自動車事故の中でも「正面衝突」は、
特に悲惨な結果を招くことが多いです。

例えば、
仮に時速30km(自動車のスピードとしては遅いほう)でぶつかった場合、
正面衝突では、
お互いの速度を合計した時速60kmの衝撃を受けることになります。
時速60kmでの衝撃というのは、
地上14m(ビルの5階ぐらい)から垂直落下したようなものだそうです。
それでは乗員の生命が危ぶまれるのも容易に想像できます。


しかし!
正面衝突なら、事故の直前にお互いの姿が見えていたはずです。
見通しの悪いカーブ等では
相手が見えた時には既に回避不可能な場合もありえますが、
それでも、ぶつかる直前の一瞬、コンマ何秒かであっても、
ブレーキを踏むのと踏まないのとでは随分違います。

先ほどの衝撃の話、
「速度が2倍になると衝突時の衝撃は4倍になる」と言われますが、
ということは、逆に言えば、
「速度が半分になると衝撃は4分の1になる」ということでもあります。
これで生死が分かれるかも知れません。


ですから、
自分の進路上に何かが見えたら「ためらわずにブレーキ!」
これを鉄則と覚えておきましょう。


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