Pilot-Kの「前見て加速!」 Livedoor版

自動車運転指導「パイロットアカデミー」の代表が運転技能や免許取得に関するアドバイス・感想等を綴っていきます。 教習生も一般ドライバーも必見!

タグ:縦列駐車


縦列駐車は、
駐車スペース内に車体を全部収めるまでが課題です。
もし、車体が駐車スペースからはみ出していたら、
そこで終わらせずに(試験官に終わった旨を告げずに)、
入り直してください。

駐車スペース内で幅寄せして収め直しても構わないですが、
狭い駐車スペース内で寄せていくのは苦労するので、
いったん元の位置に戻って入れ直したほうがラクだと思います。

そもそも車体が入りきらなかったのは、
進入角度が浅すぎたか、
2つめのハンドルを切り始めるのが早すぎたか、
のどちらか(またはその両方)です。
いずれも「奥まで入れる」のを躊躇した結果と言えそうです。

もしかしたら、
「深すぎ」になるのを嫌ったのでしょうか。
でも、もし深すぎたら、左後輪が縁石にぶつかる前に停止して、
切り返し(ここでは前進での切り返し)をすれば良いのです。
それでも、
浅すぎて入れ直すよりも、対処しやすいはずですよ。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


バックしている時にハンドルを調節しながら回すのは、
初心者には難しいです。
体を捻った運転姿勢ではハンドルが回しにくいうえ、
車が右に向かうのか左に向かうのかが分かりにくいからです。

では、なぜバックしている時は車の動きが把握しにくいのでしょうか。
これまたドライバーが体を捻っているためであるとか、
リアウインドーからは景色が見づらいため、というのもありますが、
実は、その最も大きな理由は、
「車体の動き方が前進とは違う」というものです。

ハンドルを切った状態でバックした時は、
“車が横向きに移動する量”が、
同じようにハンドルを切って前進した時の半分以下になります。
そのため、動き始めてもすぐには車の向きが変わらないので、
つい、ハンドルを切り過ぎてしまうのです。
そして、それを修正しようと逆に切る時にも同じ症状が出る、
というスパイラルに陥ってしまうことも珍しくありません。

ですから、バックしながらハンドルを回すのは極力避けましょう。
方向変換や縦列駐車でバックする時は、
ハンドルは“いっぱい”に回してください。
また、狭路内で曲がりきれなかったときの切り返しも、
ハンドルを“逆に回す”のでなく“まっすぐ”でバックすれば
さほど苦労することはありません。

「後退時にはハンドルは調節しない」と覚えておいて、
少なくとも試験場内のコースにおいては対応できるはずですよ。

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縦列駐車の課題で、
車体が駐車スペースに収まりきらずはみ出してしまうのは、
2つめのハンドルを回し始めるのが早すぎたのが直接的な原因ですが、
もっと根本的には、車の動きがイメージできていないからです。

車は、ハンドルを回して進むと、
車体の後ろ側が前側よりも小さく動きます。
これが前進の場合は、皆さんご存じの「内輪差」を生じるわけです。

一方、ハンドルを回してバックした場合、
車体の前側が後ろ側よりも大きく動きます。

前進と後退とで逆になるように読めるかもしれませんが、
「車体の前側の動き > 車体の後ろ側の動き」
という同じことを言っているのですよ。

どうも、この理屈が、バックすると分からなくなってしまい、
車体が駐車スペースに入らないうちに2つめのハンドルを回してしまう、
という失敗につながるようです。

縦列駐車では、
「“頭”がぐいぐい動いていく」というイメージを思い浮かべ、
気持ち奥まで進んでから2つめのハンドルを切ると、
「浅すぎ」の症状は改善されると思います。
やってみてください。

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後退している時は、前進している時と違って、
ハンドルをどちらに切ったら車がどちらに向かうのか、
観念的に把握しにくいですよね。

こんな場面を想像してみてください。

車をバックさせている先に子どもの玩具が落ちていて、
そのままバックすると踏んでしまいそうなとき、
どうしたら良いでしょうか。
もちろん、
ハンドルをどちらにどのくらい回せばよけられるか分かる人は
そうすればよいわけですが、
それが分からない人は、慌ててしまうかも知れませんね。

そんなときは、
まず、車を停めてください。
そして、深呼吸の一つもしてから、
「ハンドルをどう回したら、タイヤがどちらを向き、車がどう進むのか」
を落ち着いて考えて、
それからハンドルを少しだけ回して後退を始めましょう。
さらには、よけ終わったら、また車を停めて、
今度はハンドルを逆側に回して車を元の向きに直しましょう。
そうしてからハンドルをまっすぐに戻します。

バックしながらハンドルを操作するのが難しければ、
初心者のうちは無理してやらなくて良いですよ。
特に、試験課題の「方向変換」(いわゆる車庫入れ)や「縦列駐車」では、
決まった所で決まった分量だけハンドルを切ることになるので、
車を停めた状態でハンドルを回すスエギリ(据え切り・すえ切り)をやっても、
試験では減点されません。

ただ、車を停めてハンドルを回してしまうと車体の動きが把握できないので、
本当はお勧めしません。
また、スエギリのくせを付けてしまうと、
いつまで経っても車の動きが把握できないままになってしまいますから、
その段階は、できるだけ早めに卒業してほしいものです。

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縦列駐車の課題では、
バックを始める前に駐車スペース側に少し間隔を空けましょう。

これが、方向変換(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる)の課題では、
バックを始める前には、
車庫側(左へバックするなら左側)の縁石に後輪を近づけておきます。
ハンドルを回してバックすると、
車体が扇型を描き、外輪差(前輪が後輪より外側を通る)を生じるからです。

しかし、縦列駐車では、作る扇型が一つではないのです。
「ハンドルを左に回して車体を一番奥へ向かわせる時」に1つ、
次に「ハンドルを右に回して車体を駐車スペースへ収める時」にも1つ、
都合2つの扇型を作ることになります。

そのため、最初に左に寄せ過ぎていると、
バック時に左前フェンダーがぶつかりそうになるので、
2つ目のハンドルが回しにくくなってしまいます。

もちろん車やスペースによって違いはありますが、
縦列駐車でバックする前には、
左側に概ね1m程度の余裕があったほうが
やりやすいはずです。

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「縦列駐車」では、
車を停めた後、完了した旨を試験官に告げます。

これは、車体すべてを駐車スペースに収めることが求められます。
よく、左側をぶつけるのを怖がってか、
車体が入りきっていないことがありますが、
その状態で「完了しました」と言ってしまったら、
課題そのものを実施していないことになってしまいますよ。
停車措置を講じる前に、
必ず車体全部が収まっていることを確認してください。

駐車スペースに収まったかどうかは、
車体の前側は、ドライバーから直接見えますね。
そして、車体の後ろ側が入っているかどうかは、
右のサイドミラーを活用しましょう。
駐車スペースを示す一番端のポールが
ミラーに映っていれば、
車体の後ろ側が入っている理屈です。

もし、前側であれ、後ろ側であれ、
車体(タイヤを除く)の一部でも駐車スペースからはみ出していたなら、
やり直すなり、幅寄せするなりして、きちんと収めてください。
きちんと収まったのが確認できたら、
停車措置を講じて「完了しました」と言って終了します。

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路上試験後の後退種目(方向変換・縦列駐車)で
意外に減点されがちなのが「脇見運転」です。

「バックで脇見」??? と疑問に思われる方もいるかと思いますが、
前進時に前を見ていないのが脇見であるのと同様、
後退時に後ろを見ていないのも脇見です。

後ろを見ながらバックするのは
誰しも当然のことと理解していると思いますが、
車庫に車体が入ったら(安心してか)
まだ車が動いているにもかかわらず
前を向いてしまうドライバーが多いのも事実です。

でも、この行為は、
車の進行方向から目を離すわけですから「脇見運転」になります。
厳しい試験官は、
これを「危険行為(=その場で試験中止)」とすることもあるようです。

でも、考えてみれば、
バックし終えてから前を向くべきであって、
車がバックしているうちに前を見る必要があるのでしょうか?
もし前を見たいなら、
いったん車を停止させてから振り返れば良いのです。

バックしている間はずっと後ろを見続けていましょう。

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縦列駐車では、
「奥へ向かって入る」という動作がキモになります。
すなわち、
1つ目のハンドルを切って車体を駐車スペースの奥へ向けて進むのです。

しかし、この「奥に向かって入る」のが不十分で、
浅くなってしまう(駐車スペースに入りきれない)人がいますね。

その理由を想像するに、
車は、バックしながらハンドルを回すと、
車体の前方が大きく寄って行きます。
この挙動が前進の時とは違うため、
2つ目のハンドルを切るのを慌ててしまうために、
こういう症状が出るものと思われます。

もしそうでしたら、
2つ目のハンドルは、敢えて遅らせて、
車体が奥まで入ってから切り始めてみてください。
それで試行錯誤を繰り返してみて、
ちょうど良いタイミングをつかんでもらえれば良いと思います。

ついでに言うと、
深すぎた場合は、
切り返し(バックでの切り返し)をすれば修正できるのに比べ、
浅すぎたのを入れ直すのは苦労しますよ。
“浅すぎ”よりは“深すぎ”を選ぶぐらいのつもりでいて良いです。
その意味でも、「奥まで入る」を意識してみましょう。

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縦列駐車が完了したら、
「できました」とか「終わりました」とか「縦列完了です」とか、
どうであれ、できたことを試験官に告げてください。
それを聞いて試験官が、
「では、発進してください」と指示するはずです。

その指示を受けたら、縦列駐車スペースから発進してください。
この時も、「発進」の手順が必要ですよ。
すなわち、
ミラーで後方の確認をして、合図を出して、ミラーの死角を目視して、
しかる後に、前を見てアクセルを踏んでいく、ということです。
コースの構造上そんなに加速できない所もありますが、
それでも、発進ですから、少しはアクセルを踏んでほしいところです。

この時、
発進の合図(ウインカー)を出し忘れる人が意外に多いですね。
また、確認が終わらないうちに動き始めてしまう人も少なからずいます。

単に「駐車スペースから出る」だけと思っているのか、
それとも、縦列駐車がうまくできたことで気が緩んでしまったのでしょうか。
いずれにしても、やっぱり「発進」ですから、
油断せずに、不用意に動き出すことのないようにしてください。

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仮免課題の「クランク(屈折型)」と「S字(屈曲型)」では、
俗に「人が歩くほどのスピード」で通過するものとされています。
概ね5km/hほどでしょうか。

AT(オートマ)車なら、
アクセルを踏まずにクリープだけで進みます。
右足はブレーキペダルの上に置いておいておきましょう。
たまに路面の小さな凹凸で車が進まないことがありますが、
そういうときは少しだけアクセルを踏んでください。

MT(マニュアル)車なら、
半クラッチを使って進み、速度が速くなりすぎたらクラッチを切る、
という「断続クラッチ」を活用して走りましょう。
必要があればブレーキも使ってください。
特にマニュアル車での狭路課題は、
実はハンドルの練習よりもクラッチの練習に有効だったりします。

なお、広義の「狭路」には、クランク・S字の他、
仮免取得後の「後退種目(方向変換・縦列駐車)」や
二種免許の課題である「鋭角コース」もあります。
また、文字通り、一般道の狭い路地なども、もちろん「狭路」です。

上に書いた速度調節の方法は、
教習所のクランクコース・S字コースばかりでなく、
狭い道すべてに使える話ですので、ぜひ活用してみてください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


突然ですが、当社が提携している教習所さまが
本年8月をもって閉校することになりました。
これを受けて、パイロットアカデミーの所内教習をどうしたものか、
思案しているところです。

今、パイロットアカデミーは仮免許をお持ちの方に限って受け入れていますが、
本免技能試験では路上試験の他に場内課題(方向変換・縦列駐車)も課されることから、
ご要望に応じ、その教習所さまのコースを使って所内教習も受けていただくこともあります。
それが9月以降は(その教習所さまのコースでは)できなくなるわけで、
「完全に路上教習に特化する」ことも選択肢に含めて検討しています。

もっとも、これは5か月も先の話ですので、
現・教習生の方は、今のシステムのまま通っていただけます。
その点はご安心ください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/

「縦列駐車」の課題では、
最後に、完了した旨を試験官に告げて終了します。
それは、駐車スペースに車体のすべてが収まっていることを
受験者が確認するのを求めているからです。

車体がきちんと収まっていないのに、
「縦列駐車、完了しました」などと言ってしまうと、
課題そのものを実施していないことになります。
車体(タイヤを除く)の一部でも駐車スペースからはみ出していたなら、
やり直すなり、幅寄せするなりして、きちんと収めてください。

「やり直し」と「幅寄せ」のどちらが良いかと言うと、
ご自分の好きなほうを選んでいただければ良いのですが、
慣れないうちは「やり直し」の方が早いんじゃないでしょうか。
と言うのは、
あの狭い縦列駐車用のスペースの中で「幅寄せ」しようとすると、
寄せすぎて脱輪したり、でなければ、逆に全く寄せられなかったり、
となりかねません。

そもそも1回で収まらなかったのは、
“車を入れていく角度”か“ハンドルを切るタイミング”の
どちらかが間違っていたはずです。
ここは思い切って「やり直す」のが、結果的にうまく行くと思いますよ。
元の位置に戻るっていうのは、ちょっとした勇気が要りますけど。

もちろん、修正する必要が無いのが望ましいので、
1回で車体がスペースに収まるように、
しっかり練習して試験に臨みましょう。

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「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる課題)では、
“お尻”を車庫の奥へ向かってバックして行きます。
まず、この感覚をつかみましょう。
手順や目標を憶えるのはその後です。

車体の動きが把握できたうえで手順や目標を憶えれば、
強い味方となるでしょう。
また、そのように身に付けておけば、
サイズの違うスペースに車を入れようとする時や、
うまく入らなくて入れ直そうとする時にも、応用が利くはずです。

また、「縦列駐車」でも、
奥へ向かって車体を入れる、というイメージを持ってください。

具体的には、バックして1つめのハンドルを回したら、
車体を一番奥へ向けて、まっすぐ入れていくのです。
この動きを把握したうえで、もしくは、この動きをさせるために、
手順や目標を使ってください。

方向変換も、縦列駐車も、
「奥へ向かって車体を入れる」のが大事だということを
憶えておきましょう。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


本免の技能試験では、
路上コースを走った後で点数の残っている受験生だけ、
場内課題(「方向変換」・「縦列駐車」のどちらか)を行います。

この場内課題を始める時に、
試験官が「切り返しは3回までやって大丈夫ですよ」
と言ってくれることがあるそうです。

しかし、この言葉は、鵜呑みにしない方が良いでしょう。
というのは、
「同じ所で切り返しを4回やると試験中止」ですから、
かの試験官は、ただそれの裏返しで
「3回までなら大丈夫」と言っただけかも知れないからです。

ご存じのかたも多いと思いますが、
「切り返し」は、
1回やっただけでは減点されませんが、
2回め以降は減点されていきます。
なので、路上コースで減点されていると、それと通算されて、
3回以内であっても、不合格になる可能性はあるのですよ。

試験官がそこまで考えたうえで、
「切り返し3回までOK」とアドバイスしてくれたのだとしたら、
それは、すなわち、
「あなたは路上での減点が少なかった」と教えてくれたわけですから、
その言葉は信用できるでしょう。

その場に居合わせておりませんので、
どういう意図で発した言葉なのか、その真意は汲み取りきれませんが、
必ずしも「3回までは大丈夫」とは限らないので、気を付けてください。

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縦列駐車は「完了した旨を告げる」までが課題でした。
そのせいでしょうか、
方向変換でも、バックが完了した時点で停車措置(※)を講じて
試験官の指示を待とうとする人がいますね。

※「停車措置」とは…
1.ギアをMT車はニュートラル、AT車は「P」に入れる
2.サイドブレーキを掛ける
3.(運転席側の)窓を閉める
4.ペダルから足を下ろす

しかし、「方向変換」は、
その名のとおり「向きを変えて出て行く」という課題なので、
完了報告は要りません。
「車庫入れ」という課題ではないので。

一方で、試験官にしてみれば、
試験中止項目の中に「試験官が是正措置を指示した場合」というのがあって、
試験官が「こうしなさい」と指示したら原則として不合格となってしまうため、
迂闊に指示を出すわけにもいきません。
なので、その数秒、車内に“気まずい沈黙”が生まれたりします。

まあ、しびれを切らして教えてくれる試験官もいるでしょうし、
ここで厳格に「試験官補助」を適用するとも思えませんが、
いずれにしても、方向変換課題では、
試験官からの指示を待たずに、黙って、もと来た道へ戻るのが基本です。

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「縦列駐車」では、
できたときに試験官に知らせてください。

駐車スペースの内側に車体が収まって停車措置(※)を講じたら、
「できました」・「完了しました」・「停めました」など、完了した旨を
試験官に告げます。
そして、試験官から「発進してください」との指示を受けてから再発進します。

※「停車措置」とは…
1.ギアをMT車はニュートラル、AT車は「P」に入れる
2.サイドブレーキを掛ける
3.窓を閉める
4.ペダルから足を下ろす

さて、この「できました」を受験生が言わないと、
試験官は黙って待っているので、気まずい沈黙の時間が流れます。
そして、もし受験生が気まずさに負けて、
試験官から指示が無いのに車を再発進させてしまったら、
課題を完了していないことになります。

一方、駐車スペースから車体の一部がはみ出している状態で、
「できました」を言ってしまうのも、
課題自体をやっていないことになります。
切返しなり幅寄せなりをして、きちんと収めてから完了報告をしてください。

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世の中では「縦列駐車は難しい」と言われますね。
教習課題としても最後のほうに出てきますし。

でも、縦列駐車は、
コツさえつかんでしまえば、実は簡単なのです。

まず、
駐車するスペースを少し行き過ぎた所からバックして来て、
隣の車と自分とが丁度並んだら、
ハンドルを内側(通常は左)に切ります。
路上なら駐車車両実物があるところ、
練習コースではポールが並んでいますから、
一番端のポールを目標にしましょう。

そして、
運転席側のサイドミラーを使って
車体の延長が駐車スペースの一番奥に向くようにします。

そこでハンドルを“まっすぐ”にします。
まだ右には切りません。左に切ったハンドルを“戻す”だけです。
そうすると、
駐車スペースの奥に向かってまっすぐバックすることになる理屈です。
この「まっすぐバック」の状態を作ることが、
縦列駐車課題の最大のポイントなのです。

そして、車体の後ろ側が駐車スペースに入った所で、
そこでこそ、ハンドルを反対側(通常は右)に切ります。
フェンダーが外輪差で前の車にぶつからないように注意しながらバックし、
車体が駐車スペースに収まったらそれで完了です。
タイヤが曲がっているのが気になるのでしたら、
車を少し転がしながらハンドルを直しましょう。
(試験ではハンドルを直す必要はありません)

文章だとちょっと複雑に見えますが、
実車で練習してみれば、超簡単です。
「S字コースより簡単」とまで言った教習生もいるくらいですよ。

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バックしながらハンドルを回すのは
特に初心者にとっては難しいです。

まず、ドライバーが後ろを振り返っているために
右と左の感覚が狂いやすいこと、
また、バックでは車の向きがすぐに変わっていかないので、
ハンドルを回しすぎてしまう傾向があること
の2点に要因がありそうです。

なので、技能試験の後退課題(「方向変換」と「縦列駐車」)では、
基本的に、ハンドルを全部回してバックしてください。
そして、バックしている途中で車の向きを調整しなければならないときは、
ハンドルを一旦まっすぐまで戻します。
中途半端に戻すのでなく。
そして、必要なだけまっすぐ進んだら、
タイミングを見計らって再びハンドルを全部回せばOKです。

また、狭路(クランクコース・S字コース等)で曲がりきれない場合には
対処方法が2通りありましたね。
内輪差で縁石に載りそうになったときには、
「ハンドルを切った状態のまま、元の位置までバック」、
外(前)がぶつかりそうになったときは、
「ハンドルをまっすぐに戻してバック(切り返し)」です。

切り返しには、
「ハンドルを逆に回してバック」というやり方もありますが、
それだと外輪差で車体の前側が膨らんでしまうので、
注意ポイントが増えてしまいます。
これも、ハンドルをまっすぐでバックするのがお勧めです。

結論として、
バックでのハンドルは、
「全部回す」か「まっすぐ」かのどちらか、
すなわち「All or Nothing」でOKです。
「バックしながらの微妙なハンドル調整」は、
少なくとも教習や試験では、不要ですので。

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縦列駐車の苦手な人が
「バックが難しいので…」と言い訳をすることがあります。

いやいや。
縦列駐車はバックで入れる方が簡単なんですよ。
実際やってみれば分かりますが、
あのスペースに前進のまま車体を入れていくのは、
至難の業です。

前向きで道路左端に寄せて停めるのは、
大型免許の技能課題である「路端停車」に他ならず、
このことからも、
前向きに寄せる方が難しいのは想像が付くでしょう。

では、なぜ後ろ向きに縦列駐車するのが容易なのかと言うと、
普通自動車は前輪で舵を取るからです。
つまり、後退しながら
“お尻”を駐車スペースに入れてハンドルをいっぱいに回せば、
“頭”が大きく動いてくれて、
そのスペースに車体をうまく収めることができるのです。

縦列駐車は
空から俯瞰するイメージでハンドルを取り回すと
車体の動きを把握しやすいですよ。

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路上試験で点数を残して戻って来た人は、場内で、
「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる)または「縦列駐車」をやります。
二種免許の試験でも、
「方向変換(または縦列駐車)」と「鋭角コース」が課されます。

これらはいずれもバック(後退)の動作を含みますが、
その際に、
運転席側のドアを開けてバックするのはやめてくださいね。

かつて、パイロットアカデミーの教習生が、
ドアを開けて縁石を見ながらバックし始めたので、
慌てて「あ、ダメダメ。ドア閉めて!」と止めたことがあります。

言われた当の教習生は、
何がいけないのか分からないという表情をしていました。
中型トラックのドライバーとして
十年以上もプロとして運転してきた方でしたので、
おそらく日頃から、当たり前のように
ドアを開けてバックしていたのでしょうね。
運転は上手だったのですが、この行為には驚きました。

確かに、ドアを開けて縁石を直接見れば、
車体の向きや後ろの限界までの距離感がつかみやすく、
バックしやすいというのも理解できます。

しかし、この「ドア開けバック」は危険です。
電柱やブロック塀とドアとの間にドライバーが挟まれたり、
下手をすると運転席から転落したりして、
命にかかわる事故につながります。

ですので、試験の時はもちろんですが、
日頃の運転でも、ドアは閉めたままでバックしてください。
教習では、後退する際には窓を全開にしているはずですので、
必要なら窓から首を出して縁石を確認するようにしましょう。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


運転経験のある人や既に教わった人が復習するのならそんなに問題ないですが、
1から教わろうという人が
「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる)と「縦列駐車」とを同じ日に練習すると、
半数以上の方が、手順を混同しますね。

これは、
3つの課題(右バック・左バック・縦列駐車)を1回の教習に詰め込むのに
無理があるのかと思いきや、
2回の教習に分けても、3回の教習に分けても、
どうも“同じ日”に練習すると、こういう症状が起きやすいように感じます。

ここからは推測が多分に混じりますが、
「人間の記憶は睡眠によって定着する」と言われています。
とすると、逆に言うと、
「睡眠を挟まないと記憶が定着しにくい」のではないでしょうか。

もちろん、免許取得のお急ぎ度(&ご予算)にもよるところですが、
「方向変換」(できれば「右バック」と「左バック」も)と「縦列駐車」は、
同じ日ではなく別の日に教習を入れることを考えてみてください。
経験的に、そのほうが技能習得の効率が良いように思います。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


方向変換や縦列駐車は、
車庫や駐車スペースにバックで車体を入れるのが
課題の主眼です。
しかし、無事にスペースに入れられたのに、
意外な所で減点を食らってしまうことがあります。

それは、「確認モレ」です。

まず、
方向変換では車庫前で車庫内の安全を、
縦列駐車では駐車スペース前でスペ-ス内の安全を、
それぞれ確認しなければなりません。
これは必ずしも停止しなくても良いのですが、
パイロットアカデミーでは、停止して確認することを推奨しています。

また、車をバックさせる前に、
後方の安全確認もしなければなりません。
車が後退し始めるまでに後ろを見ておけば良いのですが、
それよりも、
「後ろを見てからバックギアに入れる」のを習慣づけておくと良いでしょう。

それから、
再発進時や本線コースへ出る際の安全確認も必要です。
車を駐車スペースに入れられるとホッとしてしまうせいか、
最後の最後で減点される人もいます。

車の運転で最も大事なのは、「安全確認」でしたね。
これを忘れて、
バックの動作や、まして縁石の目標や手順にばかり
意識を向けてしまうことの無いよう、気を付けてください。

文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/


教習所や試験場のコースにはポールが立っていますが、
ポールを目標にしてハンドルを回したりするのは“邪道”です。
そんなのは免許を取った後に使えないのと、
車の動きが把握できないため教習の妨げになることすらあるからです。


さて、それを踏まえたうえで、
ポールを上手に使ってほしい場面というのもあります。

その一番の好例が「縦列駐車」です。

教習所や試験場の縦列駐車コースでは、
車を入れるべきスペースが
ポールで囲われています。
ということは、
縦列駐車を完了させたときに、
右サイドミラーで見て、
自分の車体が一番外側のポールを隠していたなら、
スペースに入りきっていないことになります。

逆に、一番端のポールがミラーに映って見えていたなら、
車体はスペースに入りきっているということです。
受験の時は、
この状態を確認したうえで、
「縦列駐車が完了した」旨を試験官に伝えてください。

もし、車体が入りきっていなかったら、
間違ってもそこで「完了しました」などと言ってはいけません。
幅寄せするなり、やり直すなりして、
きちんとスペースに収めてください。


ちなみに、この「一番端のポール」は、
路上で縦列駐車する際には「後ろの車のボディー」ということになります。
これは、免許取得後にも使える目標ですから、
上手に使ってみてください。


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仮免許取得後の場内課題には、
「方向変換」と「縦列駐車」があります。
これらのうち、
「方向変換」には
右バックと左バックの2種類がある一方で、
「縦列駐車」は、
左に寄せるパターンだけで、右に寄せるパターンはありません。


このことの理由として、
道路交通法第47条第2項の
「車両は、駐車するときは、道路の左側端に沿い、かつ、他の交通の妨害とならないようにしなければならない。」
という定めを根拠に挙げる“知ったかぶり”もいますが、
それを言うなら、
同法第48条には、
「車両は、道路標識等により停車又は駐車の方法が指定されているときは、前条の規定にかかわらず、当該方法によつて停車し、又は駐車しなければならない。」
という定めがありますよ。


さて、理由はどうあれ、
「右に寄せる縦列駐車」は教習カリキュラムに入っていませんし、
試験でも課されません。

パイロットアカデミーでも、
ペーパードライバー教習で特に要望された場合
(それもホンの数えるくらいの回数)を除き、練習しません。


とは言っても、
免許取得後、現実に右側縦列駐車の場面(都内の人形町通りなど)に遭遇しても、
慌てることはありませんよ。
目標の取り方とハンドルを回す向きが左右逆になるだけで、
やる事は左側縦列駐車と同じなのですから。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



「斜めにまっすぐ」と聞いてピンときた教習生は、
きちんと復習している人ですね。

これは、縦列駐車の話です。


…と、ここまで聞いても分からない人は、
もう一度、縦列駐車の手順を整理しなおしておいてください。


縦列駐車では、
バックを始めたら、後輪が縁石の角(路上では前の車の角)に来た所で
ハンドルを左に全部切ります。
そうすると、車体後部が左に向いていきます。
そして、駐車スペースの一番奥に車体が向かった所で、
ハンドルをまっすぐに戻します。

ここです!

一番奥を目指して、
「(車体は)斜めに、(ハンドルは)まっすぐ」
という状態を作るのです。
これこそが、縦列駐車のコツというか、ミソというか、キモというか、
つまり、成功するか失敗するかの分岐点なのです。


そして、そのまま奥へ向かって進んだ後、
車体が駐車スペースに入ったあたりでハンドルを全部右に回せば、
うまく収まるはずですよ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/



試験課題としての後退種目には、
「方向変換」と「縦列駐車」とがあります。
路上での試験が終わって点数の残っている受験生は、
場内に戻った後で「方向変換」(右バックまたは左バック)か「縦列駐車」の
いずれか一つを行います。
昔、「鮫洲試験場では縦列駐車は出ない」との噂が流れたことがありますが、
当時も真偽のほどは定かでなく、
また、今では、まったくそんなことはなく、
各3分の1の確率で出題されているようですよ。


さて、方向変換と縦列駐車はどちらも、
車体が“扇型”を作るようにバックしていくのですが、
方向変換では扇型を1つ作るだけなのに対し、
縦列駐車では扇型を2つ作ります。

すなわち、車体を駐車スペースの奥へ向けるためのハンドル、
そして、奥へ進んでいったら、
今度は車体をまっすぐにするためのハンドル、
の2回のハンドル操作が必要なのです。


方向変換の前には、
できるだけ車庫側の縁石に寄せておくと曲がりやすいのと混同してか、
縦列駐車でも
バックを始める前に駐車スペース側にきっちり寄せる人がいますが、
それだと、2つめの扇型を作る際に、
左前フェンダーがぶつかりそうになってしまいますよ。

縦列駐車では扇型を2つ作ることを忘れずに、
バックする前には、
左側に概ね1m程度の間隔を空けておきましょう。


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「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる)で、
車庫の中に車体を入れていったら、
車体がナナメのまま、入ってきたのと反対に出て行って構いません。
「方向変換」は、
その名の通り「向きを変えて出て来る」という課題。
一番奥まで入れることも、また、直角に入れることも、
求められていません。
(そういう意味で「車庫入れ」と呼ぶのは、やはり正しくないですね)


一方、「縦列駐車」でも、
駐車スペースに車体を入れたら、
車体がナナメのまま、駐車措置を講じて構いません。
「縦列駐車」は、
駐車スペースから車体がはみ出さないように駐車するという課題ですから、
車体を平行な状態で止めることまでは求められていません。
まっすぐ止めようとすると、
後ろにぶつかったり、左前がぶつかったり、
車体の右後ろが駐車スペースからはみ出てしまったり、
思わぬ不具合を起こす可能性があります。
ポールを結ぶラインより内側に車体の全部が入ったら、
斜めのまま「縦列駐車完了」としてしまって良いのですよ。


方向変換でも、縦列駐車でも、
「直角または平行」にこだわる必要はありません。

どちらも、教習では、
車体が直角・平行になるように練習しますし、
その方が免許を取った後で役立ちますが、
試験の際には、無理をしないようにしましょう。

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「方向変換」(俗に「車庫入れ」と呼ばれる課題)では、
車庫の奥に向かってバックします。
それは説明するまでもないでしょうが、
では、「縦列駐車」でも奥に向かってバックする、
というのはお解りでしょうか。

方向変換で言う「奥」は、
「車庫の奥の方」ということで“面”(あるいは“線”)的なイメージなのに対して、
縦列駐車で言う「奥」は、
「奥の角」(言い換えれば「長方形の頂点」)であって、“点”的なイメージになります。

縦列駐車は、
「縁石の左後ろのコーナー」または「後ろ側の一番左のポール」を目標に定めて
そこに向かってバックすると、車が入って行くのが実感できるでしょう。
逆に、この「奥に向かう」という動作が無いと、
駐車スペースに車体が入っていきません。
(当然と言えば当然なのですが)
縦列駐車が浅すぎる症状は、大概これが理由です。

実際の路上では、
「後ろに駐車している車の(バンパーの)左前角」を目指して
斜めにバックする、ということになります。
免許取得後の実践でも役立つ目標ですので、
覚えておくと便利ですよ。


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縦列駐車では、
駐車スペース内に車体を全部収めてください。
もし、車体が駐車スペースからはみ出していたら、
そこで終わらせずに(試験官に終わった旨を告げずに)、
入り直してください。

駐車スペース内で幅寄せして収め直しても構わないですが、
狭い駐車スペース内で寄せていくのは苦労しますよ。
いったん元の位置に戻って入れ直したほうがラクでしょう。


そもそも車体が入りきらなかったのは、
進入角度が浅すぎたか、
2つめのハンドルを切り始めるのが早すぎたか、
のどちらか(またはその両方)です。
いずれも「奥まで入れる」のを躊躇した結果と言えそうです。


もしかしたら、
「深すぎ」になるのを嫌ったのでしょうか。
でも、もし深すぎたら、左後輪が縁石にぶつかる前に停止して、
切り返し(ここでは前進での切り返し)をすれば良いのです。
それでも、
浅すぎて入れ直すよりも、対処しやすいはずですよ。

縦列駐車では、
「浅過ぎ」よりは「深過ぎ」を選ぶようにしましょう。


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バックの時にハンドルを調節しながら回すのは、
結構難しいです。
体を捻った運転姿勢ではハンドルが回しにくいうえ、
車の動きが把握しにくいからです。


では、なぜバックしている時は車の動きが把握しにくいのでしょうか。
これまたドライバーが体を捻っているためであるとか、
リアウインドーからは景色が見づらいため、というのもありますが、
実は、その最も大きな理由は、
「車体の動き方が前進とは違う」というものです。

ハンドルを切った状態でバックした時は、
“車が横向きに移動する量”が、
同じようにハンドルを切って前進した時の半分以下になります。
そのため、動き始めてもすぐには車の向きが変わらないので、
つい、ハンドルを切り過ぎてしまうのです。
そして、それを修正しようと逆に切る時にも同じ症状が出る、
というスパイラルに陥ってしまうことも珍しくありません。


ですから、バックしながらハンドルを回すのは極力避けましょう。
方向変換や縦列駐車でバックする時は、
ハンドルは“いっぱい”に回してください。
また、狭路内で曲がりきれなかったときの切り返しも、
ハンドルを“逆に回す”のでなく“まっすぐ”でバックすれば
さほど苦労することはありません。


「バックのハンドルは調節を要しない」と覚えておいて、
少なくとも試験場内のコースにおいては対応できるはずですよ。


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縦列駐車の課題では、
終わってみたら車体が駐車スペースに収まりきらず、
はみ出した状態だった、という失敗例を多く見かけます。

これは、
2つめのハンドルを回し始めるのが早すぎたのが直接的な原因ですが、
もっと根本的には、車の動きがイメージできていない、
ということが考えられます。


車は、ハンドルを回して進むと、
車体の後ろ側が前側よりも小さく動きます。
これが前進の場合は、皆さんご存じの「内輪差」を生じるわけです。

一方、ハンドルを回してバックした場合、
車体の前側が後ろ側よりも大きく動きます。

前進と後退とで逆になるように読めるかもしれませんが、
同じこと(車体の前側の動き > 車体の後ろ側の動き)を
言っているのですよ。


どうも、この理屈が、バックすると分からなくなってしまい、
車体が駐車スペースに入らないうちに2つめのハンドルを回してしまう、
という失敗につながるようです。

縦列駐車では、
「“頭”がぐいぐい動いていく」というイメージを思い浮かべ、
気持ち奥まで進んでから2つめのハンドルを切ると、
「浅すぎ」の症状は改善されると思います。
やってみてください。


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ハンドルをどちらに切ったら車がどちらに向かうのか、
前進の時は運転席から見えるとおりなのですが、
後退の時は観念的に把握しにくい人も少なくないようです。


例えば、子どもの玩具のような何かが道に落ちていたとして、
そのままバックすると踏んでしまいそうなとき、
どうしたら良いでしょうか。

もちろん、
ハンドルをどちらにどのくらい回せばよけられるか、
分かる人はそれをやってもらえば良いのですが、
それが分からない人は、まず、車を停めてください。

そして、深呼吸の一つもしてから、
「ハンドルをどう回したら、タイヤがどちらを向き、車がどう進むのか」
を落ち着いて考えて、
それからハンドルを少しだけ回して後退を始めましょう。
さらには、よけ終わったら、また車を停めて、
今度はハンドルを逆側に回して車を元の向きに直しましょう。
そうしてからハンドルをまっすぐに戻します。


もしバックしながらハンドルを操作するのが難しければ、
初心者のうちは無理してやらなくて良いですよ。
特に、試験課題の「方向変換」(いわゆる車庫入れ)や「縦列駐車」では、
決まった所で決まった分量だけハンドルを切ることになるので、
車を停めた状態でハンドルを回す「すえ切り(スエギリ)」をやっても、
試験では減点されません。

ただ、すえ切りは車体の動きが把握できないので、本当はお勧めしません。
スエギリのくせを付けてしまうと、
いつまで経っても車の動きが把握できないままになってしまいますから、
その段階は、できるだけ早めに卒業してほしいものですが。


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方向変換(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる)の課題では、
バックを始める前には、
車庫側(左へバックするなら左側)の縁石に後輪を近づけておきましょう。
ハンドルを回してバックすると、
車体が扇型を描き、外輪差(前輪が後輪より外側を通る)を生じるからです。


ところが、
これが、縦列駐車の課題では、
バックを始める前に駐車スペース側にきっちり寄せてしまうと、
その後で苦労しますよ。

と言うのも、
縦列駐車では、作る扇型が一つではないからです。
「ハンドルを左に回して車体を一番奥へ向かわせる時」に1つ、
次に「ハンドルを右に回して車体を駐車スペースへ収める時」にも1つ、
都合2つの扇型を作ることになります。

そのため、最初に左に寄せ過ぎていると、
バック時に左前フェンダーがぶつかりそうになるので、
2つ目のハンドルが回しにくくなってしまいます。


縦列駐車でバックする前には、
左側に概ね1m程度の余裕があったほうが
やりやすいはずです。


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技能試験で、運転席側の窓を開けるべき場面が
いくつかあります。
今回はそれを整理してみましょう。


まず、踏切。
列車が近づいていないか、音を聞いて確認するために窓を開けます。
ところで、
音を聞くならどの窓を開けても良さそうなものですが、
「助手席側の窓を開けてみた」という“武勇伝”は聞いたことがありません。
それで減点されるかどうかは不明ですが。
変な冒険心を起こさず、運転席側の窓を開けるのが無難でしょうね。


それから、方向変換・縦列駐車・(二種免許の)鋭角コース。
これらバック種目では、
窓から首を出して自車の位置や向きを確認するため、
窓を全開にしてください。
縦列駐車は窓を開けなくてもできるのですが、
バック種目では、
「車を停めて、安全を確認し、窓を開ける」
というセットで覚えておくと良いでしょう。


最後に、義務ではないですが、
路上走行中に緊急車のサイレンが聞こえた時にも、窓を開けてください。
窓を開けるとサイレンがどこで鳴っているかが分かります。
また、「緊急車に気が付いていますよ」という、
試験官へのアピールの意味もあります。


なお、いずれのケースでも、開けた窓は、
その動作が終わったら閉めるのが一応原則です。
開けっぱなしで走っても減点理由にはなりませんが、
それでも、車を降りる時には、必ず窓を閉めてください。

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縦列駐車課題では、
車を停めた後、完了した旨を試験官に告げます。

この時、車体のすべてが
駐車スペース内に収まっていなければなりません。
よく、左を怖がって浅くなってしまい、
車体が入りきっていないことがありますが、
その状態で「完了しました」と言ってしまったら、
課題そのものを実施していないことになるので、
問答無用で試験中止になりますよ。

停車措置を講じる前に、
必ず、車体全部が収まっていることを確認してください。

車体の前側は、ドライバーから直接見えますよね。
そして、車体の後ろ側が入ったかどうかは、
右のサイドミラーを活用しましょう。
駐車スペースを示す一番端のポールが
ミラーに映っていれば、
車体の後ろ側が入っている理屈です。


もし、前側であれ、後ろ側であれ、
車体(タイヤを除く)の一部でも駐車スペースからはみ出していたなら、
やり直すなり、幅寄せするなりして、きちんと収めてください。

きちんと収まっているのが確認できたら、
停車措置を講じて、「完了しました」と言って終了します。


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路上試験後の後退種目(方向変換・縦列駐車)では、
驚くほど多くの受験生が
「脇見運転」で減点されています。
「バックで脇見」? と疑問に思われる方もいるかと思いますが、
前進時に前を見ていないのが脇見であるのと同様、
後退時に後ろを見ていないのが、やっぱり脇見なのです。


方向変換や縦列駐車では、
さすがに皆さん、バックを始める前には後ろを確認しますが、
車庫に車体が入った時点で、
まだ車が動いているにもかかわらず
前を向いてしまうドライバーが多いですね。

この行為は、車の進行方向から目を離すわけですから、
確かに「脇見運転」です。
厳しい試験官は、
これを「危険行為(=その場で試験中止)」とすることもあるようです。


でも、考えてみれば、
車がバックしているうちに前を見る必要は無いはずです。
バックし終わって車が完全に止まるまでは後ろを見続けていましょう。
もし前を見たいなら、
いったん車を停止させてから振り返れば良いのです。


このブログのタイトルは「前見て加速!」ですが、
今日は、「前を見ないで!」という話題でした。


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縦列駐車では、
1つ目のハンドルを切って車体を駐車スペースの奥へ向けたら、
ハンドルまっすぐで奥へ入っていきます。
この「奥へ向かって入る」という動作が大事であることは、
このブログでも、何度か書いています。
しかし、それでも、
奥に向かって入るのが不十分で、
浅くなってしまう(駐車スペースに入りきれない)人がいますね。

車は、バックしながらハンドルを回すと、
車体の前方が大きく寄って行きます。
この挙動が前進の時とは違うため、
2つ目のハンドルを切るのを慌ててしまうために、
こういう症状が出るものと思います。
ここは、
できるだけ奥まで入ってから2つ目のハンドルを回すように、
敢えて遅らせて切り始めてみてください。
それで試行錯誤を繰り返してみて、
ちょうど良いタイミングをつかんでもらえれば良いと思います。

ついでに言うと、
浅すぎたのを入れ直すのは苦労しますよ。
深すぎた場合は、
切り返し(バックでの切り返し)をすれば修正できますから、
“浅すぎ”よりは“深すぎ”を選ぶぐらいのつもりでいて良いです。
その意味でも、「奥まで入る」を意識してみましょう。

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縦列駐車が完了したら、
その旨を試験官に告げます。
「縦列完了です」でも、「終わりました」でも、「できました」でも、
どれでも良いです。
それを聞いて試験官が、
「では、発進してください」と指示するはずですから。

そうしたら、「発進」の手順で発進してください。
すなわち、
ミラーで後方の確認をして、合図を出して、ミラーの死角を目視して、
しかる後に、前を見てアクセルを踏んでいきます。
コースの構造上そんなに加速できない所もありますが、
それでも、発進ですから、少しはアクセルを踏んでほしいところです。


この時、
発進の合図(ウインカー)を出し忘れる人が意外に多いですね。
また、確認が終わらないうちに動き始めてしまう人も少なからずいます。

単に「駐車スペースから出る」だけと思っているのか、
それとも、縦列駐車がうまくできたことで気が緩んでしまったのでしょうか。
いずれにしても、やっぱり「発進」ですから、
不用意に動き出すことのないようにしてください。


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狭路では速度を落として通行します。
仮免課題の「クランク(屈折型)」と「S字(屈曲型)」では、
俗に「人が歩くほどのスピード」と言われますので、
概ね5km/hほどでしょうか。


AT(オートマ)車なら、アクセルを踏まずにクリープだけで進みます。
右足はブレーキペダルの上に置いておいて良いです。
たまに路面の小さな凹凸で車が進まないことがありますが、
そういうときは少しだけアクセルを踏みましょう。


MT(マニュアル)車なら、
半クラッチを使って進み、速度が速くなりすぎたらクラッチを切る、
という「断続クラッチ」を活用して走りましょう。
必要があればブレーキも使ってください。
特にマニュアル車での狭路課題は、
実はハンドルの練習よりもクラッチの練習に有効だったりします。


なお、「狭路」には、クランク・S字の他、
仮免取得後の「後退種目(方向変換・縦列駐車)」や
二種免許の課題である「鋭角コース」もあります。
また、文字通り、一般道の狭い路地なども、もちろん「狭路」です。

上に書いたようなことは、クランク・S字ばかりでなく、
狭路一般に使える話ですので、ぜひ活用してみてください。


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縦列駐車の課題は、
最後に、完了した旨を試験官に告げて終了します。
それは、駐車スペースに車体のすべてが収まっていることを
ドライバー(受験者)が確認することを求めているからです。

きちんと収まっていないのに、
「縦列駐車、完了しました」などと言ってしまうと、
課題そのものを実施していないことになります。
車体(タイヤを除く)の一部でも駐車スペースからはみ出していたなら、
やり直すなり、幅寄せするなりして、きちんと収めてください。


「やり直し」と「幅寄せ」のどちらが良いかと言うと、
ご自分の好きなほうを選んでいただければ良いのですが、
どちらかと言えば、「やり直し」の方がお勧めです。
と言いますのは、
あの狭い縦列駐車用のスペースの中で「幅寄せ」はやりにくいからです。
寄せすぎて脱輪したり、でなければ、逆に全く寄せられなかったり、
というのが想像に難くありません。

そもそも1回で収まらなかったのは、
“車を入れていく角度”か“ハンドルを切るタイミング”の
どちらかが間違っていたはずです。
ここは思い切って、「やり直す」のが、結果的にうまく行くと思いますよ。
元の位置に戻るっていうのは、ちょっとした勇気が要りますけど。


もちろん、修正の必要が無く1回で収まるように、
練習はしっかりやっていきましょう。


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「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ばれる課題)では、
車庫の奥へ向かって“お尻”から入っていきます。
この感覚がつかめないうちに手順や目標を覚えても、
練習コースではうまくできたとしても、
試験場や、まして免許を取った後の駐車とかで、使えないですよ。

逆に、車体の動きが把握できたうえで手順や目標を覚えれば、
強い味方となるでしょう。
また、そのように身に付けておけば、
サイズの違うスペースに車を入れようとする時や、
うまく入らなくて入れ直そうとする時にも、
応用が利くはずです。


また、「縦列駐車」でも、
奥へ向かって車体を入れる、というイメージを持ってください。

具体的には、バックして1つめのハンドルを回したら、
車体を一番奥へ向けて、まっすぐ入れていくのです。
この動きを把握したうえで、もしくは、この動きをさせるために、
手順や目標を使ってください。


文字に書くと当然のように読めてしまいますが、
方向変換も、縦列駐車も、
「奥へ向かって車体を入れる」のが大事だということを
憶えておきましょう。


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中型1種(限定解除を含む)と大型1種の技能試験には、
「隘路」・「路端停車」・「後方感覚」という、
普通1種には無い課題が含まれています。


「隘路(あいろ)」とは、
狭い道へ直角に曲がって行くことを想定したもので、
曲がった先の枠内に車を収める課題です。
でも、個人的には、
路面にラインが引いてあっても「隘路」のイメージが湧かないので、
クランクコースのように、左右にポールを立てるとかしても良いのかな、
と思っています。


「路端停車」とは、
文字どおり、車体を道路の端に寄せるという課題。
言ってみれば、「縦列駐車」を前進で行うようなものです。
ちなみに、「炉端焼き」とは関係ありません。(あ、面白くなかったですか。そうですか。)


「後方感覚」とは、
「方向変換」(いわゆる「車庫入れ」)課題において、
車庫の奥から50cm以内まで進入して停車させるものです。
「ポールを目標に」などと教える教習所やサイトも見かけますが、
本来は、深視力(遠近感)と車両感覚が試される課題と考えるべきでしょう。


これら3つは、
中型免許が新設された時(平成19年)から追加されました。

もっとも、パイロットアカデミーの教習は普通車だけですし、
かく申す小生自身、既に大型免許を所持しているので、
中型や大型の技能試験がどうなっていようと関係ないのですけどね。


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本免の技能試験では、
路上コースを走った後で点数の残っている受験生だけ、
場内課題(「方向変換」・「縦列駐車」のどちらか)を行います。

この場内課題を始める時に、
試験官が「切り返しは3回までやって大丈夫ですよ」
と言ってくれることがあるそうです。


しかし、この言葉は、鵜呑みにしない方が良いでしょう。
というのは、
「同じ所で切り返しを4回やると試験中止」ですから、
かの試験官は、ただそれの裏返しで
「3回までなら大丈夫」と言っただけかも知れないからです。

ご存じのかたも多いと思いますが、
「切り返し」は、
1回やっただけでは減点されませんが、
2回め以降は減点されていきます。
なので、路上コースで減点されていると、それと通算されて、
3回以内であっても、不合格になる可能性はあるのですよ。


もし試験官がそこまで考えたうえで、
「切り返し3回までOK」とアドバイスしてくれたのだとしたら、
それは、すなわち、
「あなたは路上での減点が少なかった」と教えてくれたわけですから、
その言葉は信用できるでしょう。


その場に居合わせておりませんので、
どういう意図で発した言葉なのか、その真意は汲み取りきれませんが、
額面通りには受け取らないでおくのが無難でしょうね。


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「方向変換」は、その名のとおり、
「向きを変えて出て行く」という課題です。
したがって、
縦列駐車のように「完了した旨を告げる」という行為は要りません。


しかし、「車庫入れ」という課題だと思っているためか、
バックが完了した時点で、試験官の指示を待とうとする人がいますね。
ご丁寧に停車措置(※)まで講じる人もいます。

※「停車措置」とは…
 「ギアをニュートラル(AT車は『P』)に入れる」
 「サイドブレーキを掛ける」
 「窓を閉める」
 「ペダルから足を下ろす」です。

一方で、試験官にしてみれば、
試験中止項目の中に「試験官が是正措置を指示した場合」というのがあって、
試験官が「こうしなさい」と指示したら、
(一部の例外を除き)不合格となってしまうため、
迂闊に指示を出すわけにいかないのです。
そこに、“気まずい沈黙”が生まれるというわけです。

まあ、しびれを切らして教えてくれる試験官もいるでしょうし、
ここで厳格に「試験官補助」を適用するとは思えませんが、
いずれにしても、方向変換課題では試験官からの指示を待ってはいけません。
黙って、もと来た道へ戻って行ってください。


先日、「縦列駐車で気まずい沈黙」という記事を書きましたが、
今回は、方向変換課題でも気まずい沈黙の時間が流れることがある、という話でした。


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「縦列駐車」は、
「できたときに試験官に知らせる」ところまでが課題です。

駐車スペースの内側に全車体が収まって停車措置(※)を講じたら、
「できました」・「完了しました」・「停めました」など、
試験官に、駐車完了した旨を告げてください。
そして、次の指示(「発進してください」との指示)を受けてから再発進します。

※「停車措置」とは…
「ギアをニュートラル(AT車は『P』)に入れる」
「サイドブレーキを掛ける」
「窓を閉める」
「ペダルから足を下ろす」です。


この「できました」を言わないと、
試験官は黙って待っているので、気まずい沈黙の時間が流れます。
そして、もし受験生が気まずさに負けて、
試験官から指示が無いのに車を再発進させてしまったら、
そこで試験が終わってしまいます。


また、駐車スペースから車体の一部がはみ出している状態で、
「できました」を言ってしまってもいけません。
それだと課題自体をやっていないことになってしまいます。
切返しなり幅寄せなりをして、きちんと収めてから完了報告をしてください。


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「難しい」と評されがちな「縦列駐車」は、
コツをつかんでしまえば、実は簡単なのです。


まず、
駐車するスペースを少し行き過ぎた所からバックして来て、
隣の車と自分とが丁度並んだら、
ハンドルを内側(通常は左)に切ります。
路上なら駐車車両実物があるところ、
練習コースではポールが並んでいますから、
一番端のポールを目標にしましょう。

そして、
運転席側のサイドミラーを使って自分の車体を一番奥に向けたら、
ハンドルを“まっすぐ”にします。
まだ右には切りません。左に切ったハンドルを“戻す”だけです。
そうすると、
駐車スペースの奥に向かってまっすぐバックすることになる理屈です。
この「まっすぐバック」の状態を作ることが、
縦列駐車課題の最大のポイントなのです。

そして、車体の後ろ側が駐車スペースに入った所で、
そこでこそ、ハンドルを反対側(通常は右)に切ります。
フェンダーが外輪差で前の車にぶつからないように注意しながらバックし、
車体が駐車スペースに収まったらそれで完了です。
タイヤが曲がっているのが気になるのでしたら、
車を少し転がしながらハンドルを直しましょう。


文章に書くと複雑に見えますが、
実車で練習してみれば、超簡単です。
「S字コースより簡単」とまで言った教習生もいるくらいです。
ちなみに、パイロットアカデミーの教習生で、
縦列駐車を失敗して不合格になった人は、今までに1人もいません。


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バック(後退)している時は、
不用意にハンドルを回さないようにしましょう。

ドライバーが後ろを振り返っているために
右と左の感覚が狂っていることがあり、
また、バックでは車の向きがすぐに変わっていかないので、
ハンドルを回しすぎてしまう嫌いもあるからです。


試験課題の「方向変換」(いわゆる「車庫入れ」)と「縦列駐車」では、
基本的に、ハンドルを全部回してバックします。
バックしている途中で車の向きを調整しなければならないときは、
ハンドルを一旦まっすぐまで戻してください。
中途半端に戻すのでなく。
そして、必要なだけまっすぐ進んだら、
タイミングを見計らって再びハンドルを全部回せばOKです。


また、狭路(クランクコース・S字コース等)で曲がりきれない場合には
対処方法が2通りありましたね。
内輪差で縁石に載りそうになったときには、
「ハンドルを切った状態のまま、元の位置までバック」でした。
外(前)がぶつかりそうになったときは、
「ハンドルをまっすぐに戻してバック(切り返し)」でした。

切り返しには、
「ハンドルを逆に回してバック」というやり方もありますが、
それだと外輪差で車体の前側が膨らんでしまうので、
注意ポイントが増えてしまいます。
これも、ハンドルをまっすぐでバックするのがお勧めです。


結論として、
バックでのハンドルは、
「全部回す」か「まっすぐ」か、どちらかでOKです。
「バックしながらの微妙なハンドル調整」は、
少なくとも教習や試験では、不要ですので。


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縦列駐車の苦手な人が
「バックするのが難しい」と言い訳をすることがあります。

いやいや。
縦列駐車はバックでやる方が簡単なんですよ。
実際やってみれば分かりますが、
あのスペースに前進のまま車体を入れていくのは、
至難の業です。

前向きで道路左端に寄せて停めるのは、
大型免許の技能課題である「路端停車」に他ならず、
このことからも、
前向きに寄せる方が難しいのは想像が付くでしょう。


では、なぜバックで縦列駐車するのが容易なのかと言うと、
普通自動車は前輪で舵を取るからです。
つまり、後退しながら
“お尻”を駐車スペースに入れてハンドルをいっぱいに回せば、
“頭”が大きく動いてくれて、
そのスペースに車体をうまく収めることができるのです。


教習課題すべてに共通することですが、
特に縦列駐車は、
車の動きをイメージしながらハンドルを取り回すと良いですよ。


文責: パイロットアカデミー株式会社 http://www.pilotacademy.co.jp/





二種免許の場内試験では、
「方向変換(または縦列駐車)」と「鋭角コース」いずれにも
“バック(後退)”の動作を含みます。


ところで、数年前、
運転席側のドアを開けて縁石を見ながらバックし始めた教習生がいて、
「あ、ダメダメ。ドア閉めて!」と慌てて言ったことがあります。

言われた当の教習生は、
何がいけないのか分からないという表情をしていました。
中型トラックのドライバーとして
十年以上もプロとして運転してきた方でしたので、
おそらく日頃から、当たり前のように
ドアを開けてバックしていたのでしょうね。
運転は上手だったのですが、この行為には驚きました。


確かに、ドアを開けて縁石を直接見れば、
車体の向きや後ろの限界までの距離感がつかみやすく、
バックしやすいというのも理解できます。

しかし、この「ドア開けバック」は危険です。
電柱やブロック塀とドアとの間にドライバーが挟まれたり、
下手をすると運転席から転落したりしますよ。

ですので、試験の時はもちろんですが、
日頃の運転でも、ドアは閉めたままでバックしてください。
教習では、後退する際には窓を全開にしているはずですので、
必要なら窓から首を出して縁石を確認するようにしましょう。


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できる人が念のために復習されるのなら、
同じ日にやっても問題ありません。
でも、1から教わろうという人が
「方向変換」(俗に「車庫入れ」とも呼ぶ)と「縦列駐車」とを同じ日に練習すると、
半数以上の方が手順を混同しますね。

これは、
3つの課題(右バック・左バック・縦列駐車)を1回の教習に詰め込むからと思いきや、
2回に分けようが、3回に分けようが、
どうも“同じ日”に練習すると、こういう症状が起きやすいように感じます。


ここからは推測混じりですが、
人間の記憶は睡眠によって定着すると言われていますので、
逆に言うと、
「睡眠を挟まないと記憶が定着しない」のではないでしょうか。


もちろん、免許取得のお急ぎ度にもよるところですが、
「方向変換」(できれば「右バック」と「左バック」も)と「縦列駐車」は、
同じ日ではなく別の日に教習を入れた方が、効率が良いと思います。


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