Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

タグ:狭路


狭路課題(ここでは「クランク型」と「S字型」を言います)では、
“ハンドルの回し方”と“車両感覚”を中心に練習します。
しかし、意外に思われるかも知れませんが、
実は、狭路は、“クラッチの練習”にも適しているのです。

狭路内での速度は、「人が歩く程度の速さ」と言われます。
AT車なら、クリープ現象を利用して、
アクセルは踏まずにブレーキだけで速度調節すれば良いのですが、
MT車だと、「断続クラッチ」(※)を使って通過することになります。
※「断続クラッチ」
半クラッチを使って進み、速くなりすぎたらクラッチを切って惰力で進む、というクラッチ操作

この断続クラッチの練習は、狭路でなくてもできますが、
何も無い道をただゆっくり走るのもつまらない(勿体無い)ので、
どうせなら狭路の練習を兼ねたほうが効率がよいのではないでしょうか。

パイロットアカデミーでは、
発進が上手にできない人(=クラッチの感覚がつかめていない人)に、
敢えて、クランクやS字を通ってもらうことがあります。
「発進」(または「坂道発進」)だけをずっと練習するよりも、
結果的に早くクラッチの感覚をつかめることも多いので。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


「屈折コース(クランク型)」や「屈曲コース(S字型)」など、
狭路課題では、
曲がりきれなければ、切り返しして曲がり直してください。
1つの狭路内で切り返し1回は、減点せずに、見逃してくれます。

では、その1回を既に使ってしまっている場合、
同じ狭路内で2度目の切り返しをしてはいけないか、と言うと、
それでも通れそうになかったら、
やっぱり、切り返して構わないのですよ。

確かに、2回目以降の切り返しは減点の対象です。
と言って、ポールにぶつかってしまったら、
それで試験は終わりですよ。
「減点」と「試験中止」のどちらが良いか、問うまでもありませんね。

考えてみれば、そりゃそうです。
免許を取った後、狭い路地を走っている時に、
何度か切り返してやっとこ通過するのと、
“よそんちの塀”に車をぶつけて壊してしまうのと、
どちらを選びますか、という話ですから。

教習では、できるだけ1回で通れるように練習していますが、
試験本番では、絶対に無理をせず、
必要なら、切り返しを使ってください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


屈折型狭路(クランク)や屈曲型狭路(S字)の中は、
ゆっくりゆっくり走ってください。

どのくらい“ゆっくり”かと言うと、
「人が歩くくらいの速度」(時速4~5kmほど)とされています。
これって、車を運転する立場から見れば、驚くほど“ゆっくり”ですよ。

「徐行」は、すぐに停止できる速度、
数字で言えば「概ね時速10km程度」とされています。
ですから、
狭路を通過する際は、それよりもゆっくり走るわけです。
これは、特に運転経験のある方には
“じれったい”くらいに感じるでしょう。

試験では、実は、
狭路をゆっくり通過しないからといって減点されるわけではありません。
しかし、
ハンドルが雑になったり、ぶつかりそうになって慌てたり、
ということで減点の対象になり、
あるいは、総合的に見て、
「こんな運転で路上を走らせたくない」と試験官に判断させてしまい、
結果、仮免許を与えられない、ということにもなりかねないのです。
そして、
現にぶつかったり脱輪したりしやすくなることを考えても、
そんなリスクを負ってまでスピードを出して狭路を通過する意味は
まったくありませんよ。

安全な所で速度を出し、危険な所では速度を落とす、
やっぱり、これが運転の基本と肝に銘じてください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


狭路課題(ここではクランク型コースやS字型コースのことを指します)では、
その目的の一つに“車両感覚”をつかむことも含まれています。
これは、
「方向変換」や「縦列駐車」、2種免許の「鋭角コース」
(これらも広義には「狭路課題」に含まれます)でも同様ですが、
初めて車の運転をする人が最初に出会う難関が、
クランク(屈折型狭路)やS字(屈曲型狭路)でしょう。

さて、では、その“車両感覚”って何でしょうか。

車の“幅”や“長さ”、すなわち“車の大きさ”が
分かっていることでしょうか?
もちろんそれで正しいのですが、ちょっと説明不足です。

狭路課題における“車両感覚”と言った時には、
車の大きさそのものに加えて、
「車体がどう動くか」がイメージできることを指しています。

そのためには、
「4つのタイヤがそれぞれ、どこを、どの向きで転がっているか」
を把握しておかなければなりません。
さらに言えば、タイヤの位置が分かっているなら、
車の大きさだって分かっているはずです。

これを踏まえて、
狭路では、
“タイヤの位置と向き”を意識して走ってみてください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


クランク(屈折型狭路)コースの中でハンドルを切るのに、
“前の縁石”の見え方を目標にしている人もいると思います。
具体的には、
“前の縁石”がボンネットに隠れる寸前にハンドルを切り始めると、
クランクのコーナーは上手に曲がれて行くはずです。

そもそも目標を使って運転するのはお勧めしませんが、
そうした方が上達の早い人もいるので、
一概に否定するつもりもありません。

ところで、その目標は(目標を使うなら)、
狭路の中ばかりでなく、狭路の入り口や出口でも使えますよ。

どういうことかと言うと、
左折で狭路に入る場合は、
「これから入ろうとする狭路の右側縁石を延長したライン」が、
「狭路内における“前の縁石”」に相当するわけですから、
それに合わせてハンドルを回せば良いのです。
右折で狭路に入る場合は、反対側の縁石が目標になります。

一方、狭路の出口には
“前の縁石”の代わりに(?)“センターライン”がありますから、
狭路から左折で出る際には、
センターラインがボンネットに隠れる前にハンドルを切り始めれば、
対向車線にはみ出す心配も無い理屈です。

でも!
ここまで説明していながら何ですけど、
目標を使って練習するのは、やっぱり“邪道”です。
コツが呑み込めてきたら、
できるだけ目標を使わずに曲がれるように練習するようにしましょう。

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教習課題の「狭路(きょうろ)」には、
「S字コース(屈曲型)」と「クランクコース(屈折型)」とがあります。
広義では、
「方向変換」・「縦列駐車」や、二種免許課題の「鋭角コース」も、
「狭路」に含むこともあります。

さて、これら「狭路」はすべて(コースにより多少の誤差はありますが)、
道幅およそ3.5mに設計されています。

一方で、ご存じ(?)のとおり、
5ナンバーの車の車幅は「1.7m以下」と定められています。

つまり、
S字コースやクランクコースの道幅は、
言ってみれば、車2台分の“広さ”があるのですよ。
教習課題としては「狭路」と呼んでいますが、
実は、そんなに狭くないことを理解しましょう。

なので、
安心して、道幅いっぱい使って通ってみてください。
意外なほど余裕があるのに気付かれると思いますよ。

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狭路(S字コースやクランクコース)を練習していると、
「こんな道は実際には存在しないですよね」と言う教習生が、
少なからず、いらっしゃいます。

いやいや、そんなことは無いですって。
教習所の狭路コースのような、否、もっと狭い道だって、
いくらでも実在しますよ。

東京の目黒や板橋の古い町には
ブロック塀に囲まれた狭い路地がまだまだ多く残っていますし、
少し郊外に出れば、
田んぼの畔道のような所を走ることだって珍しくありません。
かく言うパイロットアカデミーの車庫(都内某区)だって、
大通りを外れて300メートルほどの区間、
道幅2mも無い狭い道を走った奥にあるので、
そこを、ほぼ毎日走っているのですよ。

もっとも、S字やクランクの課題は、
「速度の調節方法(MT車では半クラッチや断続クラッチを利用)」と
「車両感覚(車体やタイヤがどう動いていくのか)を磨くこと」の
2つを練習の主眼に置いています。
狭い道を通過すること自体は練習目的としては“二の次”ですので、
教習所のような道が実在しようがしまいが、
実は、あまり関係ないのです。

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「切り返し」とは、
狭い道などを曲がりきれないときに、
ハンドルを逆に切って(または、まっすぐに戻して)少しバックして、
曲がり直すことを言います。

「ハンドルそのままで元の位置までバックする」のを
「切り返し」と呼ぶ人もいます(そう記載されている教本まであります)
が、それって、ただバックするだけのことですから、
「切り返し」と呼ぶのは正しくないはずです。

ところで、例えばクランクコース(屈折型狭路)通行中に、
ハンドルを回し始めるタイミングが早くて、
後ろのタイヤが内輪差で縁石に載ってしまうことがあります。
そんなときには、
「元の位置まで戻る(ハンドルそのままでバック)」
をやってくださいね。
そこで「切り返し(ハンドルを逆に切ってバック)」を使ったら、
余計に載り上げてしまいますよ。

「外側がぶつかったら『切り返し』、内側がぶつかったら『そのままバック』」
と憶えましょう。

なお、ここでは、クランクコースの例で説明しましたが、
S字コースや普通の交差点で曲がりきれなかったときも同じですよ。

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もう10年以上前の話になりますが、
ある教習生(年配の男性)が「ちょっと、とのじ。」と言って
教習車を降りたことがありました。

この「とのじ」(あるいは「ともじ」か)という言葉自体は
初めて聞いたのですが、
その行動から「トイレ」を婉曲に言ったのだろうと推測できました。
「しゃ文字」や「湯文字」などの女房言葉と同様、
特定の業界で用いられている符牒の一つなのかも知れません。

そういった意味で、われわれ指導員が、
教習課題の「方向変換」を略して「方変(ほうへん)」と呼ぶのと
通じるものを感じました。

また、
「屈折型狭路コース」のことを「クランク」と呼びますが、
これだって、そもそも工具の名前ですから似たようなものかも知れません。
もっとも、今や、一般の人も「クランク」で意味が通じてしまいますので、
これは符牒の部類には属さないような気もしますが。
(むしろ工具のクランクを知らない?)

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普通車では、
クランク型(屈折型狭路)コースは、
道幅いっぱい寄せると曲がりやすいですよ。

車には内輪差というものがあって、
前輪よりも後輪の方が内側を通るからです。
なので、
左に曲がるコーナーの手前では右側に、
右に曲がるコーナーの手前では左側に、
きっちり寄せておきましょう。

冒頭、「普通車では」と前提条件を付けたのは、
これが、トラック等の大型車になると、
ちょっと勝手が違ってくるからです。

トラックは、荷台部分が後輪よりも後ろに張り出しているため、
曲がる前にぎりぎりまで寄せてしまうと、
リアオーバーハング(いわゆる「ケツ振り」)で
壁や塀に(試験場ならポールに)ぶつかってしまうのです。

でも、試験で使う普通乗用車では、
このリアオーバーハングは
ほとんど無い(無視できるほど小さい)ので、
皆さんは気にしなくて大丈夫ですよ。

それよりも、
「内輪差では絶対に載せない!」とだけしっかり意識して、
車体をできるだけ外側に持って行きましょう。
内輪差でぶつかるのなんか、
ドライバーとして恥ずかしいことですから。

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車が動いていない状態でタイヤの向きを変える(ハンドルを切る)ことを
「据え切り(すえぎり・スエギリ)」と言います。

例えば、クランクコースのコーナーを曲がる時に、
ハンドルを切る地点で車を停めて、タイヤを転がさないまま向きを変えるなら、
それが、据え切りです。

目標を使ってハンドルを切り始めるのも、
コツをつかむまでは一つの方法ではあるのですが、
しかし、その場合でも、
据え切りはできれば避けてください。

確かに、東京および近県の試験場では、
受験中の走行で据え切りしても減点されませんが、
据え切りは、
ハンドルに過度の負担を掛け、タイヤのアライメントを狂わせ、
タイヤの山を間違いなく減らします。
そして、それ以上に、
ドライバーが「ハンドルをこのぐらい回したら車体がこう動く」という
車両感覚をつかんでもらう練習(狭路課題の目的の一つ)の機会を
逸してしまうことになります。

「試験に合格する」ことだけが目的なら別に構いませんが、
「運転できるようになりたい」のでしたら、
極力すえぎりはしないで、
少しでもタイヤを転がしながらハンドルを切ることをお勧めします。

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車の運転すべてに共通する話ではありますが、
こと「狭路」においては、
車両の大きさやその動きをイメージするのがコツです。

ちなみに、教習項目としての「狭路課題」とは
「クランク型(屈折型)コース」と「S字(屈曲型)コース」を指しますが、
ここでは「後退種目」(仮免取得後の課題)や「鋭角コース」(二種免許の課題)も含め、
広い意味で「狭い道を通る時」のことを考えたいと思います。

さて、狭路において、
ドライバーは、つい、目の前に見える景色ばかり気にしがちです。
これは狭いゆえ仕方がない面もありますが、
でも、ドライバーがボンネットばかり見ていては
狭路をうまく通ることはできません。
車の大きさを感じ取って、
速度とハンドルの回し具合で、車体とタイヤがどういう動きをするのか、
そういう感覚を持ちながら運転することが求められます。

まず、車体の、
「前がどこ」・「後ろがどこ」・「左がどこ」・「右がどこ」
(“右”は自分が座っているので場所を把握しやすいでしょう)
というのを常にイメージしてください。
そして、4つのタイヤが、
どこにあって、どういう向きで、どういう軌跡を描いているのか、
また、そのタイヤによって車がどのように運ばれているのか、
それらを意識しながら走りましょう。

というよりも、
そもそも、こういったことを身に付けてもらうのが、
狭路課題の目的だったりするのですけどね。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


教習課題の中で「S字コース(屈曲型狭路)」は、
得意と不得意とが両極端に分かれますね。
そして、興味深い共通点として、
「S字が不得意」と言う教習生の多くは、
狭路内でハンドルを回し続けているようです。

ここで、
「えっ? 回し続けちゃダメなの?」と思った人は、
おそらく、S字が苦手な部類に属する人でしょう。

S字コースを通る時は、
カーブを曲がれるだけハンドルを回したら、
そこで固定しておくのが基本です。
もっとも、固定しておかなければダメというわけでもなく、
結果としてハンドルを回し続けることはあったにしても、
初めから回し続けるつもりでハンドルを回すのとは違います。

ちょうど、周回コースのカーブを通過する時に、
必要なだけハンドルを回したら、
カーブの中間ではハンドルをその位置で固定するのが
基本でした。
それと同じ理屈で、
ハンドルを左に回した状態で固定しておけば、
そのままで車は左に向かってくれますよ。

「車を左に向けるためにはハンドルを左に回していなければならない」
と思い込んでいるとしたら、それは改めましょう。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

パイロットアカデミーは自前の練習コースを持っていないため、
提携教習所さまのコースを使わせてもらうことがあります。

そのコースでの練習中、
狭路課題(クランクやS字)で教習車同士が鉢合わせすることが
しばしばあります。
こちら(パイロットアカデミーの教習車)が狭路を走っているのに、
出口側から別の教習車が入って来るのです。
そして、面白いことに(いや、面白くないのですけど)
その相手が、だいたい決まって同じ教習車なのです。
運転しているドライバー(教習生)は違っていても、
同じ指導員の乗る教習車が何度も鉢合わせしています。

狭路コースを一方通行にすれば(実際そのようにしているコースもあります)
そんな問題は起きないのでしょうが、
現にそこは両方から進入できるのですから、
狭路への進入前に反対側から入っている“先客”がいないことを、
隣に乗っている指導員が確認してあげなければならないはずです。
でも、そこの指導員は、そういう神経が働かないのでしょうね。

ついでに言うと、その指導員が乗っている教習車は、
ブレーキを踏んだままカーブに進入するとか、
左折直前に一旦逆ハンドルで頭を右に振るとか、
一時停止がしっかり停止できていないとか、
夜なのに無灯火で走っているとか、
まともでない行為が枚挙にいとまが無いほどです。

すみません。
他社さんの悪口を言うつもりはさらさら無いのですが、
そういう指導員の教習を受けている教習生さんが気の毒でなりません。
(あ、やっぱり悪口ですね…)

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


狭路(クランクやS字に限らず、方向変換や路上の本当に狭い道も含む)で
曲がり切れなかったら、バックして、やりなおしてください。

さて、内輪差でぶつかったら(ぶつかりそうになったら)、
ハンドルそのままで元の位置までバックするのでしたね。
この時に、切り返し(ハンドルを逆に回してバック)を使うのは
なお縁石に載り上げてしまいますから、やってはいけません。

一方、車の外側(前側)がぶつかった(ぶつかりそうになった)場合はどうでしょう。
このケースでは、「切り返し」が使えます。
パイロットアカデミーの教習では、この場面で、
「ハンドルをまっすぐにしてバック」をお勧めしているところです。

ところで、外側がぶつかった時には
必ず切り返さなければならないわけではなくて、
「ハンドルそのままで元の位置までバック」でも間違いではないのですよ。
ただ、切り返せば、その後がラクに曲がれるようになるところ、
それだと、単なる“やり直し”でしかないため、
また同じようにぶつかる危険性があるというわけです。

なので、
「内側ならそのままバック、外側なら切り返し」のように場合分けするのを
一応お奨めしますが、
それが面倒とか、間違いやすいとか、そういう人は、
「危なかったら、そのままバック」に統一して覚えておいても構いません。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

仮免課題の「クランク(屈折型)」と「S字(屈曲型)」では、
俗に「人が歩くほどのスピード」で通過するものとされています。
概ね5km/hほどでしょうか。

AT(オートマ)車なら、
アクセルを踏まずにクリープだけで進みます。
右足はブレーキペダルの上に置いておいておきましょう。
たまに路面の小さな凹凸で車が進まないことがありますが、
そういうときは少しだけアクセルを踏んでください。

MT(マニュアル)車なら、
半クラッチを使って進み、速度が速くなりすぎたらクラッチを切る、
という「断続クラッチ」を活用して走りましょう。
必要があればブレーキも使ってください。
特にマニュアル車での狭路課題は、
実はハンドルの練習よりもクラッチの練習に有効だったりします。

なお、広義の「狭路」には、クランク・S字の他、
仮免取得後の「後退種目(方向変換・縦列駐車)」や
二種免許の課題である「鋭角コース」もあります。
また、文字通り、一般道の狭い路地なども、もちろん「狭路」です。

上に書いた速度調節の方法は、
教習所のクランクコース・S字コースばかりでなく、
狭い道すべてに使える話ですので、ぜひ活用してみてください。

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狭路課題のうち、
「クランク型(屈折型)」は、練習すれば誰でも難なく通れますが、
「S型(屈曲型)」は、苦労する人と苦労しない人とに分かれますね。
それは、S字の通過は、
「車両感覚」、俗っぽく言えば「勘(カン)」に頼らざるを得ないからです。

S字コースを通る時、
ドライバーは、「4つのタイヤがどういう軌跡を描くか」
をイメージしながらハンドルを操作します。
これは、
口で説明したところで理屈で覚えるものではありませんから、
教習生自身に体感してもらうしかありません。

また、S字では、
車体が道の右に寄っているからと言って、
必ずしもハンドルを左に回さなくても良い場合があります。
既にハンドルを左に傾けていて、そのままで左に向かうようであるなら、
それ以上に切り足す必要は無いのですよ。
「ハンドルを左に回し続けないと車は左に向かない」
との先入観にとらわれている人もいるのではないでしょうか。

S字の苦手を克服するには、
とにかく、数多く練習するしかありません。
そう言ってしまうと身も蓋もないですが、
でも、練習でいっぱい失敗して、失敗を重ねていくうちに、
「このぐらいの速度でこのぐらいハンドルを回すと、このぐらい曲がって行くんだな」
(つまり、それが「車両感覚」=「勘」です)
というのを把握するようにしましょう。

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「クランクコース(屈折型狭路)」の課題は、
まっすぐ走って直角に曲がらなければならないわけではありません。
左に曲がる前には右に、右に曲がる前には左に、
それぞれ寄って走るのも許されています。
ちょうどアルファベットの「S」を描くようにするわけです。
そうすると、内輪差で載りにくくなるので、ずいぶんラクになります。

「S字コース(屈曲型狭路)」という別の課題があるせいでしょうか、
「クランクはS字のように曲がってはいけない」
と思い込んでしまう人が意外に多いようですが、
そんなことはありません。
狭路コースは、
与えられた道幅いっぱい使って良いことになっていますから、
ラクな(=脱輪・接触しにくい)方法でやっても構わないのですよ。

ただ、クランク課題には、
「ハンドルを全部回した時の車体の動きを把握する」という目的もありますし、
ハンドルを左に切る直前に一瞬右に切るクセが付いてしまうおそれもあるので、
クランクをS字に進むのは(パイロットアカデミーでは)お奨めしていません。

でも、いけない事ではないですし、試験で減点もされないので、
そのほうが曲がりやすければ、そうしても構いませんよ。
お好みで。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

特に狭路への左折では、
曲がりきれないようだったら無理をせず、
切り返して、曲がり直してください。

ところで、「切り返し」は、
ハンドルを逆に(この場合は右に)回してバックするのと、
まっすぐバックするのと、2通りのやり方がありますが、
どちらにしても、ハンドルを戻した際に、
左ウインカー(左折のための合図)が切れてしまいます。

しかし、この時点ではまだ左折が完了していないわけですから、
バックを終えて前進で左に曲がり直そうという時に、
左ウインカーを出し直す必要があります。
道路交通法第53条に、
「これらの行為(左折等)が終わるまで当該合図を継続しなければならない」と
定められているのも確認しておきましょう。

なお、念のため言っておきますが、
クランクコースの“中”で曲がるのは左折でも右折でもないので、
ウインカーは不要です。
切り返しせずに曲がれるにしても、切り返しを使うにしても。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


クランク型コース(屈折型狭路)の中で、
右に頭を振ってから左に曲がり、
左に頭を振ってから右に曲がる、という具合に、
ちょうどS字を描くように、車体を取り回す人がいます。

このやり方、技能的に何の問題もありませんし、
試験でこれをやっても減点されません。
実際、こういう曲がり方を教えている(他校の)指導員もいるくらいです。

でも、パイロットアカデミーの教習では、
S字状に曲がって行くのはお奨めしていません。
というのは、
「ハンドルを回し始める直前に逆側に一瞬振る」のが
癖になってしまうおそれがあるからです。

この“逆ハンドル”は、狭路内でやる分には問題ないのですが、
通常の右左折時にやってしまうと、
危険ですし、試験でも減点されます。
なので、狭路課題においても、
極力、逆ハンドルの動作はさけるようにした方が良いと思います。

そもそも狭路では、
道幅いっぱいを使って走ることができます。
初めから曲がるのと逆側に寄せて進めば、
つまり、
左に曲がるコーナーの前では右に、
右に曲がるコーナーの前では左に、
寄っておけば、
逆ハンドルを使わなくても余裕で曲がれますよ。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

「目標教習」を批判した舌の根も乾かぬうちに
またこんな記事を書いてしまって申し訳ありません。

でも、S字コース(屈曲型狭路)で苦労されている人も多いので、
ちょっと裏ワザ的なコツを教えてしまいましょう。
(デジャヴ?)

S字型のカーブでは、前輪をできるだけ外側を通らせます。
内輪差では絶対に(“絶対に”です)ぶつけないでください。

ところが、運転を始めたばかりの人には、
車体を外側へ持って行くと
ボンネットが道路からはみ出すように見えるので、
怖い気持ちが先に立って、これが難しいようです。

しかし、そこを思い切り、外を通らせてください。
「ボンネットが道路からはみ出すように見える」ぐらいで、
実はちょうど良いのです。

まれに本当に外側の縁石にぶつかってしまうことがあるかも知れませんが、
内輪差で載るよりマシです。
それを繰り返しながら車両感覚を掴んでいってください。

また、狭い道を走ると、ドライバーは
どうしても近くの路面ばかり見てしまいがちですが、
でもやっぱり、遠くも見てほしいのです。
「S字のカーブがこれからどう続くのか、どう変わって行くのか」を
目でなぞるように見ていってください。
“自分の走るべき道”を見るのは運転の基本ですので。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


昨日「目標教習」を批判した舌の根も乾かぬうちに
こんな記事を書いてしまって申し訳ありません。

でも、クランク型コース(屈折型狭路)で苦労されている人も多いので、
ちょっと裏ワザ的なコツを教えてしまいましょう。

まず、曲がるのと反対側(左に曲がるなら右側)に車を寄せ、
車体をまっすぐに向けます。
ハンドルを回し始めるのは、
“ハンドルを真横に延長したライン”を想定して、
横の(左に曲がるなら左の)縁石がそこに到達した所です。

その時に、
(車種や運転者の座高によって見え方に差はあるものの)
前に見えていた縁石をボンネットが隠し始めているはずですから、
その“前の縁石”と、先に目標にした“横の縁石”との間に
車体が入って行くのを実感しながらハンドルを回してください。
全部です。

そして、ボンネットがポールに接触しないように注意しながら、
かつ、自分の進むべき道の遠くを見ていきます。
一番危ない箇所を無事に通過できたら、
少しアクセルを入れてあげるとハンドルが戻りやすくなります。

これで、大概うまく曲がると思います。

しかし!
やっぱり、縁石の目標を使ってハンドルを切るのは“邪道”です。
クランク課題には、狭い路地を通過する方法を修得するだけでなく、
「車両感覚を身に付ける」という大切な目的が有ります。
目標を使ってハンドルを回し始める場合でも、
道を見て、タイヤ(前後左右の4輪)の動きをイメージしながら
車体を誘導して行けるように意識して練習しましょう。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


狭路(場内課題では「クランク型コース」や「S字型コース」等)へ左折で入る際、
ハンドルのタイミングを間違えると、曲がりきれないことがあります。

「内輪差では絶対に縁石に載せない」は鉄則のはずですので、
左折で曲がりきれないのは、
外側(右前)がぶつかりそうになっているわけで、
その場合は、「切り返し」を使って曲がり直すことになります。

試験では、
「狭路内での切り返し」は1回めは減点がありませんが、
「狭路入り口での切り返し」は1回めから容赦なく減点されます。
でも、ぶつけたら「試験中止」ですから、
ここは、減点されてでも切り返しをしなければならない場面です。

ところが、この時に、切り返しの減点に加えて
余計な減点を食らってしまう受験生がいますね。

そのほとんどが「確認モレ」です。
まず、バックを始める前に後方の安全確認をしたか、
そして、バックしている間は後ろを見続けているか、
また、再びハンドルを左に切り始める前に巻き込みの確認をしたか、
そういったことで、減点される人が多いのです。

「左折で曲がりきれない!」と慌ててしまうのでしょうか。
でも、「切り返しの減点」はもう仕方がないので腹をくくって、
それ以上に余計な減点を食らわないよう、落ち着いてやり直してください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

バックしながらハンドルを回すのは
特に初心者にとっては難しいです。

まず、ドライバーが後ろを振り返っているために
右と左の感覚が狂いやすいこと、
また、バックでは車の向きがすぐに変わっていかないので、
ハンドルを回しすぎてしまう傾向があること
の2点に要因がありそうです。

なので、技能試験の後退課題(「方向変換」と「縦列駐車」)では、
基本的に、ハンドルを全部回してバックしてください。
そして、バックしている途中で車の向きを調整しなければならないときは、
ハンドルを一旦まっすぐまで戻します。
中途半端に戻すのでなく。
そして、必要なだけまっすぐ進んだら、
タイミングを見計らって再びハンドルを全部回せばOKです。

また、狭路(クランクコース・S字コース等)で曲がりきれない場合には
対処方法が2通りありましたね。
内輪差で縁石に載りそうになったときには、
「ハンドルを切った状態のまま、元の位置までバック」、
外(前)がぶつかりそうになったときは、
「ハンドルをまっすぐに戻してバック(切り返し)」です。

切り返しには、
「ハンドルを逆に回してバック」というやり方もありますが、
それだと外輪差で車体の前側が膨らんでしまうので、
注意ポイントが増えてしまいます。
これも、ハンドルをまっすぐでバックするのがお勧めです。

結論として、
バックでのハンドルは、
「全部回す」か「まっすぐ」かのどちらか、
すなわち「All or Nothing」でOKです。
「バックしながらの微妙なハンドル調整」は、
少なくとも教習や試験では、不要ですので。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


屈折型狭路(クランクコース)と屈曲型狭路(S字型コース)は、
自動車運転教習の“目玉”と言ってもよいでしょう。

さて、クランクであれ、S字であれ、狭路を通過する際には、
「4つのタイヤが通る軌跡をイメージする」のがコツです。
特に後輪は内輪差を作るので注意が必要です。

「内輪差」なんて、
今さら言われずとも頭の中では理解できているはずでしょうが、
いざ狭路に進入してみると、
ボンネットを道の真ん中に通らせてしまって、
後輪を縁石に載り上げてしまう人が意外に多いのですよ。

内輪差で載り上げるのは
ドライバーとして非常に恥ずかしいことだと思ってください。
人が相手だったら「轢くまで気付かない」ということですから。

一方、“前輪”が外側にぶつかりそうなったなら、
(それは見えているので)ぶつかる前に車を停めて
切り返しをすれば良いのです。

ですので、狭路通過に際しては、
「後輪をぶつけるよりは前輪をぶつける」くらいの気持ちで
わざと大回りをするように意識してみてください。

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狭路課題(ここではクランクコースとS字コースをこう呼びます)では、
車両感覚、特にハンドルを回した時に車体がどう動くのかをつかんでもらうのが、
最大の目的です。

でも、MT(マニュアル)車で狭路コースを練習すると、
思わぬ副産物があります。

それは、クラッチが上手につなげられるようになり、
結果、発進(坂道発進を含む)が上手にできるようになる、ということです。

狭路内での速度は、
「概ね人が歩く程度」と言われます。
AT(オートマ)車ならクリープを使えば良いところ、
MT車では半クラッチと断続クラッチを使って、
スピード調節しながら進むことになります。
言ってみれば、半クラッチを繰り返し練習するわけです。

そのため、狭路通過を練習した後は、
クラッチミートがうまくつかめてきて、
発進に手こずりにくくなります。

その域に達すれば、
坂道発進だって、それにサイドブレーキの操作を加えるだけですから、
そんなに苦労せずにできるようになります。

そして、何より、そんな“上達感”を得られるというのが、
狭路課題の最大の副産物かも知れませんね。

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狭い路地などへ左折する際、左へ寄せすぎていると、
曲がりきれないことがあります。

そんなときは、
ハンドルを切り始めるタイミングを少し遅らせてください。
本当は大回りはしたくないのですが、内輪差でぶつけるよりマシです。
もしそれで右前が曲がりきれない場合は、切り返しを使いましょう。

間違っても、
「ハンドルを右に一瞬切ってから左に回す」のは避けてください。

こういう“逆ハンドル”は、
つまりは、確認なしで車の先頭部分を右に振り出すわけで、
右側の車にぶつかる(または妨害する)こともあり、
非常に危険です。

加えて、
ご存じのとおり普通車は前輪で舵を取りますから、
逆ハンドルを切ったところで、前輪ばかりが外側に膨らんで、
肝心の後輪はほとんど動きません。

逆ハンドルは、
危険なうえに実効性が無いだけなのです。

それと、恐いのは、
逆ハンドルがクセになってしまうこと。
勢いを付けてからでないとハンドルを左に回せなくなってしまうと、
そのクセを修正するのが一苦労ですよ。

そもそも、左折しようとする先が広い道なのか狭い道なのかを
いよいよ左折の瞬間になって初めて見るのが間違い。
手前のうちに曲がる先の道も見ておき、狭い路地だったら、
二輪車等を巻き込まない程度まで寄せて、
あまりきっちりとは寄せないようにしましょう。

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狭路(クランクコース等)を通る際、
外側(車体の前側)がぶつかりそうになった時には、
切り返しをして曲がり直してください。

「切り返し」は、
ハンドルを逆にいっぱい回してバックする方法もありますが、
それだと、外輪差(後退時に前輪が後輪より外側を通る)が生じるため、
車体の膨らむ所がぶつかりそうになったり、
再び前進する時に今度は内輪差で曲がりにくくなったりすることがあります。

もちろん、ぶつからないように進んで行けば良い話ですが、
確認すべき箇所(つまり減点ポイント)を増やさないのが望ましいです。
せっかく「狭路内での1回の切り返しは減点なし」なのに、
“余計”な「確認不充分」で減点されては勿体ないですよ。

そのため、パイロットアカデミーの教習では、
「ハンドルまっすぐでの切り返し」をお勧めしています。
ハンドルを逆に切るのではなく、
まっすぐまで戻して1mくらいバックするのです。
こうすれば外輪差が生じませんから、
ドライバーは真後ろだけを見ていてください。
意外に、
この「真後ろを見る」が出来ていないために減点を食らう人も多いので、
気を付けましょう。

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ワゴン車やトラックは、
右前輪がドライバーの“お尻の下”にあります。
なので、車体の動きもつかみやすいのですが、
セダン型の乗用車(運転免許試験で用いられる車両)は
運転席の前にボンネットがあるため、
慣れないと、タイヤの位置も車体の動きも分かりにくいかも知れません。

でも、愚痴を言っていても始まらないので、
ちょっとしたコツを紹介しておきましょう。

それは、
「タイヤの位置を“乗っている人の体”でイメージする」というもの。

こんな感じです。
1.右前輪 → ドライバーの“右足”を伸ばした先
2.左前輪 → 助手席の人(試験官)の“左足”を伸ばした先
3.後輪 → 後部座席に乗っている人が寄りかかっている所(お尻の下)

こんなふうにタイヤの位置をイメージしてみてください。
そして、そのそのイメージを持ったまま
狭路課題(クランク・S字・方向変換・縦列駐車)をやってみると、
タイヤの動きや車体の動きが把握できてくると思いますよ。

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MT(マニュアル)車でクラッチを切るのは、
基本的に「ギアチェンジの時と停まる時だけ」と覚えてください。
それ以外の場面でクラッチを切ると「惰力走行」になり、
タイヤに動力が伝わらないので加速できないのは当然として、
エンジンブレーキが利かないため、
減速もフットブレーキだけに頼ることになって、
非効率、かつ、危険だからです。

ところが、
その惰力走行が許される場面があります。

それは、徐行や微速走行の時です。

例えば、見通しの悪い交差点を通過しようとする時
(交差するどちらの道にも優劣が無い場合)には、
徐行して左右の安全を確認しながら交差点に進入します。
この時に、ギアをつないて進んでも問題ありませんが、
ブレーキをすぐに踏める態勢でクラッチを切っていても構いません。

また、狭路(教習課題としてクランクコースやS字コース)を通過する際は、
人が歩く程度(概ね時速4~5km)で進むように教わっていると思います。
ここでは、ギアをつないでいても、半クラッチや断続クラッチを用いても、
自分のやりやすいようにやれば良いです。
その「断続クラッチ」は、惰力走行の一種と言えますが、
スピードコントロールが必要な場面ではクラッチを上手に使うべきとも言えます。

ただし、いずれも、
そのスピードを落とすべき場所を過ぎたら、
普通にギアをつないで走ってください。
必要ない惰力走行は、やはり減点の対象になります。

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このブログはタイトルが「前見て加速」ではありますが、
“すぐ近くの路面”を見るケースもあります。
例えば「S字コース」(屈曲型狭路)。
S字コースでは、
目の前の縁石を見ないとハンドルの加減すら分かりません。
カーブに、車の動き(4つのタイヤと車体全体の挙動)を合わせるように
ハンドルを切って通過してください。

しかし!
それでも、ハンドルを切った後は、やはり“前”を見てほしいのです。
S字コースでは自分なりの目標を使って通過する人が多いと思いますが、
「S字」という名の通り、1つ目のカーブの先に反対向きのカーブが続くわけで、
ずっと目標(目の前の縁石)ばかりを見ていると、
そのカーブの変わり目で慌ててしまいかねません。

縁石を見ながらハンドルを回すこと自体を否定するものではないですが、
ドライバーの目線は、
「次の縁石、次の縁石」というふうに、順次前へと移していってください。
そうすれば第1カーブから第2カーブへの変わり目にも
慌てずに順応できると思います。

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クランク型(屈折型狭路)コースを通過する時は、
一番危ない箇所を見ましょう。

その一番危ない箇所とは?

内輪差?
いいえ、内輪差ではありません。

もちろん、内輪差も危ないのですが、
パイロットアカデミーの教習生や当ブログの読者諸氏は、
「内輪差では絶対に載せない」との意識を持って、
気持ち奥まで進んでからハンドルを回し始めているはずです …よね。
そうしたなら、
内輪差のことは忘れて構わないはずなので、
一番危ないのは、
前(左に曲がる時は右前、右に曲がる時は左前)の角になります。

ですので、クランクの中では、
一番ふくらむ“前”に気を付けながら通ってください。

で、その“前”がぶつからずに通過できたら、
ハンドルを戻し始めてください。ただし、ゆっくりと。
そして、車体が90°曲がり終えた時に合わせて
ハンドルが(タイヤも)まっすぐに向くようにしましょう。

ところで、このハンドルを戻し始めるタイミングについて、
車体が90°曲がり終わってから一気に戻す人がいますが、
それだと、90°曲がり終えた時に、
車を停止させてハンドルを戻す「据え切り」になりませんか?
まあ、スエギリも試験では減点されませんけど、
「車の挙動を体感する」という狭路課題の大きな目的が
達せられないんじゃないでしょうか。
さらには、クランクでそういうハンドルの戻し方をしていると、
カーブや右左折でも、
車が曲がり終わってからハンドルを戻すクセが付いてしまうことが懸念されます。

やはり、クランク内でも、カーブや右左折と同じように、
「後半45°はハンドルを戻しながら」が基本であって、
そのために、前の角が通れたらハンドルを戻し始めるのが良いですよ。

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1.クランク内

クランクコース(屈折型狭路)のような、直角に曲がらなければならない時は、
後輪が内輪差を作りますので、
気持ち、前に進んだ状態からハンドルを全部回して行きます。
遠慮せずに「全部」です。

2.左折・直角に曲がる右折

左折の際も、基本的にはハンドルを全部回します。
車体をカクンと左に向けることを考えれば理解できると思います。
左の縁石の隅切り(縁石が丸くカットされている部分)を後輪を通過させます。
また、狭い路地から右折で広い道へ出るような場面では、直角に右折します。
自分のこれから走る車線まで進んだら(そこまではハンドルを切らないで)
そこから、おもむろにハンドルを切ります。
この場合も、通常は「全部」のつもりで回しましょう。
(調節の必要なときもありますが)

3.右折・Rの大きい左折

左折の際、隅切りが大きい所では、
ハンドル全部では曲がりすぎてしまうので、
「後輪が隅切り部分を通る」のを意識しつつハンドルを調整しながら回します。
右折の場合は、
直近マーク(交差点中央の菱形マーク)に車体が近づいた所で
ハンドルを1回転切ってください。
迷わず「1回転」で、直角に曲がれます。
まあ、路上に出ると必ずしも90°に右折するとは限らないのですが、
基本として覚えておいてください。

4.カーブ

教習所の内周(左カーブ)ではハンドルを「3/4回転」、
外周(右カーブ)ならハンドルを「半回転」、です。
このやり方は、教習所内のコースでしか通用しないので小生はあまり好きではないですが、
手っ取り早くカーブが曲がれてしまいます。
「カーブが苦手」という人は、この方法を試してみても悪くはないかも知れません。

以上、リクエストがありましたので、
場面別に、ハンドルを切る量(どれだけ回すか)について整理してみました。

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この時期は引っ越しが多いですが、
箪笥のような家具をアパートやマンションに運び入れる時には、
階段を曲がりきれなかったら、「切り返し」が使えますよ。
わざと大回りをして、前がぶつかったらバックして、
再び曲がって行くのです。
もちろん、通路の幅にもよるところですが、
意外に大きな家具でも通れたりします。

窓からロープで吊り上げるのも悪くないですが、
まずは、教習での狭路(クランクやS字)の通過を思い出して、
「切り返し」を活用してみてください。
もっとも、こんな場面って、引越業者さんでもなければ
そうそう機会があるものでもありませんが。

話は変わりますが、
これが、箪笥でなくて冷蔵庫のような物でしたら、
「踊り場で一旦立てる」のがコツだったりします。
自動車も、ウイリーのように立ち上がれるなら、
狭路課題であんまり苦労することはないのかも知れませんね。
(完全に雑談でした…)

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クランク(屈折型狭路)やS字(屈曲型狭路)の狭路内では、
切り返しをしても、それが1回だけなら減点されません。

でも、
1回だけの切り返しで減点を食らった人もいます。
これって、どういうことなのでしょう?

それは十中八九、「確認不充分」での減点です。

つまり、
バックを始める前や外輪差でふくらむ部分など、
「危ない時に危ない所を見る」というのができていないために、
1回につき10点、減点されるのです。

そういう意味では、
やっぱり、「切り返し」にはリスクがあります。

とは言うものの、勘違いしないでほしいのですが、
通れないのに無理しないでくださいね。
ぶつけたら、試験中止になってしまいますよ。
落ち着いて、しっかり確認して切り返せば、
1回だけなら「切り返し」そのものでは減点されませんので。

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クランク(屈折型狭路)のコーナーでは、
後輪が縁石に載らないタイミングを見計らって
ハンドルを切り始めてください。
切る量は「目いっぱい」です。

カーブやS字(屈曲型狭路)では、
道路のラインに合わせてハンドルを調整していく必要がありますが、
クランクでは、ためらわずに回して構いません。

ところで、左折でのハンドルは、
これと似たような動作ですが、違う点もありますので、
注意しましょう。

クランク内では、
縁石の角に隅切り(すみきり)が数cmほどしか無いため、
車体をかなり前に出してからハンドルを切り始めますが、
左折においては、
隅切りが大きかったり小さかったり、交差点によってさまざまですから、
それに合わせてハンドルを切り始めなければなりません。
教習所内コースの一般的な交差点ではR1mほどの隅切りがあるため、
ボンネットが横の縁石を半分くらい過ぎたあたりで
ハンドルを切り始めれば丁度良いと思いますが、
それも一つ覚えにならないようにしましょう。

どうであれ、
「後輪が縁石に載らないように、かつ、縁石の近くを通るように」
という意識でハンドルを回してください。
「クランク内で、左折のつもりでハンドルを回したら、内輪差でぶつかった」とか、
「左折で、クランクのようにハンドルを回して、大回りになってしまった」とかは、
この基本が理解できていれば回避できると思います。

そして、目標を使ってハンドルを回し始めると失敗しやすいのも、
当然と言えば当然の話なのです。

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クランク型(屈折型)狭路課題では、
右や左に曲がって進みますが、
曲がる際に、ウインカーは出すべきなのでしょうか。

意外に思われる人もいそうですが、
この場合、ウインカーは不要です。

なぜなら、
クランク内では、ハンドルを回して通行しても、
言ってみれば“道なり”に走っているわけで、
“右折”や“左折”をしているわけではないからです。


ところが、似たような場面であっても、
「方向変換」課題で車庫から出ていく時は、
ウインカーを出します。
車庫から出るために
“右折”か“左折”をすることになるからです。

もっとも、これが教習所や試験場ではなく、
一般の駐車場などでしたら、
車庫から“まっすぐ”に発進することもありますから、
そういう時にはウインカーは出しません。


いずれにしても、ウインカーは、
「自分の動きを示す」という意味を持つことが理解できていれば、
間違えることは無いんじゃないでしょうか。

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クランク型コース(屈折型狭路)などで、
外側(前のフェンダー)が通れない時には、
「切り返し」をしましょう。

これは、
ハンドルを逆に回してバックした後に、
再び曲がっていく、というものです。


でも、教習所のクランクコースにおいては、
完全に逆に切るよりも、
「ハンドルまっすぐ」に戻すくらいで構いませんよ。

また、バックする長さも、
「1mぐらい」と言われていますし、
このブログでもそう書いたことがありますが、
これだって、ホンの少しさがれば大丈夫ですよ。


道をまったく見ずに曲がり始めたのならいざ知らず、
元々「ここを通ろう」としてハンドルを切ったのですから、
その目測はそんなに大きく誤ってはいないはずです。

ですから、切り返しは、
「ハンドルをまっすぐにして少しだけバックする」で充分です。


そして、切り返した後も、油断せず、
縁石やポールと接触しないように注意しつつ通過してください。


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教習所のコースに立っているポールを目標にしない、というのは、
このブログで何度も書いていることです。
でも、決して「ポールを見ない」わけではありません。

車の運転をするのに「道を見ない」というのは、ありえません。
クランク型コース(屈折型狭路)で言えば、
当然、ポールや縁石を見て、その“道”を通らせるように、
ハンドルを回していくことになります。

しかし、ハンドルを回し始める時に見たポールを
いつまでも見つめていてはダメです。
ちょうど、カーブを曲がりながら
「カーブの外側ラインを目でなぞって目線をカーブの出口へ向ける」
というのと同じように、
クランク内の1つめのコーナーを曲がりながら、
ポールの列を目でなぞって、その目線を車が進む方へ向けて行きます。

そして、早めに2つめのコーナーを、
(これも当然ポールを見て)捉えてください。


何だか、ポールを「見るな」と言ったり「見ろ」と言ったり、
やっぱり「見るな」と言ったり、ややこしいですが、
つまり、
ハンドルの切り始めを見極めるためにはポールを見るけれども、
それ以外は、
基本的にドライバーは“前”を見るようにする、というように理解してください。

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狭路(特にクランク型コース)や左折などで、
後輪が内輪差で縁石に載った時に、
ハンドルを逆に回して「切り返し」をしようとする人がいます。

でも、それだと、なお通れなくなってしまいますよ。
切り返しで対処するのは、
外側(前のフェンダー)がぶつかった時でしたね。


内輪差の時は、
ハンドルを回した状態のままバックしてください。
そして元の位置まで後退したら、
ハンドルをまっすぐにして少し前進し、
それからおもむろにハンドルを回せば曲がれるはずです。


でも、そう考えてみれば、
外(前)がぶつかるなら切り返しを使ってより曲がりやすくなるのに、
内輪差でぶつけたら、ただ戻るしか無いわけで、
非常に勿体ないと思いませんか。
だったら、初めから少し遅れ気味にハンドルを回し始めた方が、
(仮にそれで切り返す必要が生じたとしても、むしろ曲がりやすくなるので)
良いんじゃないでしょうか。


内輪差で後輪を載せるのは、
ドライバーにとって「ガス欠」に次ぐ2番目に恥ずかしい行為です。
車には内輪差というものがあるのは分かっているはずですから、
「内輪差では絶対に載せない」(“絶対に”です)
という意識を持ってハンドルを操作するようにしましょう。


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前輪で舵を取る車では、
後輪が前輪より内側を通る「内輪差」というものが生じます。

そんな事は皆さん先刻承知のはずですけど、
車を取り回すのにボンネットを通らせようとして、
結果、内輪差で脱輪してしまう人が多いですね。


多くの場合、
この症状は狭路(特にクランクコース)や左折で現れますが、
実は、右折でも、カーブでも、
内輪差でラインを踏んでしまうことがあります。

クランクや左折に限って注意するのでなく、
ハンドルを切る時は、常に内輪差を意識してください。

右折では、直近マーク(または交差点の中央)まで、
カーブでは、ボンネットが気持ちはみ出し気味の所まで、
そして、狭路や左折では言うまでもなく、
車をしっかり前に出してから、ハンドルを回し始めましょう。


いずれの場面でも、
「ボンネットを通らせよう」とすると失敗しますよ。


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MT(マニュアル)車で
S字型やクランク型などの狭路に入る際には、
左折で入る場合と右折で入る場合とで
やり方が異なる(異なることが多い)ので注意しましょう。


狭路に左折で入る場合は、
ハンドルを回し始める前に、
ギアをロー(1速)にしておきます。
というのも、
狭路コース通過の速度は人が歩く程度(概ね4~5km/h)ですから、
入る前にしっかり減速しておきたいのです。

そして、入り口は、言わば「左折」なので、
クラッチもブレーキも踏まないのが基本です。
狭路の中では半クラッチや断続クラッチを使うのとは
微妙に違いますよね。


一方、狭路に右折で入る場合は、
基本は、セカンド(2速)で曲がります。
これも、言わば「右折」なので、
クラッチもブレーキも踏みません。
そして、狭路に入った後にローにシフトダウンすることになります。

もっとも、右折の場合は、
対向車が通過するのを停まって待つケースも多いため、
ローで曲がることもままありますし、
対向車と関係なくローにしたとしても、
それが速度に適したギアであれば問題ありません。


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狭路課題(クランク型コースやS字型コース)では、
人が歩く程度の速度(概ね4~5km/h)で走ります。
徐行(概ね10キロと言われます)よりも遅い速度ということになります。
そして、
ポールや縁石にぶつかりそうになったら、遠慮なく停まってください。


教習生の中には
「クランク内で停まってはいけない」と思い込んでいるのか、
ハンドル操作にばかり意識が向いていてブレーキのことを忘れているのか、
精神的にテンパっていて正しい判断が出来なくなってしまっているのか、
理由はともかく、
ブレーキが踏めない人が多いようです。

「危ないと思ったらブレーキ。」は、
狭路内であろうと、運転の基本ですよ。


また、危ない場面ばかりでなく、
ハンドル回し始めの目標を取るために車を一旦停めても、
試験では減点されません。

ただ、ハンドルは数cmも違わずピタリ回し始めなければならないものではなく、
むしろ車を停止させることで車の動きが分からなくなってしまいませんか。
こと「S字」の課題においては、
できるだけ動いている状態でハンドルを回し始めるのをお勧めします。


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AT(オートマ)車の「クリープ」は、
上手に活用したい機能の一つです。

ただ、注意してほしいのは、
車によってクリープの速度が異なるということです。
同じ車種であっても、アイドリングの回転数が違えば
クリープの速度が変わってきますし、
特に寒い冬場は、オートチョークが働いて、
エンジンの回転数が高くなっていることもあります。


クランクコースやS字コースなどの狭路では、
クリープで通過して構わないのですが、
その速度は、試験車と練習した車とでは異なる、
と思っておいてください。
もし(パイロットアカデミーの教習生にはいないはずですが)
狭路の中で「○秒後にハンドルを回す」というやり方をしている人がいたら、
それは本番では通用しない可能性が高いですよ。


また、クリープの速度が異なるならアクセルの踏み加減も変わるわけで、
発進(坂道発進を含む)に影響する場合もあります。
そういうことも承知しておきましょう。


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狭路内(※)は、
「人が歩くくらい」の速度で進みます。

※)ここで言う「狭路」とは、
「クランク(屈折型)コース」と「S字(屈曲型)コース」を
イメージしてもらって結構ですが、
広義の「狭路」、すなわち「方向変換」や「縦列駐車」や二種免許課題の「鋭角コース」、
あるいは、路上で人込みを通るときなどにも使える話ですので、
参考にしてみてください。


そして、その速度調節は、
MT車の場合は、断続クラッチを用いてください。

クラッチつなぎっ放しだと
アクセルを踏んでいなくても意外にスピードが出ますし、
それでハンドルを慌てて回してしまうのは
いかにも「車に操縦されている」ので、本末転倒だからです。
また、断続クラッチを練習することでクラッチミートの感覚が磨かれるので、
パイロットアカデミーの教習では、
狭路内では基本的に断続クラッチを使うよう、指導しています。


ところで、その際、
左足は当然、クラッチを切ったりつないだりしているわけですが、
右足は、どこに置いておきますか?

これに関しては、車によって多少の違いはあるものの、
できればブレーキペダルの上に載せておくことを推奨します。

そもそも、なぜ狭路で「人が歩くくらい」の速度で走るのかと言うと、
それは、
物や人にぶつかりそうになったらすぐに停まるため、
さらには、万が一ぶつかったとしても衝撃を最小限に止めるためです。
そう考えれば、
すぐにブレーキを踏める態勢で狭路を通過するのが正解と言えます。

もちろん、それで車が進まないのなら、その時はアクセルを踏んでください。
「アクセルを踏んではいけない」と言っているわけではないので、
その点、誤解されませんように。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



狭路(クランクコース等)の中で曲がりきれないときは、
躊躇せず切り返しをしてください。
もし車体がポールにぶつかったら
その時点で試験は中止になってしまいますし、
1つの狭路内で切り返し1回だけなら減点されないのですから、
無理して通ろうとする意味がありませんよ。


ところで、その切り返しでは、
どのくらいの距離をバックしたら良いでしょうか。

無論、その時その時の“曲がりきれなかった度”によるところではありますが、
ざっくり「概ね1m」と覚えておけば、まあ間違いないでしょう。

切り返しが必要となった時点で、
ボンネットの前やドライバー横の景色を見ておき、
そして、1m後退した後にどう見えるかを想像して、
バックを始めてください。


ちなみに、切り返しの際のハンドルは、
曲がりきれなかった時のハンドルを逆に回す
(左に曲がりきれなかった時の切り返しでは右に回す)のが一般的ですが、
パイロットアカデミーの教習では
「逆に切る」のでなく「ハンドルまっすぐ」でのバックを教えています。
「どっちに回すんだっけ?」などと迷う心配もありませんし、
ハンドルを切らなければ内輪差も外輪差も生じないので、
ドライバーは「どれだけバックするか」に神経を集中させておけます。
試してみる価値はあると思いますよ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



信号待ちや渋滞で前の車に続いて停車する時の車間は
「概ね車1台分」と言われます。
この際に、「前の車のタイヤが見えている所」という目標を取る人がいます。


ところで、
クランクコース(屈折型狭路)を通過する際に
ハンドルを切り始める目標を「前の縁石」に置いている人がいると思います。
すなわち、「ボンネットが前の縁石を隠す寸前にハンドルを切る」というものです。

ドライバーの体格や運転姿勢やもちろん車によって見え方が違うので
一つ覚えにしてはいけませんが、
教習をスムーズに進め、自信を持ってもらうために、
こういう“目安”を設定するのも、頭ごなしに否定はしません。
(ただし、その段階は早いうちに卒業してくださいね)


で、車間の話に戻って、
そもそも停車中に前の車と一定の車間を空けるのには、
「玉突き事故の防止」と「前の車が立ち往生した時に避けて進める」という
2つの意味がありました。
このうち2つめ「前の車を避けて進む」のは、
「クランクでポールにぶつけずに通過する」のと通じることに
お気づきでしょうか。

つまり、ボンネットから路面が見えているうちにハンドルを切れば、
避ける相手が「前の車」であれ「クランクコースのポール」であれ、
それで通過できるということなのです。


上に書いたようにあくまで“目安”としてですが、
活用してみてはいかがでしょうか。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


「コーヒーに入れるのじゃないよ」って、
言い古されたオヤジギャグですね。
この業界を題材にした某映画にもそんなセリフがありましたが、
それも、もう30年近く前になるんですね。


さて、この「クリープ」は、
ドライバーが意図せずに車が動いてしまうと、
減点(場合によっては試験中止)の対象になってしまいます。

例えば…
・発進の際、確認が終わる前にブレーキを緩めてしまう
・アクセルを踏まずに動き出す(直後に右左折する場面で顕著)
・ブレーキが甘くて車がじりじりと動いてしまう etc.etc.


でも、逆に、
必要なら、備わっている機能は有効に活用してください。

クリープを使うべき場面とは…
・見通しの悪い交差点の通過
・狭路(S字・クランク・後退種目)

すなわち「徐行が求められる場面」と言い換えられそうです。

こんな場面では、
(あくまでドライバーが意図的に)クリープを上手に使ってくださいね。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



車体を上から見下ろすと、四角い形をしていますが、
その4つの角が、
「屈折型狭路(クランク型コース)」や「方向変換」では、
“扇型”を描いて曲がって行きます。
イメージとしては、
「四角い車がまぁるく曲がる」(バラエティー生活笑百科?)
といった感じです。

この動ぎは、
初めは、他の車の動きを見たほうが把握しやすいかも知れませんが、
早いうちに、自分が運転している時にも、
車の動きを俯瞰的にイメージしてハンドルを回せるようにしましょう。


この“扇型”がイメージできていると、
運転席にいながら、
内輪差も、外側の膨らみも、リアオーバーハングでさえも、
見えてくると思います。

そうすれば、
(変な目標を用いるのではなく)
車体の動きに合わせてハンドルを回すことも、
自ずと身についてくるはずです。


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技能試験の採点表には、
1回のミスなら減点されず、
同じミスを複数回繰り返すと減点される、という項目があります。
これは、「特別減点」と呼ばれます。


どんな行為が特別減点とされるのか一つ一つ見ていくと興味深いのですが、
中でも、「合図(ウインカー)の出し忘れ・消し忘れ」は、ちょっと妙です。

合図忘れは、仮免技能試験(場内試験)だけ特別減点とされています。
つまり、本免技能試験(路上試験)では、
1回目から厳しく減点されるということです。
場内と路上とでは、合図忘れの重大さが異なるという理由からでしょうか。

どうであれ、特別減点項目だからと言って油断せず、
所内教習の時から、完璧を目指して練習するべきでしょう。


また、
「狭路内での切り返し」も特別減点になっています。

これも、練習の時から完璧を目指して練習するべきなのは同じですが、
受験に際しては、
曲がりきれないときは、遠慮なく切り返しをしてください。

1回目は減点されませんし、
仮に2回切り返したとしても、5点×2回の10点減点されるだけです。
確認モレ1回で10点減点されるのに比べたら軽いですし、
第一、狭路でポールに車体をぶつけたら、その時点で試験中止になってしまいますから、
切り返しをしてでも、ぶつけずに通過することが大事です。


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