交差させずに、右手から左手へ(または逆に、左手から右手へ)
バーを送るように持ち替えるのは、「送りハンドル」と呼び、
教習では、“いけない事”とされています。
しかし、実は、試験の採点基準では、
「送りハンドル」そのものでは減点されません。
それなのに、教習でダメと言っているのは、
送りハンドルになる原因としての「運転姿勢不良」を取られたり、
車が不安定になりやすいため「ふらつき」を取られたり、
などで減点を食らってしまいやすくなるからです。
また、ハンドルを回す効率が悪いとか、
タイヤの動く量がイメージしにくいとか、
送りハンドルはデメリットばかりです。
やっぱり試験では使うべきでないでしょう。
こんな話をしたところ、
ある教習生から、
「迎えハンドルなら良いですか?」と尋ねられたことがあります。
「迎えハンドル」とは、例えばハンドルを左に回す場合に、
右手を握ったまま動かさずに、左手を右の方まで持って行って、
左手がバーを握ったら右手を緩めて左手でハンドルを回す、というものです。
言ってみれば、片手にだけ仕事をさせているような形になります。
いや、それだってダメですよ。
上に挙げた送りハンドルのデメリットに加え、
切り始めのタイミングも遅れがちになりますから、
迎えハンドルは、絶対にやるべきではありません。
もっとも、その質問の主は、過去に運転免許を持っていた方なので、
「こんな用語を知っていますよ」的なアピールだったのかも知れませんが。
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