます。
これは、道幅3.5mの道が60°に交わっているもので、
必ず1回は切返しをしなければ通過できません。


パイロットアカデミーの二種教習では、
いきなり鋭角コースにチャレンジするのでなく、
クランクコースで練習してもらうことがあります。
それは、
「クランクを曲がること」と「切り返し」が
できるようになっていただくことが目的だからです。

そして、実際、鋭角コースでは、
まず、クランクを曲がるのと同じ感覚でハンドルを回してください。
ハンドルを切ったまま行ける所ぎりぎりまで前進し、そこで切り返し。
そしてまた、クランクを曲がるのと同じ感覚でハンドル。
たったこれだけです。

ちなみに、試験では切返しを2回やっても減点されませんが、
1回の切返しで余裕で通過できるはずですよ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




見通しの悪い交差点は、
徐行して、左右を確認して通過してください。

この場合、
「一時停止」の標識や点滅赤信号が設置されている所や、
他の車や歩行者等が近づいていて危険な時には、
もちろん停止しますが、
何も無いのでしたら停まらないでください。


停止する必要が無いのに停止するのは、
裏を返せば、
「停止するべき場面が理解できていない」
ということに他なりません。
「停止すべき場面でこそ停止し、停止の必要が無ければ停止しない」
が正解です。


確かに、他の交通を妨害すると即試験中止になってしまいます。
そのためか、
交差点では必ず停止するのが(試験では)安全策と思っている人もいますが、
実は、それは逆効果であることをご理解ください。

このことだけに限る話ではありませんが、
運転においては、やはり、状況に応じた判断が必要ということになります。


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普通に考えれば、
対向車を怖がって“左”に寄って行きそうな気がします。
実際、左に寄りすぎる人も多いです。

しかし、対向車を意識しすぎて、
“右”に寄ってしまう人も、珍しくありません。


例えば、ボール投げの時に、
大事な物が近くに有ったりすると、
わざと狙ったかのように、
その大事な物にボールをぶつけてしまうことってありませんか。

それは、
車はドライバーの見た方へ、ボールはピッチャーの見た方へ、
向かうからなのです。

よく、運転しながら、
「この車は、綺麗な女性がいるとそっちへ向かっちゃうんだよね」などと
平然と言う人がいますが、
「そりゃ、アンタがそっちを見てるからだよ」って話です。


…おっと。 閑話休題。

さて、「車が右に寄る」という話ですが、
つまりは、
「ドライバーが対向車を見つめているから車が対向車線に向かってしまう」
というわけです。


この症状を治すには、
対向車を気にしないこと、これに尽きます。

対向車は気にしなくても、大丈夫ですよ。普通は。
自分も対向車もお互いセンターラインを守っている限りは
ぶつかる心配は無いはずですから、
自分の車線を見て走っていれば良いのです。

もちろん、対向車がはみ出して来そうな時には注意しなければなりませんが、
そういう場面では、
チラッとだけそちらを見て、またすぐに自分の車線に目線を戻してください。


そんなことを考えてみると、
自分がラインを越える時になぜウインカーが必要なのかも理解できるでしょう。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




路上教習をしていると、
「仮免許練習中」のプレートを付けているため、
他の車が、道を譲ってくれることが多いです。
例えば、
こちらが右折で対向の直進車が通過するのを待っている時、
その対向車が停まって、右折させてくれることがあります。

それはそれで有り難いのですが、
指導員の立場としては、
教習生には優先順位を意識して運転してほしいので、
本当は、譲ってもらうのは、あまり嬉しくなかったりもします。
でも、こちらが右折できないために後続車を滞らせてもいけないので
仕方なく(笑)、譲られたら右折させてもらうことにしています。


ただし、これには危険も伴うことを承知しておかなければなりません。

まず、横断者。
自分の見ている信号が青ならば
同じ向きの歩行者が見ている信号も、通常は青です。
譲ってくれたからと言って、慌てて、
信号に従って横断している歩行者を見落とさないようにしてください。
また、右手後方から近づいて来る自転車(右側通行ということですが)もいますので、
注意しましょう。

それから、譲ってくれた車の陰から
二輪車が直進してくることも想定しなければなりません。
教科書に書いてあるような、典型的な“サンキュー事故”になります。
特に対向車側が上り坂の場合は、
その二輪車が直前まで見えないので、実は非常に危険です。
きちんと安全を確かめてから進んでください。


譲られた時に、モタモタしているのはダメですが、
だからと言って、
安全確認をおろそかにしてまで焦って右折するのは、もっとダメです。
対向車が急いでいるのなら、そもそも譲ってくれないはずですから、
「早く行かなきゃ」と慌てる必要はありません。
確実に、いつも通りの右折をやってください。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




右左折の際は、徐行で曲がることとされています。

では、なぜ、右左折では徐行しなければならないのでしょうか?


きちんと答えられないと、チコちゃんに叱られますよ(w


分からなかった方のために、問いを変えてみましょう。
やむを得ず歩行者の近くを通る時とか、障害物との間隔が空けられない時も、
徐行することになっていますよね。
それは、何のためでしょうか。

そうです!(多分、正解だと思います)
危ない時には停まれるように、というのが理由です。


右左折だって、これと同じ。
危なかったら停まるために、徐行するのです。
そもそも「徐行」の定義が「直ちに停止できる速度」ですからね。

ですから、右左折中に危険な状況が生じたら、
例えば、歩行者が横断を始めたとか、曲がった先に障害物があったとか、
そのまま右左折を継続したら事故になる可能性があったら、
すぐにブレーキを踏んで停止してください。


「停まるために徐行する」というのを意識して、
ボーッと生きて… じゃなくて、
漫然と運転しないようにしましょう。


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