ダイナマイトは、
静かに置いておけば危なくないですが、
一つ使い方を誤ると極めて危険なものになるので、扱いには細心の注意が必要です。
ムンシュという心理学者は、
「ダイナマイト+現象」から「ディノーメン(Dynomen)」という造語を用いて、
潜在的な事故の可能性について言及したそうです。
「隠れた危険」とでも言ったところでしょうか。


例えば、自動車で住宅街を走行しているとします。
何ら問題なく走り続けられるかも知れませんが、
もしかしたら、路地から子どもが飛び出すかも知れません。
これが、ディノーメンですね。

まず、走行しているのが住宅街であることを認識できているか、
そして、路地から子どもが飛び出すことを想定できるか、
さらには、それに備えて速度を落とす等の措置を講じられるか。
そういったことが、
ベテランドライバーと初心ドライバーとの違いではないでしょうか。


学科教習や一般の交通安全教室で
「かもしれない運転」と称して指導しているのも、
このディノーメン理論を踏まえているように思います。

ダイナマイトには隠れた危険があることを理解し、
安全運転に努めたいものです。


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