Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

タグ:ギア


AT(オートマ)車でも、MT(マニュアル)車でも、
発進しようとギアを入れる時は、
ブレーキペダルを踏んでいてください。

AT車では、ヒューマンエラーを防ぐため、
ブレーキペダルを踏まないと
シフトを「P」の位置から外せない仕組みになっているはずです。
この機能が付いているために、
AT車では、必然的に
ブレーキを踏んだ状態でギアを入れることになります。
※ここでは「シフトロック解除」についての説明は割愛します。

一方、MT車には、こういった機能は付いていませんが、
ドライバー自ら意識的にブレーキを踏んで、
ギアを入れるようにしてください。
と言うより、
MT車の特性上、クラッチを踏むと車が不安定になるので、
車が停止している間は、
ずっとブレーキを踏んでいるのが基本です。
なので、その状態のまま発進準備すれば良いのです。

要は、AT車でもMT車でも、
ギアを入れて、周囲の安全を確認した後に、
ブレーキペダルからアクセルペダルに踏み替えるということです。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


MT(マニュアル)車のシフトチェンジについてですが、
「2速」から「3速」へ変速しようとシフト操作をすると、
「5速」に入ってしまうことがあります。
というより、「5速」に入れてしまう“人”がいます。

たしかに、
世の中には「3速」の位置が分かりにくい車も存在しますが、
普通は「ニュートラルの位置からそのまま上」で自然に「3速」に入るはずです。
「5速に入ってしまう」という人は、
おそらく、「2速」からギアを抜いた後に、
わざわざ「右へ寄せてから上」という操作をしていることが考えられます。

正しい3速へのシフトチェンジは、
「2速からギアを抜いたら、いったん力を緩めて、再び上」にします。
別の言い方をすれば、
「上・右・上」ではなくて、「上・上」が正解ということです。

ついでに言うと、
「2速から3速へのギアチェンジ」に限っては、
シフトレバーを掌で包むように握るのでなく、
親指の付け根あたりで上向きに押してあげるのが、
「上・上」を間違いなくやれるようになるコツです。
よかったらやってみてください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

試験場で、受験仲間に
「カーブは2速で曲がらなければならないんだよ」などと
“したり顔”で教えている人がいます。
当の本人は、
大概、試験場の常連メンバー(連続不合格者)なんですけどね。

おおかた、どこかの教習所の指導員からそう教わったんだろうと思います。
しかし、それは、
「その人が練習に使ったコースでは周回のカーブは2速にシフトダウンした」
または「その時のスピードでは2速が適切であった」というだけの話であって、
「カーブ通過は2速でなければならない」という決まりはありません。

事実、府中試験場の外周コースは、3速でも難なく通れます。
もちろん、うんと減速して2速にしても、問題ありません。
「2速でなければダメ」とか「3速でなければダメ」というものではないのです。

皆さんは、
ぜひ、「速度に適したギアを選ぶ」と覚えてください。
つまり、
「このカーブは、時速30kmくらいで通過するつもりだから、3速にしよう。」とか
「ここは時速20kmくらいまで減速したほうが安全そうだから、2速にしよう。」といった具合です。
むしろ、こう考えるほうが単純で明快ではないでしょうか。

同じような話が右左折時のギア選択でもあります。
「左折は1速、右折は2速」なんて決めつけている人を見かけることもありますが、
これも、歩行者が無く狭路でもない所での左折は2速で曲がるのが原則ですし、
右折だって直進の対向車やりすごしてから1速で再発進する時があるわけですから、
初めから「1速」とか「2速」とか決めておくと、おかしな話になってしまいますよ。

やはり「速度に適したギアを選ぶ」のが大事なのです。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


東京スカイツリーが立っている所?
節子、それ「押しがけ」ちゃう、「押上(おしあげ)」や w

押しがけとは、
バッテリー上がり等でエンジンが始動できない時
(他の車とブースターケーブルでつなげることもできない時)
人力で車を動かしてエンジンを掛けることです。

その方法は、
まずは、クラッチを切った状態で車を人力で押していきます。
運転手はペダルを踏まなければならないので、他の人の協力が必要です。
どうしても自分一人でやらなければならない時は、
ギアをニュートラルにして、運転席側のドアを開けて1人で押すしかありませんが、
非常に危険(小生自身が経験者です)なので、“最終手段”だと思ってください。

さて、車が動いて、スピードが出てきたら(概ね時速15km=人が走るくらいの速度)、
クラッチペダルを上げてギアをつなぎます。
「1速」でなく「2速」でつなぐのがコツです。

そして、エンジンが回り始めたら(音とクラッチの感触で判断します)
すぐにクラッチを切って(これ大事!)、アクセルを多めに踏んでください。
これで始動できるはずです。

ここまで読んでお解りだと思いますが、
ギアを噛ませてエンジンを掛けるわけですから、
押しがけはMT(マニュアル)車限定のテクニックになります。
AT車で押しがけはできません。
だから、今ではもう押しがけの方法を知っていても
あまり役に立たないかも知れませんね。

ちなみに、技能教習項目に「押しがけ」は有りません。
技能試験では使わないテクニックですし。

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車を発進させる際に、
ギアを入れる(シフトレバーをMT車なら「ロー」、AT車なら「D」にする)のと、
サイドブレーキを解除するのと、
どちらを先にやるか、迷ってしまう人もいるようです。

結論を言ってしまえば、
きまりは無いので、どちらが先でも問題ありません。
試験でも、車が不意に動き出さない限り、減点されません。

ただ、坂道発進の時は、先にギアを入れておくのが基本です。
なので、
平地での発進時も同じ手順にしておくと、覚えやすいんじゃないでしょうか。

むしろ、「坂道発進」を“特別な課題”と意識しないためにも、
平地であっても、坂道であっても、
ギアを入れた後でサイドブレーキを外して発進する習慣を付けておくのを
お勧めしておきます。

とは言っても、上に書いたとおり、
サイドブレーキを先に外したって構わないのですから、
「あ、間違えた」とか言って、わざわざやり直す必要もないですよ。
(実際、そういう教習生もいらっしゃいますが…)

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

MT(マニュアル)車で、
変速しようとしても、ギアがスムーズに入らないときは、
ニュートラルの状態で、
クラッチを踏み直してみてください。

これは、
歯車の歯と歯がぶつかっていてギアが入らないのだったら、
一旦クラッチをつなげて歯車を回してみれば、
その状態が解消されるかも知れないからです。

ですから、
その際のクラッチペダルは、
奥の方で小さく持ち上げても意味がありません。
動力につなぐために、しっかり上まで上げて、
然る後に、再び踏み込んで、シフトチェンジしてください。

ギアが入らないと、つい慌ててしまいがちですが、
ずっと惰力走行していてはいけませんから、
その状態を一刻も早く解消するため、
落ち着いて、クラッチは思い切ってつなげるのが正解です。

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MT(マニュアル)車の運転で、減速しようとする時に、
クラッチを踏んでしまう人がいますが、
減速するなら、ブレーキを先に踏んでください。

クラッチを先に踏んでしまう人は、
(もしかしたら「減速チェンジ」という用語に惑わされてでしょうか)
「スピードを落とすためにギアを下げなければいけない」と思い込んでいて、
まずシフトダウンをしようとするようです。
でも、
そのようにすると、エンジンブレーキが利かないので、
スピードが落ちていきませんよ。

また、初心者では、エンストを意識しすぎて、
ついクラッチに頼ってしまう人もいますね。
でも、
今の車はそんな簡単にはエンストしませんし、
むしろ「どこでエンストするか」を体感してもらうのも教習としては意味があるので、
エンストを恐れずに、しっかりブレーキを踏んでほしいところです。
もっと言ってしまえば、
仮にエンストしてしまったとしても、
「エンストせずに済んだが減速もできなかった」なんてのより
格段にマシじゃないですか。

減速したいなら、まずブレーキ。
そして、速度が落ちてからクラッチを踏んでシフトダウン。
カーブでも、右左折でも、あるいは徐行や停止でも、
これが、基本的な手順ですよ。

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MT(マニュアル)車の運転では、
低速走行時には低いギア、高速走行時には高いギア、と、
その時の車速に合わせたギアを選ぶのが原則です。
無論、そのスピードを出すのも落とすのも
人間さま(ドライバー)の役割であることを忘れてはなりません。
しかし、それを踏まえたうえで、
「車速に合わせたギア選択」が不適切なケースがあります。

それは、下り坂を走っている場合です。

下り坂で車速が上がったからと言ってシフトアップ(加速チェンジ)したら、
さらにスピードが上がってしまいます。
ですから、下り坂においては、
「その時のスピードに合わせる」のでなく、
「出したい(落としたい目標の)スピードに合わせる」
というのが正しいギア選択です。

もっとも、MT(AT限定なし)で免許を取ろうとしている方は、
こんな事は、説明されなくても自然にやれているのではないでしょうか。
でも、機械はバカですから、
こんな事もできないため、AT(オートマ)車には、
「2」や「L」(車種によっては「B」)といった、
ギアを固定しておくためのシフトが存在するのです。

まだまだ人間さまは機械より勝っているのだなあと安心しています。

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車から降りる際(正しくは「降りる前」と言うべきでしょうか)には、
ギアを、
AT(オートマ)車なら「P」に、
MT(マニュアル)車なら「バック(R)」または「ロー」に、
入れておきます。
特に厳寒地においては、これからの季節は、
サイドブレーキは凍りつくおそれがあるため使わないので、
ギアを入れておかないと危険です。

さて、MT車の場合、
そこが下り坂なら「バック」、上り坂なら「ロー」に入れますが、
平らな所では、どちらにしておくのが正しいでしょうか。

正解は、「どちらでも良い」です。

パイロットアカデミーの教習では、
「バック」に入れておくのをお勧めしていますが
それは、
次の発進の際に、嫌でもギアを確認することになり、
「ドライバーの意識づけに少しでも効果があるかな」程度の意味です。

そのぐらいの意味でしかありませんから、
ギアの噛み合わせが悪くてバックに入らないような時には
「ロー」に入れたって、何ら問題は無いのですよ。
まれに、クラッチを踏み直してバックに入れようとする人もいますが、
(それも間違いではないですけど)
そこまでしなくても大丈夫です。

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MT(マニュアル)車で
S字型やクランク型などの狭路に入る際には、
左折で入る場合と右折で入る場合とで
やり方が異なる(異なることが多い)ので注意しましょう。


狭路に左折で入る場合は、
ハンドルを回し始める前に、
ギアをロー(1速)にしておきます。
というのも、
狭路コース通過の速度は人が歩く程度(概ね4~5km/h)ですから、
入る前にしっかり減速しておきたいのです。

そして、入り口は、言わば「左折」なので、
クラッチもブレーキも踏まないのが基本です。
狭路の中では半クラッチや断続クラッチを使うのとは
微妙に違いますよね。


一方、狭路に右折で入る場合は、
基本は、セカンド(2速)で曲がります。
これも、言わば「右折」なので、
クラッチもブレーキも踏みません。
そして、狭路に入った後にローにシフトダウンすることになります。

もっとも、右折の場合は、
対向車が通過するのを停まって待つケースも多いため、
ローで曲がることもままありますし、
対向車と関係なくローにしたとしても、
それが速度に適したギアであれば問題ありません。


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MT(マニュアル)車のシフトチェンジは、
「車の速度に合わせて適切なギアを選ぶ」
という表現で説明されることがあります。

それはそれで正しいのですけれども、
この言い方だと、いかにも、
機械(車)が勝手に速度を変えて、
人間さま(ドライバー)がそれに合わせてギアを選ぶ、
というように聞こえてしまうかも知れません。


でも、実際の運転では、
例えばカーブ入り口での減速チェンジだったら、
ドライバーが「このカーブは時速○○kmくらいで曲がろう」と思って、
ブレーキを掛けるなりしてスピードを落とすわけです。
そして、その速度に合わせてシフトダウンすることになります。

加速チェンジもまた然り。
ドライバー自身がアクセルペダルを踏む力を強めていって、
そのスピードアップに合わせてシフトアップするのです。


「車の速度に合わせて」というのは決して間違ってはいませんが、
その速度を速めたり遅めたりするのは
他ならぬドライバー自身であることを自覚したうえで、
この説明を理解してもらいたいものです。


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AT車の変速は、
速度が増すに連れて高いギアに入る仕組みになっていますから、
「D(ドライブ)」のままで勾配の急な坂を下ると、
どんどんどんどん加速していってしまいます。
それを防ぐために、
「2」や「1(またはL)」や「B(プリウス等の場合)」が設定されているのでした。


逆に言えば、
それほどの急勾配でなければ、
「D」のままで下っても、何ら問題は無いのですよ。

特に東京の府中試験場の坂道コースは、
大きなS字カーブを描いていて、勾配は緩やかに造られています。
むしろ、シフト操作に気を取られて前を見ていなかったり、
坂を下り終えた後に「D」に戻し忘れてしまったり、
という心配もありますので、
余計なシフト操作はしないのを、一応お勧めしておきます。

もちろん、「2」や「B」を使って下っても構いません。
それが本来の正しい操作なのですし。


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AT(オートマ)車での坂道発進の際に、
シフトを「2」に変える人がいますね。


他の教習所さまではそう教えているのでしょうか。
でも、それは、まったく意味がありません。


そもそも、AT車で「2」や「1(またはL)」のレンジを使うのは、
「D(ドライブ)」のままで急勾配の坂を下ると、
速度が増すに連れて次々と高いギアに入ってどんどん加速してしまうので、
自動的にギアが上がっていかないようにするため、です。
上り坂で「2」にしてしまうのは、
その理屈が理解できていない証拠とすら言えます。


たしかに、
所内教習や仮免技能試験(場内試験)では、上った先に必ず下り坂があります。
なので、
下り坂に備えて予めシフトを変えておく、というのも、あるのかも知れませんが、
だからと言って、初めから「2」に入れておくのは、
(それ自体は減点項目ではないものの)何かルール違反のような気がします。
やっぱり、
「下り坂が見えたら、必要に応じてシフトチェンジ」
というのが本来の操作でしょう。


さらに言えば、
東京の府中試験場・鮫洲試験場では、
どんな坂でも、「D」のまま下って何ら問題はありません。
そんな“儀式”なんか、する必要も無いのです。


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右左折は「徐行」ということになっていますから、
基本は、2速で、ギアをつなげて、曲がってください。
一部例外はあるものの、
ABCどのペダルも踏んでいない状態でハンドルを回し始めます。

その例外とは、
例えば、他の車や歩行者を妨害しないように右左折の直前で停止した場合などです。
ローギアで再発進して、
必要に応じて断続クラッチを使いながらハンドルを回すこともあるでしょう。

そういった特殊な事情が無い限りは、
(普通の)右左折ではクラッチを切りません。


右左折直前に減速チェンジ(シフトダウン)して、
クラッチがつなぎきれないうちに曲がり始めるのも、
多少であれば目をつぶれますが、
それだって、
クラッチがつながっていない状態でハンドルを回すのは、
車が不安定になり、危険です。
まして、直線を2速で走っていたなら、
そもそもギアチェンジが必要ないわけで、
クラッチペダルを踏むこと自体、意味がありません。


もしかしたら、エンストを恐れて、
ついクラッチを踏んでしまうのでしょうか?

でも、今の車は余程でなければエンストしませんし、
仮に試験中にエンストしたとしても、
その後の処理が適切であれば、減点すらされませんよ。

「極力クラッチを踏まない」と意識していると良いかも知れません。


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教習生から
「カーブは何速のギアで曲がるのが正しいのですか」
という質問を受けることがよく有ります。
ひどいのは(当の本人はそんな認識はないでしょうけど)、
「直線は何速のギアで走るのが正しいのですか」
と訊かれることもあります。


いいえ。
「カーブだからギアを何速にする」
「直線だから何速で走る」
なんて決まりはありません。
カーブだろうと、直線だろうと、
「ここは時速○キロぐらいで走ろう。だから○速にしよう。」
と考えるべきです。


他の教習所さまでは
「カーブは必ずセカンド(2速)で」と教えているとか
聞き及ぶことがありますが、そうでもないですよ。
東京の府中試験場では、
サード(3速)でカーブを曲がっても問題ないのですから。


要は、
道路状況を見て、出すべき速度を判断し、適切なギアを選ぶ、という
やっぱり『認知→判断→動作』の流れで操縦すれば良いのです。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



答:どちらでも良いです!


車を発進させる際に、
ギアを(MT車なら「ロー」、AT車なら「D」に)入れるのと、
サイドブレーキを解除するのと、
どちらを先にやるのが正しいでしょうか。

…と問い掛けておきながら申し訳ないのですが、
どちらが正解という決まりはありません。
試験でも、
車が不意に動き出さない限り、どちらが先でも問題ありません。


ただ、パイロットアカデミーでは、
ギアを入れてからサイドブレーキを解除する順で教えています。

と言うのは、坂道発進の時には、
先にギアを入れてから(MTでは半クラッチを作ってから)
サイドブレーキを外すことになるからです。
坂道発進で手順を変えるのは混乱させかねないのと、
「坂道発進」を“特別な課題”と意識しないためにも、
普段からこういう発進をしておくのが良いと考えます。


でも、上に書いたとおり、どちらが先でも構わないので、
ご自分のやり方を訂正するまでもありませんよ。


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いよいよ寒くなってきました。
もっとも、まだまだ冬の入り口、
本格的な寒さはこれから到来するのでしょう。


ところで、外気温が氷点下になると、
ブレーキパッドが凍りつき、
サイドブレーキを解除できなくなることがあります。
なので、
厳寒地で、特に朝早く出発する予定のある人は、
駐車する際にサイドブレーキを掛けないでおくのが賢明です。


サイドブレーキを掛けない代わりに、
MT車は、ギアを「バック(R)」または「ロー(1速)」に
(下り坂なら「バック」、上り坂なら「ロー」、平地ならどちらでも)
入れておきましょう。

AT車では「P」に入れておくしか無いので
本当は坂道に停めるのはお勧めしないのですが、
やむを得ない場合は、タイヤをタイヤ止めで固定したうえで、
可能ならばハンドルを切った状態で駐車しましょう。
万一車が動き出したときに迷惑は最小限で済むようにしておきます。


いつもサイドブレーキを掛ける習慣のある人も、
氷点下になりそうな時や、スキー場に駐車する時などは、
ちょっと気を付けましょう。


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AT(オートマ)車の変速は、
速度が増すに連れて高いギアに入る仕組みになっていますから、
「D(ドライブ)」のままで坂を下ると、
どんどんどんどん加速していってしまいます。
そのため、
勾配の急な下り坂では、
「2」・「1(またはL)」のレンジを使ったり、
「B(ブレーキ)」ポジションに入れたりして、
加速し続けないようにしましょう。


しかし、
東京の府中試験場・鮫洲試験場に限っては
(他府県ではどうなのか不明ですが)、
仮免技能試験で坂道を下る際には、
AT車のギアを「2」や「B」にする必要はありません。
場内コースの坂道ぐらいの勾配なら、
「D」のままでも、
ドライバーの意図しない加速をすることはないからです。

むしろ、
シフトチェンジに気を取られて前を見ていなかったり、
坂を下り終えた後に「D」に戻し忘れてしまったり、
という心配もありますので、
余計なシフト操作はしないのを、一応お勧めしておきます。

もちろん、「2」・「B」で下っても構いませんよ。
それはそれで正しい操作なのですから。


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MT(マニュアル)車での変速操作(ギアチェンジ)は、
その時の車速に適したギアを選んでください。

端的に言えば、
「シフトアップしてから加速」・「シフトダウンしてから減速」ではなくて、
「加速してからシフトアップ」・「減速してからシフトダウン」をやる、
ということです。


特に減速チェンジにおいては、
エンジンブレーキを効かせるために、
「ギアを下げる」ことよりも「減速すること」を
まずは考えてください。

どこまでスピードを落とさなければならないかは、
カーブが見えたのか、右左折したいのか、信号が赤になったのか、
状況によって異なりますが、
どうであれ、その目的の速度までは、
ギアチェンジ無しで、一気に落としていくべきです。
大丈夫。 今の車はそんな簡単にはエンストしませんから、
途中でクラッチを踏みたくなっても、
クラッチをつないだまま、ブレーキを踏み続けてください。


そして、目的の速度まで減速できたら、
そこでようやくクラッチの出番。
クラッチを踏んで、速度に応じたギアに入れます。
必ずしも「1段下」のギアと決まっているものではなく、
「2段下」でも、「3段下」でも、
要は、その時の車速に適したギアに入れてください。
もちろん、赤信号とかで停止するなら、
ギアを入れずにクラッチを踏んだままになります。


「1段ずつ順に下のギアに変えるのが基本」
と書いている教本もありますが、
これから免許を取ろうとしている皆さんは、
むしろ「1段ずつ」を意識しないほうがスムーズに変速できると思いますよ。


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MT(マニュアル)車で運転中、
ギアを変えずに速度を落としていくと、
車体がガタガタ振動してくることがあります。
そういう状態になったら、クラッチを切りましょう。


さて、問題はその後です。

そのまま停止するならクラッチは切ったままで良いですが、
加速に転じる場合や徐行を維持する場合には、
クラッチ操作はどのようにすれば良いでしょうか。


まず、加速に転じる場合は、
再びクラッチをつないでアクセルを踏んでいきます。
ただ、ギアは「その時の速度に適したギアを選ぶ」が基本ですから、
概ね10~20km/hでセカンド(2速)、
概ね20~30km/hでサード(3速)にします。
もちろん速度によっては、
ギアチェンジせずにクラッチを再接続するというときもあります。


次に、徐行を維持する場合は、
半クラッチと断続クラッチを上手に使いましょう。
クラッチをゆっくりつなげていって、
ある程度の速度が出たらクラッチを切る、
というのを繰り返します。
必要があればアクセルを少しだけ踏みます。
ギアは、やはり「その時の速度に適したギアを選ぶ」ので、
いわゆる徐行(概ね10㎞/h程度)ならセカンド(2速)、
人が歩く程度(概ね5km/h程度)ならロー(1速)が普通です。

狭路コース(クランク・S字)では、
ハンドルの取り回しだけでなく、
このようなクラッチを使った速度調節技能も練習しましょう。


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右左折は、徐行で曲がってください。
カーブでは、そのカーブに適した速度で曲がってください。

つまり、カーブでは必ずしも徐行で通過するとは限らないのです。
と言うよりも、
カーブで徐行(概ね10km/h以下)まで減速するのは、
通常は落とし過ぎです。

もしかしたら、
教習の初期段階でコースをゆっくり周回していたために、
「減速=徐行」と思い込んでしまった人もいるかも知れませんが、
「減速」と「徐行」とは別物ですよ。

右左折であれ、カーブであれ、
「ハンドルを回すのにふさわしい速度まで減速しておく」という基本があって、
それが右左折においては「徐行」だというだけのこと、と理解してください。


ついでに言うと、
MT(マニュアル)車では、速度を落とした後に、
「その速度に適したギアを選択する」という操作も必要になります。
それが「右左折はセカンド(2速)で曲がる」と言われることの意味です。
「右左折はセカンドだから徐行」なのではないですよ。
誤解のないようにしておきましょう。


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発進しようとギアを入れる時は、
ブレーキペダルを踏んでいてください。
これは、
AT(オートマ)車でも、MT(マニュアル)車でも、同じです。


AT車では、ヒューマンエラーを防ぐため、
ブレーキペダルを踏まないと
シフトを「P」の位置から外せない仕組みになっています。
この機能が付いているために、
AT車では、必然的に
ブレーキを踏んだ状態でギアを入れることになります。
(ここでは「シフトロック解除」の説明は割愛します。)


一方、MT車には、こういった機能は付いていませんが、
ドライバー自ら意識的にブレーキを踏んで、
ギアを入れるようにしてください。
と言うより、
MT車の特性上、クラッチを踏むと車が不安定になるので、
車が停止している間は、
ずっとブレーキを踏んでいるのが基本です。
なので、その状態のまま発進準備すれば良いのです。


AT車でもMT車でも、
ギアを入れてから、
周囲の安全を確認した後に、
アクセルを踏み込んでいきましょう。
それまでは、右足はブレーキペダルの上です。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




今日はMT(マニュアル)車のシフトチェンジの話です。


さて、「2速」から「3速」へギアを替えようとシフト操作をすると、
「5速」に入ってしまうことがあります。


「3速」の位置が分かりにくい車というのも世の中には存在しますが、
でも、そんなに難しく考える必要はありません。
「ニュートラルの位置からそのまま上」で自然に「3速」に入るはずです。
「5速に入ってしまう」という人は、
おそらく、「2速」からギアを抜いた後に、
「右へ寄せてから上」という操作をしているのではないでしょうか。


正しい3速へのギアチェンジは、
「2速からギアを抜いたら、いったん力を緩めて、再び上」にします。
別の言い方をすれば、
「上・右・上」ではなくて、「上・上」が正解ということです。


なお、その「2速から3速へのギアチェンジ」に限っては、
シフトレバーを掌で包むように握るのでなく、
親指の付け根あたりで上向きに押してあげるのもコツです。
ぜひ、やってみてください。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/





試験場で受験生たちの会話を聞いていると、
「カーブは必ず2速で曲がるんだよ」などと、
したり顔で受験仲間に教えている人がいます。
当の本人は、
大概、試験場の常連メンバー(連続不合格者)なんですけどね。

おおかた、指導員からそう教わったんだろうと思います。
しかし、
「その人が練習に使ったコースでは周回のカーブは2速にシフトダウンした」
または「その時のスピードでは2速が適切であった」というだけの話であって、
「カーブ通過は2速でなければならない」という決まりはありません。

事実、府中試験場の外周コースなどは、3速でも難なく通れます。
もちろん、うんと減速して2速にしても、問題ありません。
「2速でなければダメ」とか「3速でなければダメ」というものではないのです。


皆さんは、
ぜひ、「速度に適したギアを選ぶ」と覚えてください。
「このカーブは、時速30kmくらいで通過するつもりだから、3速にしよう。」とか
「ここは時速20kmくらいまで減速したほうが安全そうだから、2速にしよう。」といった具合です。
こう考えたほうが、むしろ単純で明快ではないでしょうか。


同じことが右左折時のギア選択にも言えます。
「左折は1速、右折は2速」なんて決めている人も見かけますが、
歩行者も無く狭路でもない所の左折では2速で曲がるのが原則ですし、
右折の時だって直進の対向車がある時にはやりすごしてから再発進するわけですから、
初めから「1速」とか「2速」とか決めておくと、おかしくなってしまいます。

これだって、やはり、
「速度に適したギアを選ぶ」のが大事なのです。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




若い方には「東京スカイツリーが立っている所?」とか本気で言われそうです。
それは「押上(おしあげ)」。 惜しい!

バッテリー上がりでエンジンが始動できない時には、
他の車とブースターケーブルでつなげば簡単に解決しますが、
昔は、人力でエンジンを掛けることも珍しくありませんでした。
それが「押しがけ」です。


その方法は、
まずは、クラッチを切った状態で車を人力で押していきます。
運転手はペダルを踏まなければならないので、他の人の協力が必要です。
どうしても自分一人でやらなければならない時は、
ギアをニュートラルにして、運転席側のドアを開けて1人で押すしかありません。
でも、これは非常に危険(小生自身が経験者です)なので、極力避けましょう。

さて、車が動いて、スピードが出てきたら(概ね時速15km;人が走るくらいの速度)、
クラッチペダルを上げてギアをつなぎます。
「1速」でなく「2速」でつなぐのが普通です。

そして、ここからがコツですが、
エンジンが回り始めたら(音とクラッチの感触で判断します)
すぐにクラッチを切って、アクセルを多めに踏んでください。
これで始動できるはずです。


ここまで読んでお気づきのとおり、
ギアを噛ませてエンジンを掛けるわけですから、AT車で押しがけはできません。
だから、今ではもう押しがけの方法を知っていても
あまり役に立たないかも知れませんね。

ちなみに、現在の技能教習項目に「押しがけ」は有りません。
技能試験では使わないテクニックですし。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/





発進しようとする時に、
ギアを入れる(シフトレバーをMT車なら「ロー」、AT車なら「D」にする)のと、
サイドブレーキを外すのと、
どちらを先にやるか、迷ってしまう人もいるようです。

結論を言ってしまえば、
きまりは無いので、どちらが先でも問題ありません。
試験でも、車が不意に動き出さない限り、減点されません。

ただ、坂道発進の時は、先にギアを入れておきますよね。
ですから、
平地での発進時も同じ手順にしておくと、覚えやすいんじゃないでしょうか。
むしろ、「坂道発進」を“特別な課題”と意識しないためにも、
平地であっても坂道であっても、
ギアを入れた後でサイドブレーキを外して発進する習慣を付けておくのを
お勧めしておきます。

でも、上に書いたとおり、
サイドブレーキを先に外したって構わないですよ。
「あ、間違えた」とか言って、やりなおす必要もありません。


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MT(マニュアル)車で、
変速しようとしても、ギアがスムーズに入らないときは、
ニュートラルの状態で、
クラッチを踏み直してみてください。


これは、
歯車の歯と歯がぶつかっていてギアが入らないのだったら、
一旦クラッチをつなげて歯車を回してみれば、
その状態が解消されるかも知れないからです。


ですから、
その際のクラッチペダルは、
奥の方で小さく持ち上げても意味がありません。
動力につなぐために、しっかり上まで上げて、
然る後に、再び踏み込んで、シフトチェンジしてください。


ギアが入らないと、つい慌ててしまいがちですが、
ずっと惰力走行していてはいけませんから、
その状態を一刻も早く解消するため、
落ち着いて、クラッチは思い切ってつなげるのが正解です。


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MT(マニュアル)車の運転で減速したい時は、
まず、ブレーキを踏んでください。
何か当たり前のことを言っているようですが、
実は、ブレーキより先にクラッチを踏んでしまう人もいるのです。


どうも、「減速チェンジ」という用語に惑わされてでしょうか、
「スピードを落とすためにギアを下げなければいけない」と思い込んでいて、
ブレーキより先にシフトダウンしようとするようです。
でも、それだと、エンジンブレーキが利かないので、
スピードが落ちていきませんよ。


また、初心者では、エンストを意識しすぎて、
ついクラッチに頼ってしまう人もいますね。
でも、今の車はそんな簡単にはエンストしませんし、
むしろ「どこでエンストするか」を体感してもらうのも
教習としては意味があるので、
エンストを恐れずに、しっかりブレーキを踏んでほしいところです。
もっと言ってしまえば、
仮にエンストしてしまったとしても、
「エンストしなかったが減速もできなかった」より格段にマシじゃないですか。


減速したいなら、まずブレーキ。
そして、速度が落ちてからシフトダウン。
カーブでも、右左折でも、あるいは徐行や停止でも、
これが、基本的な手順ですよ。


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S字型やクランク型などの狭路に左折で入る場合は、
ハンドルを回し始める前に、
ギアをロー(1速)にしておきましょう。
というのも、
狭路コース通過の速度は人が歩く程度(概ね4~5km/h)ですから、
入る前にしっかり減速しておきたいのです。

しかし、狭路内と微妙に異なるのは、
入り口では、基本的にクラッチもブレーキも踏まないことです。
「左折」には違いないので。


それから、狭路に右折で入る場合は、
基本は、セカンド(2速)で曲がるものと覚えておいてください。
そして、狭路に入った後にローにシフトダウンすることになります。

もっとも、右折の場合は、
対向車が通過するのを停まって待つケースも多いため、
ローで曲がることもままありますし、
対向車と関係なくローにしたとしても、
それで減点されたという話は聞きません。

でも、「入り口は狭路内とは異なる」という認識は持っておいてください。


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マニュアル(MT)車のギアチェンジは、
1段1段上げていくのが原則です。

そうではなくて、1速から3速へ、
または2速から4速へ、ひどいケースは1速から4速へ、
と加速チェンジするのを、
「跳び越し加速」と言います。

低いギアのまま力強く加速していきたい時に使う
テクニックの一つではあるのですが、
これから免許を取ろうとする皆さんは、

これを使う場面は無いと思っていてください。

加速しては速度に適したギアに変え、
また加速してはその速度に適したギアに変え、
という正しいギアチェンジでこそ
最も効率よく加速できるはずですし、
教習効果の面においても、
「速度に適したギア」を体でつかんでもらうことが
期待できるからです。


一方で、
「跳び越し減速」というのはアリです。
エンジンブレーキを効かせるために
ぎりぎりまでクラッチを踏まずにいて、
減速しきった所で、その速度に合ったギアに減速チェンジするのは、
むしろ普通に使ってもらって良いです。


「跳び越し加速」はNG、「跳び越し減速」はOK。
混同しそうですが、
言葉でなく、実際の車の動きで理解しておきましょう。


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MT(マニュアル)車のシフトチェンジは、
「車の速度に合わせて適切なギアを選ぶ」
という表現で説明されることがあります。
もちろん、それで正しいのですが、
ちょっと誤解しやすいので、注意しておきましょう。


この言い方だと、いかにも、
機械(車)が勝手に速度を変えて、
人間さま(ドライバー)がそれに合わせてギアを選ぶ、
というようにも聞こえてしまいます。


でも、実際の運転では、
例えばカーブ入り口での減速チェンジだったら、
ドライバーが「このカーブは時速○○kmくらいで曲がろう」と思って、
ブレーキを掛けるなりしてスピードを落とすわけです。
そして、その速度に合わせてシフトダウンすることになります。

加速チェンジもまた然り。
ドライバー自身がアクセルペダルを踏む力を強めていって、
そのスピードアップに合わせてシフトアップするのです。


「車の速度に合わせて」というのは決して間違っていませんが、
その速度を速めたり遅めたりするのは
他ならぬドライバー自身であることを自覚したうえで、
この説明を理解してもらいたいところです。


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東京の府中試験場の坂道コースは、
大きなS字カーブを描いているため、
勾配は緩やかに造られています。
なので、AT車でこの坂を下る際に、
「2」や「B(プリウスの場合)」を使う必要はありません。


そもそもAT車の変速は、
速度が増すに連れて高いギアに入る仕組みになっていますから、
「D(ドライブ)」のままで坂を下ると、
どんどんどんどん加速していってしまいます。
それを防ぐために、
「2」や「1(またはL)」や「B」が設定されているのでした。

ですから、それほどの急勾配でなければ、
「D」のままで下っても、何ら問題は無いのですよ。

むしろ、シフト操作に気を取られて前を見ていなかったり、
坂を下り終えた後に「D」に戻し忘れてしまったり、
という心配もありますので、
余計なシフト操作はしないのを、一応お勧めしておきます。


もちろん、「2」や「B」を使って下っても構いません。
それが本来の正しい操作なのですし。


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右左折の際、必要も無いのにクラッチを踏んでいませんか?

右左折は「徐行」ということになっていますから、
2速で、ギアをつなげて、曲がってください。
一部例外はあるものの、
ABCどのペダルも踏んでいない状態でハンドルを回し始めるのが基本です。


その例外とは、
例えば、他の車や歩行者を妨害しないように右左折の直前で停止した場合。
ローギアで再発進するため、
半クラッチ&アクセルを少し踏んだ状態でハンドルを回し始めるのも、
交差点の構造や停止した場所によってはやむを得ないことはあります。

また、曲がる前の直線を3速以上のギアで走っていた時は、
右左折直前(5メートル前)でシフトダウンしますから、
クラッチが完全につながっていないのも、
多少であれば許されるところです。


しかし、そういう場合であっても、
クラッチがまったくつながっていない状態でハンドルを回すのは、
車が不安定になり、危険です。
まして、直線を2速で走っていたなら、ギアチェンジも必要ないわけで、
クラッチペダルを踏むこと自体、意味がありません。

もしかしたら、エンストするのを恐れてのことかも知れませんが、
今の車は余程のことが無い限りエンストしませんし、
仮に試験中にエンストしたとしても、
その後の処理が適切であれば、減点すらされません。

クラッチは必要な時だけ踏むようにしましょう。


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これから発進しようとする際に、
ギアを入れる(シフトレバーをMT車なら「ロー」、AT車なら「D」にする)のと、
サイドブレーキを外すのと、
どちらを先にやるのが正しいでしょうか。


結論から言ってしまえば、
どちらが先でも問題ありません。
試験でも、車が不意に動き出さない限り、減点されません。


ただ、どちらかと問われたなら、
サイドブレーキを外すより前にギアを入れることをお勧めします。

と言うのは、坂道発進の時には、
先にギアを入れてから(MTでは半クラッチを作ってから)
サイドブレーキを外すことになるので、
平地での発進時も同じ手順にしておくのが覚えやすいと思うからです。

そして、普段からこういう発進をしておくと、
「坂道発進」を“特別な課題”と意識しないためにも
良いのではないでしょうか。


でも、上に書いたとおり、どちらが先でも構いませんので、
ご自分のやり方を訂正するまでもありませんよ。


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例えば、前の車を追い越したい時には、
ギアを1つ落としてあげると、
ストレス無く力強い加速が得られます。

これについては、ちょっと補足が必要でしょうか。
高いギアのほうがスピードが出ると思っている人も多いですが、
それは間違った認識ですよ。
“加速”するのには、低いギアのほうが有効なのです。


さて、AT(オートマ)車で、シフトダウンをしたい時は、
(もちろんシフト操作が任意にできるAT車を除きます)
アクセルペダルを思いきり踏みこんでください。
そうすると、それを車が感知して、自動的に低いギアに入れてくれます。
これが「キックダウン」です。
追越しの時に用いることから「パッシング・ギア」とも呼ぶのだそうです。

試験でキックダウンを使う場面はまず無いでしょうし、
むしろ、意図しないキックダウンは減点の対象となりますので、
これを教習項目から外している教習所さまもあるようです。


でも、パイロットアカデミーでは、
敢えて教習の中で(それでも1~2回ほど試行するだけですが)
やってもらっています。
「ここまで踏み込むとキックダウンしてしまう」
ということを体感してもらう意味が有りますので。


それにしても、恥ずかしい話ですが、小生、
「パッシング・ギア」という用語は聞いたことがありませんでしたよ。


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日に日に寒くなってきました。
もっとも、まだまだ冬の入り口ですから、
これから本格的な寒さが到来するのでしょう。


ところで、気温が氷点下になる地域では、
サイドブレーキの凍りつきに注意してください。

朝の寒いうちに出発する人は、
駐車する際にサイドブレーキを掛けないでおくのが賢明です。
凍りついた状態で無理にブレーキを解除すると、
ブレーキパッドを痛めてしまいますので。
(痛めるどころかサイドブレーキが解除できないことすらあります)


サイドブレーキを掛けない代わりに、
MT車は、ギアを「バック(R)」または「ロー(1)」に
(下り坂なら「バック」、上り坂なら「ロー」、平地ならどちらでも)
入れておきましょう。

AT車では「P」に入れておくしか無いので
本当は坂道に止めるのはお勧めしないのですが、
やむを得ない場合は、タイヤをタイヤ止めで固定したうえで、
可能ならばハンドルを切った状態で駐車しましょう。
万一車が動き出したときに迷惑は最小限で済むようにしておきます。


いつもの習慣でサイドブレーキを掛けてからエンジンを切る人も、
氷点下になりそうな時だけは、ちょっと気を遣ってください。


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他の試験場でも通用するのか不明ですが、
少なくとも東京の府中試験場では、
普通仮免許の技能試験でコース内の坂道を下る際に、
AT車のギアを「2」にする必要はありません。


そもそもAT車の変速は、
速度が増すに連れて高いギアに入る仕組みになっていますから、
「D(ドライブ)」のままで坂を下ると、
どんどんどんどん加速していってしまうのです。
そのため、勾配の急な下り坂では、
自動的にギアが上がっていかないように、
「2」・「1(またはL)」のレンジを使ってください。


しかし、府中試験場では、
場内の坂道は緩やかなカーブを描いているため、
それほどの急勾配ではありません。
ですから、「D」のままでも、
ドライバーの意図しない加速をすることはありません。

むしろ、
「2」に変えることに気を取られて前を見ていなかったり、
坂を下り終えた後に「D」に戻し忘れてしまったり、
という心配もありますので、
余計なシフト操作はしないのを、一応お勧めしておきます。

もちろん、「2」で下っても構いませんよ。
と言うより、それが本来の正しい操作なのですけどね。


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MT(マニュアル)車では、
車を停めている間は、クラッチを切っておくか、
ギアをニュートラルにしておきます。

このどちらが良いかと問われたら、
路上試験を受験しようという人には、
「試験中は、ギアをローに入れてクラッチを踏んでいてください」
と、迷わず答えます。


とは言うものの、
どちらが良いとかどちらが悪いとかの決まりは無いので、
特に長い信号待ちの時などは、
ニュートラルにしてクラッチペダルから足を離しても構いません。
実際、パイロットアカデミーでも、
ペーパードライバー教習や仮免所持者の路上教習中に、
こういう案内をすることはあります。


しかし、試験は、たかだか20分程度の運転。
信号待ちでずっとクラッチを踏んでいたところで、
左足が疲れるというほどではありませんし、
むしろ、信号が青になって「さぁ発進!」という時に、
慌ててギアをローに入れる余計な手間が掛かり、
また、「発進遅れ」になる危険性すらあります。


わざわざニュートラルに入れるメリットは少ないので、
試験の時は、クラッチを踏んで信号待ちしているのをお奨めします。


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MT(マニュアル)車で減速する時に、
「ギアを1段ずつ順に下のギアに変えるのが基本」
と書いている教本もありますが、
これから免許を取ろうとしている皆さんは、
むしろ「1段ずつ」を意識しないほうがスムーズですよ。


どこまで減速しなければならないかは、
カーブが見えたのか、右左折したいのか、信号が赤になったのか、
状況によって異なりますが、
どうであれ、その目的の速度までは、
ギアチェンジ無しで、一気に落としていくべきです。

途中でクラッチを踏みたくなっても、
エンジンブレーキが効かなくなってしまうので、
クラッチをつないだまま、ブレーキを踏み続けます。

大丈夫。今の車はそんな簡単にはエンストしませんから。


目的の速度まで落ちたら、そこでようやくクラッチの出番。

クラッチを踏んで、速度に応じたギアに入れてください。
1段下と決まっているのでなく、
2段下でも、3段下でも、「速度に応じたギア」であれば良いわけです。
その「目的の速度」が「停止」(赤信号とか)であるなら、
もちろん、ギアを入れずにクラッチを踏んだままになります。


ギアは「速度に適したギアを選ぶ」のが基本ですが、
特に減速チェンジの場面でこれが覿面ですよ。


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MT(マニュアル)車で運転中、
ギアを変えずに速度を落としていくと、
車体がガタガタ振動してくることがあります。
そうなったら、クラッチを切りましょう。


さて、問題はその後です。

そのまま停止するならクラッチは切ったままで良いですが、
再加速する場合や徐行を維持する場合には、
どのようにクラッチを操作すれば良いでしょうか。


まず、再加速する場合。
再びクラッチをつないでアクセルを踏んでいけば良いのです。
ただ、ギアは「その時の速度に適したギアを選ぶ」が基本で、
概ね10~20km/hでセカンド(2速)、
概ね20~30km/hでサード(3速)にするのですが、
これが、慣れないと難しいところでしょう。
もちろん速度によってはギアチェンジが不必要なときもあります。


次に、徐行を維持する場合。
半クラッチと断続クラッチを上手に使いましょう。
クラッチをゆっくりつなげていって、
ある程度の速度が出たらクラッチを切る、
というのを繰り返します。
必要があればアクセルを少しだけ踏みます。
ギアは、やはり「その時の速度に適したギアを選ぶ」のです。
いわゆる徐行(概ね10㎞/h程度)ならセカンド(2速)、
人が歩く程度(概ね5km/h程度)ならロー(1速)ということになります。


クランクなどの狭路コースでは、ハンドルの取り回しだけでなく、
このようなクラッチを使った速度調節技能も練習しましょう。


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府中試験場で導入されているトヨタの「プリウス」は、
従来のAT車のシフトレバーとは、
設置されている場所も動かし方も違います。

…って、既に運転されている方も多いので、
何せ今や日本で一番売れている(らしい)車ですから、
今さらの話になってしまいますが、
従来のAT車(CVT車を含む)で練習してきた人は、
やはり違和感を覚えるでしょうから、簡単に説明しておきます。


まず、シフトレバーは「床(ゆか)」から突き出してはいません。
MT車では、機械的にギアを切り換えていたので、
シフトレバーは床に設置しておく必要があり、
従来のAT車も、その名残で床にシフトレバーがありました。
(コラムシフトの話は、ここでは触れないことにします。)

で、プリウスのシフトレバーは、前面パネルの近くにあります。
「シフトレバー」というより「切換えスイッチ」という感覚ですね。


そして、その動かし方も、特徴的です。
慣れないと、ちょっと戸惑ってしまいますが、
でも、それもまた「切換えスイッチ」だと認識しておけば、
理解しやすいと思います。

本当はここに図示でもすれば親切なのでしょうが、
フリーに使える素材が見当たらず、
まして、自分で描くのは小生には無理なので、
他のサイト様をご覧いただくことでお許しください。
検索すれば、たくさんヒットしますので。


さて、プリウスのシフトで最も違和感があるのが、
「P(パーキング)」ポジションでしょうね。
「D(ドライブ)」に入っていても、「R(バック)」に入っていても、
そのまま「P」ボタンを押せば良いだけだからです。
逆に、「P」を解除するのは、
「D」なり「R」なりに入れれば良いだけです。


ところで、プリウスにもクリープ現象はあります。
技術的にはアクセルを踏まないと車は動かない理屈ですが、
ユーザーからの要望が多かったため、
わざわざクリープが起きるように作ったらしいです。

ですので、駐停車の際には、
必ず「P」に入れて(「P」ボタンを押して)ください。
そうしておかないと、ブレーキが甘かったりすると、
車が勝手に動き出してしまいますので。


ちなみに、サイドブレーキは「足踏み式」ですので、
これも、レバー式(ハンド式)のサイドブレーキに慣れている人は、
弱すぎず、強すぎないよう、慎重にペダルを踏んでください。


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AT(オートマ)車は、
ブレーキペダルを踏んでいないと
シフトを「P」の位置から外せません。

これはヒューマンエラー防止のための安全装置なのですが、
この機能が付いているために、
AT車では、ブレーキを踏んだ状態で
ギアを入れることになります。
(ここでは「シフトロック解除」の説明は割愛します。)


さて、MT(マニュアル)車にはこういった機能は付いていませんが、
MT車でもギアを入れる際には、
ドライバーが意識的にブレーキを踏んでおいてください。

と言うより、そもそも、車が停止している間は、
ずっとブレーキを踏んでいるのが基本です。
そして、MT車の特性上、クラッチを踏むと車が不安定になるので、
発進するまでブレーキは継続しておきます。


そう考えてみれば、ギアを入れる時はまだ、
必然的に右足はブレーキペダルの上に置いているはずなのです。

もっとも、それ以前に、
アクセルもブレーキも踏んでいないと、
右足の置き場所が無くて困るようにも思いますが。


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短い距離で加速しなければいけない場面があります。
例えば、
・追い越しをする時
・高速道路の本線に合流しようとする時
・場内試験で、一定の速度まで加速するよう指示された時
etc.etc...


こんな時には、
通常よりも1段低いギアを使って走りましょう。


「速く走るのだから高いギアなのでは?」
と思う人もいらっしゃるかも知れませんが、
高いギアでは、加速する力が弱くなってしまいます。
より力強い加速を得るには、低いギアを用いるべきなのです。


敢えて加速チェンジをしない、
あるいは、むしろ減速チェンジする、
AT(オートマ)ならキックダウンを使う、
といった対処が求められます。


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記録的な猛暑が続いていますが、
この時季に試験を受けると、試験官から、
「運転席に腰掛けたら、まずエンジンを掛けてください。」
と指示されることがあります。
エンジンが掛かっていないとエアコンが切れて、
試験車の中が異常に暑くなってしまうからです。


本来は、
運転席に腰掛けた後、
シートを合わせて、シートベルトを締めて、ミラーを合わせて…
という動作があってから、エンジン始動するべきなのですが、
別にこの順番でなければいけないという決まりがあるわけでもないので、
そこは臨機応変に、試験官の指示に従ってください。


しかし!
エンジンを掛けたからと言って、
すぐにギアを入れてしまうのはいただけません。


順番が狂ったとは言え、エンジンを掛けた後に、
シートを合わせて、シートベルトを締めて、ミラーを合わせて…
は、やっぱり必要ですよ。
受験の緊張感も加わって、
つい、どこかへ吹き飛んでしまうのでしょうか。
あるいは、発進準備動作一つ一つの意味を理解しないまま、
機械的に手順を覚えてしまっていたのかも知れません。


落ち着いて、やるべきことを確実にやりましょう。


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方向変換(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる課題)では、
実は、バック開始までに車をどう動かしておくかが重要なのです。


まず初めに、
車庫側に(車庫が右に有るなら右に、左に有るなら左に)車を寄せて行きます。
あの短い距離で寄せきるためには
課題狭路へ進入する時点で寄せる心積もりをしておかないと難しいですよ。


そして、車庫前で車庫内の安全を確認した後に、
一車長ぐらい前に進んで車体を斜めにします。
ちょうど車のお尻を車庫に向けるような姿勢で一旦停めることになります。
※東京の府中試験場と鮫洲試験場ではこのやり方で問題ないのですが、
 他府県では「車体を斜めにする」のが許されない試験場もあるようですので
 ローカルルールを確認しておいてください。


さて、そこから車を後退させつつハンドルを切るのですが、
ギアをバックに入れる時には、もう勝負は付いていると言って良いでしょう。
つまり、この課題が成功するかしないかは、
1.車庫側にしっかり寄せられたか
2.車庫前からどれだけ前に進んだか
3.車体をどのくらい斜めにしたか
によって、9割がた決まるのです。


あとは、車庫に入れていく時も、車庫から出ていく時も、
ハンドルを全部切って徐行していくだけ。
油断しなければうまくできるはずです。


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今日はMT(マニュアル)車のシフトチェンジの話です。


「2速」から「3速」へギアを替えようとシフト操作をすると、
「5速」に入ってしまうことがあります。


「3速」の位置が分かりにくい車というのも世の中には存在しますが、
でも、そんなに難しく考える必要はありません。
「ニュートラルの位置からそのまま上」で自然に「3速」に入るはずなのです。
「5速に入ってしまう」という人は、
おそらく、「2速」からギアを抜いた後に、
「右へ寄せてから上」という操作をしていると思われます。


正しいギアチェンジは、
「2速からギアを抜いたら、いったん力を緩めて、再び上」です。
別の言い方をすれば、
「上・右・上」ではなくて、「上・上」が正解ということです。


なお、その「3速へのギアチェンジ」に限っては、
シフトレバーを掌で包むように握るのでなく、
親指の付け根あたりで上向きに押してあげるのもコツです。
ぜひ、やってみてください。


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試験場で受験生たちの会話を聞いていると、
「カーブは必ず2速で曲がるんだよ」などと、
したり顔で受験仲間に教えている人がいます。
そんなのは、
大概、試験場の常連メンバー(連続不合格者)なんですけどね。


おおかた、指導員からそう教わったんだろうと思いますが、
「その人が練習に使ったコースでは周回のカーブは2速にシフトダウンした」
または「その時のスピードでは2速が適切であった」というだけの話であって、
「カーブ通過は2速でなければならない」という決まりはありません。


事実、府中試験場の外周コースなどは、3速でも難なく通れます。
もちろん、うんと減速して2速にするのも、問題ありません。
「2速でなければダメ」とか「3速でなければダメ」というものではないのです。


皆さんは「速度に適したギアを選ぶ」と覚えてください。
「このカーブでは、時速30kmくらいまで減速するつもりだ。だから3速にしよう。」とか
「ここは時速20kmくらいまで減速したほうが安全そうだ。だから2速にしよう。」という具合です。
むしろ、こう考えたほうが単純で明快じゃないですか?


同じことが右左折時のギア選択にも言えます。
「左折は1速、右折は2速」なんて決めている人もたまに見かけますが、
歩行者も無く狭路でもない所の左折では2速で曲がるのが原則ですし、
右折の時だって直進の対向車がある時には停止してやりすごすわけですから、
初めから「1速」とか「2速」とか決めておくと、おかしくなります。


やはり、「速度に適したギアを選ぶ」のが大事なのです。


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現在の技能教習項目に「押しがけ」は有りません。
若い方には「東京スカイツリーが立っている所?」とか本気で言われそうです。
(それは「おしあげ」。惜しい!)


バッテリー上がりでエンジンが始動できない時には、
他の車とブースターケーブルでつなげば簡単に解決しますが、
昔は、人力でエンジンを掛けることも珍しくありませんでした。
それが「押しがけ」です。


その方法は、
まずは、クラッチを切った状態で車を人力で押していきます。
運転手はペダルを踏まなければならないので、何人かの協力が必要です。
どうしても協力が得られない時は、
ギアをニュートラルにして、運転席側のドアを開けて1人で押すしか無いのですが、
非常に危険なので(経験者です)、お勧めしません。


さて、車が動いて、スピードが出てきたら(概ね時速15km;人が走るくらいの速度)、
クラッチペダルを上げてギアをつなぎます。
「1速」でなく「2速」でつなぐのが普通です。

そして、ここからがポイントですが、
エンジンが回り始めたら(音とクラッチの感触で判断します)
すぐにクラッチを切って、アクセルを多めに踏んでください。
これで始動できるはずです。


ここまで読んでお気づきのとおり、
ギアを噛ませてエンジンを掛けるわけですから、AT車では押しがけはできません。
だから、今ではもう押しがけの方法を知っていても
あまり役に立たないかも知れません。
(技能試験では使わないテクニックですし)


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右左折の際、必要も無いのにクラッチを踏んでいませんか?

そもそも右左折は、
2速で、ギアをつなげて、曲がります。
ABCどのペダルも踏んでいない状態でハンドルを回し始める
のを基本と覚えてください。


ただし、横断者への対処のため右左折の直前で停止した場合など、
再発進時に(この場合はローギアで)、
半クラッチ&アクセルを少し踏んだ状態でハンドルを回し始めることは、
交差点の構造や停止した場所によってはありえます。
また、曲がる前の直線を3速以上のギアで走っていた時は、
右左折直前(5メートル前)でシフトダウンしますから、
半クラッチ&アクセルを少し踏んだ状態でハンドルを回し始めることも、
多少であればやむを得ない場合があるでしょう。


しかし、そういった場合でも、
クラッチが完全に切れている状態でハンドルを回すのは、
車が不安定になり、危険です。
まして、直前まで2速で走っていたなら、ギアチェンジも必要ないわけで、
そもそもクラッチペダルを踏む意味がありません。


もしかしたら、エンストを恐がってクラッチを踏むのかも知れませんが、
今の車は余程のことが無い限りエンストしませんし、
仮に試験中にエンストしたとしても、その後の処理が適切であれば、
エンスト1回だけなら減点すらされません。


クラッチは必要な時だけ踏むようにしましょう。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/




発進しようとする時に、
ギアを入れる(シフトレバーをMT車なら「ロー」、AT車なら「D」にする)のと、
サイドブレーキを外すのと、
どちらを先にやるか、迷ってしまう人もいるようです。


結論を言ってしまえば、
きまりは無いので、どちらが先でも問題ありません。
試験でも、車が不意に動き出さない限り、減点されません。


ただ、坂道発進の時は、先にギアを入れておきますよね。
ですから、平地での発進時も同じ手順にしておくと、覚えやすいでしょう。
むしろ、「坂道発進」を“特別な課題”と意識しないためにも、
常に、ギアを入れた後でサイドブレーキを外すようにするのをお勧めしておきます。


でも、上に書いたとおり、
サイドブレーキを先に外したって構わないですよ。
「あ、間違えた」とか言って、やりなおす必要もありません。


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